イギリスの音楽産業について考えるブログ
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2009/02/28 21:07
日本のJASRAC、イギリスのPRS、PPL、そしてその他。
日本の音楽ニュースを書くのは初めてかも。

「JASRACの包括契約は独禁法違反」公取委が排除措置命令 - Internet Watch (27/2/2009)
「徹底的に争う」とJASRAC加藤理事長 排除命令、YouTubeやニコ動に影響は - IT Media News (27/2/2009)
社団法人日本音楽著作権協会に対する排除措置命令について(PDF) - 公正取引委員会(27/2/2009)

私自身、日本の著作権に関してはイギリスほど詳しくないことを前提にお読み下さい(弱腰)。
日本音楽著作権協会(JASRAC)が、放送事業者(テレビ、ラジオ等)と結んでいる包括契約が独占禁止法に触れるとして、公正取引委員会は排除措置命令を下しました。JASRACは直ちに現行の契約方式を変更する必要がありますが、JASRAC加藤理事長は「現段階で最良の方法」、「公取委の認識は間違っている」などとして、公取委と真っ向勝負する姿勢を示しています。ちなみに、今回問題になっているのは、放送局との契約なので、youtubeやニコ動などへの影響は現時点ではない模様です。

さて、JASRACが、日本の音楽に関わる様々な著作権の管理を一手に担っている団体であることは皆さんご存じかと思います。では、「包括契約」とは何なのか?放送局は、放送内で音楽を使用する場合、楽曲使用料を著作権保持者に支払う必要があります。日本では、ほとんどの楽曲(※“全て”ではありません)がJASRACによって管理されているため、放送局の支払いは、ほとんどがJASRACを介して行われることになります。しかし、放送で使用される膨大な曲の1曲1曲を正確にカウントし、各権利保持者に正確な金額の楽曲使用料を払う行為は非常に手間がかかります。そこで、放送局は「放送収入に一定率(例えば1.5%)を乗ずる等の方法で算定」し、その金額をJASRACに支払っています。つまり、放送局は、定額料を払えば、JASRACが管理している楽曲を使い放題なのです。

包括契約自体は、例えばイギリスも包括契約なので、ごく普通にあることと言えます。問題は、「収入に一定率をかけた金額を支払う」という方法にあるようです。2001年の法改正により、著作権管理事業に新規企業が参入することが可能になり、現在JASRAC以外にもいくつか著作権管理事業業者が存在しているとのこと。そのうちの1つ、イーライセンス社は、2006年エイベックスから大塚愛等人気ミュージシャンの放送に係る著作権管理業務を委託されました。しかし、放送局は、どこの管理団体のどの曲を使おうと、JASRACには「収入×一定率」の使用料を支払わなければなりません。そのため、JASRACの曲を使えば定額使い放題ですが、他団体の曲を使用する場合、その分出費が上乗せされます。これを嫌った放送局は、これらの楽曲使用を避ける傾向にあったため、結果、エイベックスは放送に係る著作権管理をJASRACに移すことにしたのです。これが、JASRACが市場を独占し、新規事業の参入を疎外している証拠の1つとして参照され、今回の排除措置命令に繋がったとのことです。

詳しくはリンクの記事を読んでいただくことにして、このブログが補足出来るのは、日本とイギリスの著作権管理方法との違いについて。根本的に違うのは、管理している著作権の種類。JASRACのwiki(URL)によれば、同団体が管理している著作権は「音楽(楽曲、歌詞)の著作権を持つ作詞者、作曲者、音楽出版者から録音権、演奏権などの著作権(後略)」とあります。しかし、イギリスの場合、作詞/作曲(音楽出版)はPRS、製造権?(Mechanical Rights)はMCPS、演奏権はPPLと分かれています。さらに、例えばテレビ局がPRSに支払う楽曲使用料は、そのテレビ局の放送時間や音楽の占める割合などによって変わります。PRSのウェブサイトで調べた限り、「収入の○%」といった取り方はしていないようです。加藤理事長は「(包括契約は)欧米でも広く行われており、世界標準と言って過言でない」と述べていますが、契約内容がここまで違うのですから、一緒くたにするのは不適切ではないかと思います。

JASRACのように1団体が全てを管理していると、放送局には手間が省けるという利点がありますが、イギリスみたいに分かれていると、権利の一極集中を回避できます。日本の音楽マーケットはイギリスの2倍ですから、イギリスのように細かくやるのは難しいのかもしれませんが、少なくても、現行の契約とは別の方法はあるのではないかと思います。法改正以前の2001年までは良かったのでしょうが。

最後に、以下の記事のリンクも貼っておきます。参考にどうぞ。
JASRAC独占、なぜ崩れないのか――JRCの荒川社長に聞く - IT Media News (12/5/2008)
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2009/02/26 22:55
ファンは悪くない
少しだけ。

RO69のブログにあったU2の新作リークの記事が少し酷いと思ったので、一言。記事はこちら

先に、この件での英語のソースを3つ並べてみます。

Label Leak to Blame for Early Arrival of U2’s “No Line on the Horizon” - The Rolling Stone (20/2/2009)
U2 Release Blunder Down Under - Billbord.biz (20/2/2009)
U2's label responsible for leaking new album? -NME.com (21/2/2009)

内容はどれも一緒。

1) U2の新譜「No Line on the Horizon」が、発売日前にも関わらず、何らかの原因でオーストラリアのオンラインショップ「Getmusic.au」にアップロードされる。
2) それに気づいたファンが、同サイトよりアルバムを購入し、DLする。
3) およそ2時間後、スタッフがエラーに気付き即削除。
4) 新譜を購入したファンの何人かが、ブログに購入時のスクリーンショットと$19.80 Australian ($12.80)という値段を載せた記事を掲載する。

つまり、今回P2Pに出回った“リークされた”とされていた音源は、ファンがちゃんとオンラインで購入したものの可能性が高いというのです。そのため、今回責任を問われているのが、ファンではなくオーストラリアのユニバーサル・・・というのが事の結末です。これと比較すると、RO69で説明されている「ユニバーサルが誤ってネット上(オンラインショップではなく)にアップロードしてしまった音源を、誰かが発見し、コピーしたものが流出した」という流れは、P2Pでシェアするのが良いかどうかは別問題として、まるで「誰か≒ファン」が悪者かのような表現です。誤って販売ルートに乗ってしまった音源を“正規”の方法で購入したファンが、まるでハッキングやパトローリングをしているかのように表現されるのは、個人的にとても不快です。

自分も弱小でもブログをやっている限り言葉遣いには気をつけたいですが、評論家の方がこのような書き方をするのはとても残念です。
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2009/02/25 18:22
続・Eircomと愛レコード協会
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オフィから頂きました。「今年のヘッドライナーが登場します」というので冗談かと思ったら、本当に出てきた(愕然)。50人もいない業界関係者に向けて3曲。感動。インターンも既に残り1/3。

風邪を引いて先週から更新頻度が落ちてましたが、復調してきたので、また気合いを入れて更新。

Record industry talks Irish ISP into blocking P2P sites - Ars Technica (23/2/2009)
Eircom: no Pirate Bay blockade until we get a court order - Ars Technica (24/2/2009)
今月頭、アイルランド最大のプロバイダーEircomが、レコード協会の要請に応じて「3ストライク・ポリシー」の導入を決定したニュースをお伝えしましたが(こちらを参照)、次は違法DLを促しているとされるP2Pサイトへのアクセス禁止にも同意とのニュースです。そのリストには、現在法廷で激しい争いを繰り広げているP2P最大のサイト「The Pirate Bay」をはじめとしたサイトが含まれているとのこと。

そしてこの続報が2番目の記事。翌日、Eircomは「裁判所からOKが出るまではブロックしない」と態度を軟化させたらしい。しかし、記事は、デンマークで既に同様の要請が法廷で承認されている他、Eircomが既に「3ストライク・ポリシー」に同意していることから、今回のブロック要請が承認されるのも決して難しくないとしています。

レコード協会の"監視の目"がますます(異常に)厳しくなってきていますね。先日も、真偽は定かではないですが、U2の新譜のリークに関して(原因はオーストラリアのデジタル配信ショップが間違えて販売してしまったことだったらしい)、Last.FMがRIAA(米レコード協会)の要請に応じて顧客データを渡したなんて報道がありました。「RIAAがU2の新曲をプレイしたLast.FMユーザーに何かしらの手を下そうとしていたのではないか」と言われていますが、Last.FMもRIAAも全面否定。Music Allyには「もし本当に何もなければ、Last.FMは法的手段に出るはずだ」とありますが、これで法的手段にでなかったら、報道のようなことがあったと言われても仕方なさそうです。これが仮に本当だとしたら、とんでもない話です。気になる方は適当に検索ワードを入れて探してみてください。

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どうしても書きたかったので雑談を1つ。
BBC2の「University Challenge(大学対抗クイズ大会)」が終了し、オクスフォード大のCorpus Christi Collegeのグループが優勝。このチームのキャプテンだった26歳のGail Trimbleさんに注目が集まっています。彼女、チームの他メンバー3人の合計よりもはるかに多い得点をたった一人で稼ぎ、「最も賢いUniversity Challengeの参加者」とも称されています。こちらに来たばかりの頃、University Challengeを題材にした映画を見たので、是非本物が見たい!と思ったら23日に終了・・・。ところが、BBCのiPlayerという強い味方のおかげで、決勝戦を全編見ることが出来ました(在英の方のみ放送終了後1週間アクセスできます→URL)。日本の方はBBCのこのインタビューで決勝の様子が少しだけ見れると思います。決勝を見ると、他のメンバーも相当強者なのが分かるのですが、後半はずーっとTrimbleさんの独壇場。その上、インタビューでもBBCのアナウンサーが「とても謙虚ね」と言っている通り、見るからに賢そうで、礼儀もわきまえており、思わず溜息。女が惚れるタイプですね。格好いい・・・。オクスフォードとなると、やはり格が違います。
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2009/02/22 23:03
お知らせ
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表参道のパレード(INJ東京さん、お写真お借りします!)

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横浜元町のパレード(INJ横浜より。写真ありがとう!>ラーさん)

ブログとは全く関係ないのですが、個人的なお知らせです。

アイルランド最大のお祭り「セントパトリックデー・パレード」が、今年も日本全国9都市でまもなく開催されます。
東京・表参道で開催されるパレードは、アジア最大のアイルランド関連イベントでもあり、毎年あふれんばかりの人で賑わいます。昨年好評を博したアイルランド・フェスティバルが今年も同時開催され、アイルランドの売れっ子新人(not 宣伝文句)「The Coronas」のスペシャル・ライブもあるとのこと!
横浜は元町商店街で6度目の開催。元々ヨーロッパ風のおしゃれな町並みということもあり、「ゴールウェイ(アイルランド西部の都市)でパレードを見ているよう!」と言われることもあるとか。今年は横浜開港150周年記念イベントのコラボレーションになり、例年以上に盛大に行なわれるとのこと。
その他、伊勢、松江、熊本、名古屋、京都、つくば、沖縄でも3月の週末にあわせてそれぞれ開催されます(各都市の開催スケジュールはこちらを参照)。

私個人、大学時代から東京と横浜のパレードのお手伝いをさせてもらっていて、特に横浜は運営にも関わらせてもらい、現在も大変お世話になっています。以下詳細を貼り付けておきますので、興味のある方は是非足を運んでみてください!The Coronasは招待ライブの参加者募集もしているようなので、アイルランドのインディ・シーンに興味のある方は応募してみてはいかがでしょうか?アイルランドのインディ・ミュージックに少しでも興味関心の目が向けられるよう願ってやまない者の一人として、彼らが来日してくれることにただただ感謝!(でも動員がちょっと心配)

[Tokyo]
日時:2009年 3月15日(日) *雨天決行
時間:14:00 - 16:00
場所:原宿表参道
Web: http://www.inj.or.jp/stpatrick.html

アイルランド・フェスティバル2009
日時:2009年 3月15日(日)
時間:11:00 – 19:00
場所:表参道ヒルズ・スペースO
Web: http://www.irelandfestival.jp/
The Coronas 来日記念ブログ:http://thecoronas.exblog.jp/
The Coronas Myspace: http://www.myspace.com/coronaband

[Yokohama]
日時:2009年3月21日(土)
時間:13:00-16:00
場所:横浜元町ショッピングストリート
Web: http://inj-yokohama.com/
横浜開港150周年 Web: http://event.yokohama150.org/

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2009/02/22 22:56
今週の英音楽ニュース (22/02/2009)
今週は1つだけ。

Spotify gets U2 album preview - Music Week (20/2/2009)
いわゆる「音楽購読型」である音楽ストリーミング・サービスを提供しているサイトが結構増えてきたので、私も途中から追いかけるのをやめてしまったのですが、こんなニュースがあったので紹介します。先日、招待制から登録制になり、各メディアから歓迎の評を受けた(こちらを参照)音楽ストリーミング・サイトSpotifyが、今度はU2の新譜「No Line On The Horizon」を、イギリスの新聞「The Guardian」を通じて先行ストリーミングすると発表しました。その開始日は、イギリス時間の今日の午後5時!間もなくです。その後、明日からはSpotifyユーザー全員がこのアルバムをストリーミングできるようになるとのこと。アルバムは既にP2Pを通じてリークされていますが、それでもかなりの需要がありそうです。日本ではSpotifyのサービスが利用できるのか分からないのですが、在英の方であれば、The GuardianのMusicセクションからU2特設サイトにアクセスできます。
この手法はなかなか賢いなと思います。アメリカでは、大手スーパーチェーンとの独占販売契約を結ぶことで、CD売り上げ以外のところから収入を得る手法が一種の流行のようになっていますが、SpotifyとThe Guardianはイメージも良いし、しかもCDは通常通りに流通される。「ストリーミングをやることでCD購入者がどこまで減るのか?」という点が焦点になるのかもしれませんが、今は「無料配信≒プロモーション」という図式がほぼ出来上がっているので、昔ほど問題にはならないのでしょう。

それにしても、U2の今作の一連のプロモーションにはいくらお金がつぎ込まれているのでしょうか・・・。U2は好きだけど、嫌気が差すくらい過剰なプロモーションで、個人的には少しやりすぎな感が否めません。

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体調崩して頭がろくに回らないのに、妙に忙しかった今週(今日も夜外出・・・遊びではないのです)。JBの「CDパッケージに関わる温暖化ガス排出量のレポート」のまとめは、来週更新予定。来週は気合入れます。
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2009/02/20 04:37
Brit Awardsが終わって
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左:Adele at Grammy (The Guardianより)
右:Duffy at Brits (The Timesより)

今日はどの新聞も、昨日のBritsで3冠だったダフィーの話題。3冠は正直理解出来ませんが、彼女のことは歌も本人もすごく好き。でも、個人的にはアデルの方が好き。今回は会場には来てなかったみたいだけど、ポール・ウェラー(数日前に受賞決定がリークされてた・・・)の受賞ビデオでプレゼンターやってて、うまくスタートできなくて大笑いしているところがもう可愛い!上の写真はお気に入りの1枚。素朴な彼女の人柄が滲み出るようです。

昨日のBrit Awards、前後の特番を含めて全部見るつもりでいたのですが、全然面白くないので、式典後の番組の途中で見るのを止めました。グラミーの出演ミュージシャン使い回しも面白くなかったけど、Britsも淡々と進むだけで華がなく、とにかく退屈。パフォーマンスをしたミュージシャンしかウィナーにならないし、ウィナー以外のミュージシャン全然来てないし。ソファで死にかけながら見てた苦労が水の泡です(←発熱中)。

今回のBritsはガーディアンも「イギリスの音楽が表現しているような、突然のハプニングもないし、リスキーなこともちょっと危険なこともないし、平々凡々過ぎて、もう全然面白くなかった!(超意訳)」と猛烈批判(URL)。この記事が「ここ最近で最後のハプニング」と紹介している「マイケル・ジャクソンのステージにジャービス・コッカー乱入事件(96年)」の映像を探したら、ありました(URL)。世界のマイケルのステージで、飄々と乱入、警備員に追いかけられるジャービス。なかなかシュール。これを見て思い出したのが、4冠を獲得したBlurの「オアシス」発言(95年)。この映像の5分30秒頃からご覧あれ。デーモンの「This should've been shared with Oasis. (このトロフィーはオアシスとシェアするべきだったね)」という皮肉発言があり、翌年オアシスも反撃してましたが、こうゆうスリリングな何かが欲しい・・・と思っていたのは私だけではなかったようです。

一方、The Timesは「イギリス・ポップ・ミュージックの黄金時代来たり!」な見出し(URL)。Girls Aloud(イギリスの女性アイドルグループ)がベスト・シングルを受賞したことで、「ポップ・ミュージックの巻き返し」とTVで誰か言っていたようないないような。イギリスではアクモンが出た当時、ロックがポップより売れる逆転現象が起こっていたのですが、それがまたひっくり返ったという印象が強く残ったのが去年。「今は新人バンドにお金も時間もかけられないからね」とはThe Times評。となると、やっぱりメジャーからのリリースが多いポップ勢が強くなるということでしょうか?

The Timesの記事を読んで、来年のBritsがどんなメンツになるか、早速(色んな意味で)楽しみになってきました。少なくても、ウィナーも番組構成も最悪な今年のBritsみたいにならないことを願います。そして、そうならないようにするのは、ある意味音楽ファン一人一人の力でもあることは、忘れないようにしようと思います。
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2009/02/18 22:00
頑張れLammy!
LAMMY STILL NOT CONVINCED BY NEED FOR 95 YEAR TERM - CMU Daily (16/02/2009)

英知的財産省のDavid Lammy氏は、先日欧州議会法務委員会で承認された著作権保護期間延長法案について、法案にある保護期間95年ではなく、70年への延長の場合のみ承認する意向を改めて示しました(参照:欧州議会法務委員会、著作権保護期間延長を承認)。Lammy氏は、欧州連合理事会にイギリス代表として参加する予定になっており、延長反対派にとっては、Lammy氏が頼みの綱となりそうです。

Lammy氏の基本姿勢は、依然と変わらず「レコード会社ではなく、ミュージシャンの利益になる場合のみ、延長に賛成する」というもの。95年という設定が理に適わないこともきちんと認識しているようです。以下、引用。

His argument is that if the extension is to benefit musicians rather than record companies, then a 70 year term is adequate - assuming that any musician who made their seminal recordings in their mid-20s is dead by their mid-90s, then the only people to benefit from the extra 25 years of copyright would be the record companies who released the work.
(Lammy氏は、レコード会社ではなくミュージシャンに利益になる延長を考えるのであれば、70年で十分だと主張している。彼は、恐らくこう考えているのだろう - 20歳代中盤に活躍したどんなミュージシャンも、90歳代も半ばになる頃には皆この世には居ない。そう考えれば、(作品発表後から死去までの約70年に上乗せされる)死後25年間、著作権で利益を得るのはレコード会社だけである。)


日本では「ミュージシャンの死後、遺族にも利益になるように」という視点で著作権が話し合われることがありますが、欧州委員会では「貧窮しているミュージシャンの救済」が目的であり、死後のための利益は論外。この点に関しては、heatwaveさんの「P2Pとかその辺のお話」さんの以下の記事から少しだけお借りして説明します。

欧州委員会、著作隣接権保護期間延長の提案を採決 - P2Pとかその辺のお話(20/7/2009)
欧州委員会は、著作権をさらに50年延長する理由を「現行の著作権法では、保護期間終了後(70歳位とか)にミュージシャンが著作物から収入を得るすべがなくなり、豊かな老後を過ごすことが困難になる」説明しているそうです。しかし、heatwaveさん曰く:

まぁ、彼らは1つの重要な事実を見落としているのだろう。人が引退をするとき、彼らはもはや働いていないので、その仕事からお金を得ることはできない。まさにそれが引退が意味するものである。これらのセッションミュージシャンが、1967年以降働いていないのであれば、彼らはこの40年間引退していたといえる。金銭的な苦難を何とかしてくれるということが分かっているのであれば、看護士、庭師、工場労働者、整備士、トラックドライバー、その他の人々が30歳で引退しても、その金銭的な苦難を何とかしてくれる法律を、委員たちが提出してくれるのを期待してもよいのだろうか。


とても理に適わないことが色々叫ばれている感じがします。レコード会社は「ミュージシャンの権利保護」を訴えていますが、その保護方法は、(表面上は)いわばミュージシャンに特権を与えること。普通の人は65歳で退職したら年金以外の収入はないのに、レコード会社の著作権キャンペーンでは、ミュージシャンは「死ぬまでお金を得る権利」を持った「特別な才能を持った人達」とされています。しかし実際レコード会社が本当にやりたいこと(そして実際にやっていること)は、ミュージシャンからさらなる"金銭的搾取"のように見えます。ミュージシャンの才能が特別云々の話をどう捉えるかはさておき、それを理由に特権的地位を与えられ、死後もお金が得られるというのは、イデオロギー的に見てもミュージシャンの安定した収入確保という観点から見ても、理解しがたい。そして、ハッキリさせておきたいのは、ここで言う「ミュージシャン」は主に「作曲家/作詞家」であり、演奏している人達に関してはまた少し別の問題になります。誰かがつくった曲を演奏/パフォーマンスしている人達は、歴史的に、「作曲家/作詞家」が優遇されるのとは反対に、著作権保護の対象になるパフォーマンスをしていないと見なされることも多いようです(これをカバーするために著作隣接権がある)。このギャップを埋めようという動きの1つが、FACでもあります。

つまり、著作権保護期間が延びようが延びまいが、著作権問題の解決は当分先・・・というか、多分私が生きているうちにどこかに落ち着くことはないでしょう。「著作権はミュージシャンだけでなく社会に対しても利益になるように運営されなければならない」という原点に戻ると、ミュージシャンの"特権化"という名の"搾取"と消費者をがんじがらめにするような動きは、正直どちらの利益にもなっていない気がしてしまいます。
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2009/02/17 07:06
今週の英音楽ニュース(16/02/2009)
月曜日になってどどどっとニュースが入ってきました。明日以降改めて紹介しますが、今日はSurvey(調査)編。

Julie's Bicycle Makes its mark on emissions - Music Week (16/02/2009)
昨年からJBが行っていた、CDパッケージからのGHG排出量に関する調査結果がついに発表されました。音楽業界全体での排出量を計算した昨年のFirst Stepレポートよりも長い78ページ!最も重要なのは、従来のジュエルケース1ケースからのCO2e排出量が1.2kgなのに対し、カード・パッケージ(袋型の段ボール紙にCDだけ入っているもの。例えば、Coldplay「Viva La Vida(UK盤)」)のものは200g以下であり、デジパック+プラスティック・トレイでも排出量は400gであること。また、この結果に応えるように、消費者の意識調査でも、半数以上が「ジュエルケースよりカードパッケージを好む」と回答し、79%が、パッケージがカード型に移行しても購入決定には影響しないとしています。

この結果を受け、メジャー4社と大手インディーレーベル・ベガーズが、今年末までに、2008年ベースでCD生産過程からのCO2e排出量を10%減らすことを約束しているとのこと。またJBは、環境に配慮して生産されたCDパッケージに対し、Industry Green Markを与えるとしており、その第1号には、今週水曜日に発売されるBrit Awardsのコンピ盤が選ばれています。

レポートは要約版と完全版があり、こちらからDLできます。これに関しては、少し後になるかもしれませんが、もちろん全て目を通した上で改めて記事にします。日本での消費者動向がどうなのかは分かりませんが、日本も、プロモ盤含め、これに続くことを願います。


Marrakech Records Commission Youth and Music Survey - Marrakech Records (15/02/2009)
こちらは、The Killersを輩出したレーベルによる15歳~24歳の若者1000人を対象にしたアンケート調査です。なかなか面白いです。NMEでは「今の若者はセックスより音楽の方が大事!」なんて見出しにしていましたが、注目すべきは、70%がP2Pなどにより音源を無料でDLすることに罪を感じないと回答していること。さらに、全体の61%が、音楽を聞くのにお金を払わなくてもよいと考えており、これを15~19歳に絞ると、その割合は69%まで上昇するとのこと。果たしてこの世代が働き始めた時、そしてさらにその下の世代が高校生/大学生になった時、彼らの姿勢はどう変わるのか気になるところです。調査結果はこちらからDLできます。

おまけ。
Finally New Shows Booked!!!! - Blackbud's blog on Myspace (16/02/2009)
このニュースで興奮しきった私の被害にあった方々、本当にごめんなさい。イングランドはブラッドフォード出身の3人組Blackbud2枚目のアルバムが5月に発売、合わせてウォームアップ・ギグが4月に決定というニュース。彼らはジェフ・バックリー・チルドレンの真打ちとも言うべきバンド。しかし、その辺の叙情派とは一線をかし、我が道を行く姿には芯の太さを感じさせます。The Subwaysとともに、グラストの新人バンドコンテストの第1回優勝者(当時メンバーは16歳位)という実力の持ち主でもあります。
私事ですが、1stアルバムリリース前からもう3年近く応援していて、その時から、イギリスに来て1番見たいバンドはBlackbudでした。グラスゴーでのライブも予定しているらしく、もうそれだけで既に半泣きです。youtubeなどで聞くことの出来る新曲の限り、2ndも期待大!オフィシャルサイト(URL)で1stアルバムをフルで聞けますので、是非聞いてみてください。


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2009/02/15 06:34
おまけ付きThe Independent
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イギリスの新聞「The Independent」の今週の付録は、チャリティ団体「War Child」のコンピCDの15周年記念CD「From Help to Heroes」。1995年の「Help」から明後日リリースの「Heroes」までの作品から選りすぐりの20曲が選曲されており、今日と明日の新聞に、各10曲CDとして付いてきます。このCD、新聞も付いて(本来は「新聞も」じゃなくて「CDも」ですが・・・)1.6ポンド(300円弱)。安い!しかも有り得ないほど豪華!ということで早速購入。その有り得ないトラックリストは以下の通り(こちらから頂きました)。

CD 1
01. Hot Chip – Transmission
02. The Kooks – Victoria
03. Blur – Eine Kleine Lift Muzik
04. New Order – Vietnam
05. Radiohead – I Want None Of This
06. Beth Orton – Ooh Child
07. Coldplay – How You See The World
08. Paul McCartney – Calico Skies
09. Muse – House Of The Rising Sun
10. Gorillaz – Hong Kong

CD 2
01. Estelle – Superstition
02. Hard-Fi – Help Me Please
03. Massive Attack – Fake The Aroma
04. Faithless & Dido – Dub Be Good To Me
05. Orbital – Adnans
06. Magic Numbers – Gone Are These Days
07. Starsailor – All Or Nothing
08. Manic Street Preachers – Raindrops Keep Falling On My Head
09. Damien Rice – Cross Eyed Bear
10. One World Orchestra – The Magnificent

新聞の売上が伸びてもWar Childがこの企画で得る収益は変わらないと思うので、私が新聞を買っても一銭の募金にもならないでしょう。でも、「これで売上部数が伸びれば、別の新聞とチャリティ団体のコラボが増えて、チャリティ団体の新たな宣伝形態となるかもしれない」と考えれば、買った意味はなくはないのかなぁ、と。全くのこじつけですが。

イギリスの大衆紙はよくこうゆう豪華CDをつけたりしているそうです。「どうせ私の好きなバンドのCDなんて付録にならないし・・・」と思っていたら、The Independentは先々週もSigur Rosのオリジナルコンピ(旧作のみ)が付いていて度肝を抜かされました。旧作を集めて新たにリリース(今回は付録ですが)するという形態は、制作費がゼロ(かかるのは輸送代とかパッケージ代くらい)なので、音源を提供する側はわずかな経費でお金が稼げるし、新聞社も(経費は少し高く付いても)売上を伸ばせて一石二鳥なのでしょう。もちろん、今回のように、どうしても買い渋ってしまうコンピ盤の曲がまとめて安く手に入るのは、リスナーとしてもおいしい企画。これがビジネスというものですね。

こんな消費者じゃいかーん!と思いつつも、明日の新聞も購入予定です。ごめんなさい・・・。
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2009/02/13 05:45
欧州議会法務委員会、著作権保護期間延長を承認
先日、欧州での著作権延長に関する記事を書いたのですが(こちらこちら)、その最新ニュースが入ってきました。あまり適当に訳したくないので、丁寧に訳してみました。著作権に関わる各用語の説明はwiki(URL)を参照下さい。また、欧州議会(European Parliament)には全く精通しておらず、今急いで調べてこの記事を書いているので、もし間違いがあれば連絡頂きたいです。

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Music copyright to be extended to 95 years - European Parliament, Press release (12/02/2009)
Vote to extend copyright term - Music Week (12/02/2009)
EU Committee Approves Copyright Extension - Billboard.biz(12/02/2009)

今日、欧州議会法務委員会において投票が行われ、欧州委員会が提出した著作権延長法案(現行の50年から95年へ)を承認しました。法案の採択には、欧州連合理事会の承認が必要ですが、既にフランスとドイツをはじめとしたほとんどの国は賛成を表明しています。唯一イギリスだけが、延長自体は支持しつつその期間は70年と主張しており、今日の承認に関してはコメントを拒否しているとのこと。

また、著作権徴収団体が延長期間中のアーティストの印税から手数料を控除することはなくなり、保護期間延長によりパフォーマーも平等に収入が得られるようになるそう。さらに、セッション・ミュージシャン救済のための基金の設置も承認されました。これにより、延長された期間中の利益の20%がレコード会社からセッション・ミュージシャンに渡ることになるとされています。

この法案が採択された場合、施行後から最初の3年でこの延長が本当に機能しているかを見直すことになっており、その後4年ごとに同様の見直しを行うとしています。

ちなみにオーディオ・ヴィジュアル作品の著作権に関して、欧州議会法務委員会は、来年1月までに著作権延長の影響を調査報告書を提出するよう、欧州委員会に求めています。

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この保護期間延長に関しては、正直自分では説明しきれないので、以下の日本語の記事を参照下さい。何故著作権は延長されなければならないのか?本当に得をするのは誰か?著作権延長で生存中の取り分が減って死後の取り分が増える?なんて話がとても分かりやすく解説されていて、とても勉強になります。

欧州委員会、著作隣接権保護期間延長の提案を採決 - P2Pとかその辺のお話(20/7/2009)
Open Rights Group、欧州委員会の著作隣接権保護期間延長提案に反論 - P2Pとかその辺のお話@はてな (12/9/2008)

最後に、Music Weekの小見出しを引用します。解釈は皆さんにお任せします。

Today will go down as a historic day for the music industry after the European Parliament’s influential legal affairs committee recommended extending copyright term for recordings to 95 years.
(欧州議会法務委員会が著作権保護期間を95年に延長する案を支持した今日という日は、音楽産業にとって歴史的な日として刻まれることになるだろう。)

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2009/02/12 07:19
密かに募集中
WANTED: Environmental Auditors For Greener Festival Awards - JamBase (09/02/2009)
A Greener Festival(AGF)が、アメリカのフェスからの多数応募に対応するため、フェス当日に査察をしてくれるアメリカ在住のボランティアを募集しているそうです。現在ボランティアを行っている人達の経歴はいわゆる業界人からテレビ局勤務、環境科学学者など。応募資格は、現在のボランティアと同じような経歴を持ち、音楽フェスティバルに精通している上、ライブイベントにおける環境問題のあれこれを質問する自信のある人だそうです。

AGFのウェブサイトには載っていないのに、JamBaseのウェブサイトには載っているという不思議。まぁ、対象がアメリカなので、アメリカのサイトに・・・ということでしょう。JamBaseのコメント欄には「わぉ!これは面白そうだ!」、「もう申し込んだよ!」なんて前向きなコメントが並んでいます。これだとすぐに見つかりそうですね。

私などは、この募集告知を見た時、思わず「はぁ?」と言ってしまったりしたのですが、AGFが本当によく分からない。こうゆうアワードがあって良いと思うけど、AGFは調べれば調べるほど、なんだか、すっきりしない・・・。
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2009/02/11 07:24
The merge has been confirmed.
※2/11加筆済み

本当に気分を悪くさせるニュース。速報です。

Live Nation and Ticketmaster tie the knot - Music Week (10/02/2009)
TicketMasterとLive Nationが$2.5Bの合併に合意 - TechCrunch (11/02/2009)

先週、このブログでも噂として紹介しましたが、その噂が現実になるようです(参照:「ライブ音楽産業を独占か?」)。世界最大のコンサート・プロモーター「Live Nation」と、世界最大のチケット販売サイトを運営する「Ticketmaster」が合併で合意しました。社名は「Live Nation Entertainment」となるようです。25億ドルの大企業の誕生です。「ライブ音楽市場独占の準備完了」と言っても過言ではありません。

そして、TechCrunchの記事でも紹介されていますが、Wiredのこの記事には背筋が凍りました。

Ticketmaster/Live Nation Merger Could Raise Ticket Prices - Wired (09/02/2009)
あまり知られていないかと思いますが、Ticketmasterは、チケットのオークションサイト「Ticketsnow」を所有しています。これは、チケットの二次販売に利益をがっぽり取られて頭を悩ませていた当時のTicketmasterが、“金券ショップやオークションサイトが正規販売より儲けてるんだったら、そのオークションサイトを買い取ってしまえばいい”という発想の元、買収したと言われています。

Wiredは、この合併で誕生する新企業が、従来のコンサートチケットの価格固定制を撤廃して元からオークション形式でチケットを販売する可能性を指摘。これがダフ屋行為の合法化になるのでは?と危惧しています。実際、先日即完となったブルース・スプリングティーンのチケット販売では、Ticketmaster(一次販売)での発売開始からわずか1分後に、そのチケットが2倍の価格になってTicketsnow(二次販売)で売りに出されるという明らかに“有り得ない”行為が起こっており、物議を醸したばかり。もしこれが現実となれば、人気アクトのチケットは軒並み高価格で取引されるようになり、私みたいな貧乏学生はもはや手が出せない・・・なんてことになるかもしれません。ただでさえチケット価格が高騰しているというのに、さらにこんなことになれば、ライブ文化は崩壊したも同然です。単に経済的に豊かでない人が大物バンドを見られなくなるだけでなく、大物に大金をはたくために、既に減少傾向がみられる中小規模のライブの観客数がさらに減り、結果、新人バンドがさらに育ちにくい環境になることも考えられます。そうなれば、Live NationもTicketmasterも関係ない日本の洋楽シーンにも打撃となるでしょう。

日本にいるとあまりピンとこないかもしれませんが、イギリスやヨーロッパのローカルなライブ音楽産業は、既にLive NationとTicketmasterに乗っ取られている状態になっています。地元の小規模なライブ関連企業だけでなく、大手企業もその波をもろに受けています。実際、私のインターン先はスコットランド最大のプロモーターですが、株の67%がLive Nationに保有されている状態です。

もし、この新企業がこれ以上の"何か"を起こすようなことがあれば、私は絶対に許せません。

今夜入ってきた超速報なので、また明日改めて続報を更新します。

+++++++++++++++++++++++++

ということで、続報。

LIVE MASTER CONFIRMED - CMU Daily (11/2/2009)
Ticketmaster and Live Nation Move to Merge - The New York Times (10/2/2009)
他の記事でも見かけるのが、果たしてこの合併に公的機関からGOサインが出るのかと言うこと。CMUは「今のオバマ政権だとこの合併を防ぐ程の力はないだろう」とのことですが、私も多分GOになると思います。一方、NYTは、民主党Charles E. Schumer議員のコメントを紹介しています。曰く、「この合併は、司法省や連邦貿易委員会によって細心の注意を払い審査し、懐疑的に見直されるべきものである」とのことです。

しばらく続報待ちということになりそうです。
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2009/02/10 08:59
アワード・シーズン
昨夜、夜9時から朝4時半まで、Pre-telecastからずーっとグラミー賞の様子をネットで見て、今夜も、先ほどまでitv2(←テレビチャンネル)でのテレビ放送を見ていました。グラミー気分から未だに抜け出せずにいます。

米メディアでさえ「British Inventionの再来」と伝えているところがあるくらい、今年のグラミーは英アーティストの活躍が目立ちました。それこそ、Brit Awardsを見ているかのよう。2008年は米インディ系(しかも、新人)が目立っていた気がするのですが、ポップスの世界に目を向けると、「イギリス勢強し」と言ったところだったのでしょうか。せっかくイギリスにいるので、今年もこのままイギリス勢が頑張ってくれると嬉しいのですが。

イギリス勢が多かったせいか、テレビパフォーマンスも知ってる曲が多く、なかなか楽しめました。授賞式当日が出産予定日だったM.I.Aとラッパー4人の共演もすごく良かったけど、その後登場したRadioheadに全部持っていかれました。バンドが演奏し終えた後の会場の温かな雰囲気が全てを物語っている気がします。「15 step」のしなやかさにUSCマーチングバンドの迫力があわさって、本当に素晴らしかった!



来週は同じitv2でBrit Awardsの生中継があって、その後すぐNME Awards。英音楽シーンも、一気に華やぎそうです。こうゆう華々しいイベントは正直好きではないのですが、せっかくなのでこの波に乗ってみようと思います。

そういえば、グラミーのチェアマンが「今回はグリーン電力を使って、オーガニックフードを提供していて・・・」云々と言っていました。自分も似たようなことをやろうとしているので人のことばかり責められませんが、この華やかさの中で言われても正直全く説得力がありません。Brit Awardsも、コンピCDがエコ・パッケージ仕様でJulie's Bicycleが表彰、というニュースもありますし(こちらを参照)、アワード系もエコ路線にシフトしているのかな?と思わせる今年のアワード・シーズンです。
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2009/02/09 02:29
イギリス人はどんな人?
金曜日は、インターンの後にちょっとだけ飲み会。直属の上司(?)が同じ方面に行くとのことで、その途中でまたパブに入って、なんとなくインターン先の社員さんと打ち解けてきた(ような気がする)今日この頃。そのパブで、上司から「当日キャンプサイト行ったら、想像を絶する酷さにショックを受けると思うよ。テントとテントの間はゴミが敷き詰められてるのよ」と言われましたが、既にショックで涙するのを覚悟でおります。

どうして「想像を絶する酷さ」になってしまうのか?そこで今やっているのが、オーディエンス分析(?)。どんな人たちがTフェスに来ているのか?環境に対する意識は?環境に対する何を知っていて、何を知らなくて、普段は何をやっているのか?これに関連して、今後いろいろやることがあるのですが、その1つとして、先週今週と読み漁っていたのが、環境に対する姿勢に関する調査レポート。色々レポートは出ていて、スコットランドもScottish Executiveという政府機関が独自のレポート(URL)を作っているのですが、これらのレポートが意外と面白いのです。面白いというか、なにコレ、みたいな数字が結構あるのです・・・。
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2009/02/07 20:16
フードマイレージのワナ
How the myth of food miles hurts the planet - The Guardian (23/3/2008)

1年近く前の記事になってしまいますが、フードマイレージについて調べていたら、たまたまこんな記事がひっかかりました。記事のテーマである「農薬などを使ってつくられたローカルフードと輸入されたオーガニックではどちらが環境負荷が少ないのか?」という点は、以前から気になっていたことなので、とても読み応えがありました。

フードマイレージ(英語ではFood Mile)とは、その食物が食卓に届くまでの輸送距離を示したもの。輸送距離が短ければ短いほど、輸送時に排出される温暖化ガスが減り、環境負荷が少ないと言われています。そのため、日本でも地産地消(地域で育ったものを地域で食べる)を広める活動が進んでいます。これに対する批判はいくつかあります。1番知られているのは、食肉の場合。家畜を育てるために大量の穀物を輸入しているため、例え地産の食肉を購入しても、実際の排出量はその何倍にもなっている可能性があります。今回のガーディアンの記事は、野菜などもフードマイレージだけでは環境負荷を計算出来ない点を指摘しています。

どうゆうことか。例えば、イギリス産のケニヤ産の空輸インゲンで、環境負荷を比較します。
ケニヤ産のものは、堆肥を使って手作業でつくられています。その上、トラクターも使わず、水を引くのも簡素な機械を採用。この結果、極めて環境負荷が少ない生産方法となっています。その上、機械化されていないため、多くの雇用を生むことにもなり、地元の経済を助けています。
一方、イギリス産のものは、ディーゼルで動くトラクターで石油系化学肥料をまいて育てられています。
この2つを比較した場合、「買い物で6.5マイル(10.4km)を自動車で移動すると、実は、パック入りのインゲンを空輸する時に排出される炭素量を超えてしまうことになります。」

記事に上がっている他の例は以下の通り:

- CoxやBraeburn(りんごの種類)は10ヶ月間分の需要を補うため、秋に収穫された後冷蔵保存される。この場合、6~8月の間は、収穫されてそのまま輸入されるニュージーランド産のりんごの方がイギリス産より炭素排出量が少ない。
- イギリスでのレタス生産は、冬場は温室か暖房つきのビニールトンネルで栽培される。この場合、スペイン産のレタスの方が炭素排出量が少ない。しかし、夏は暖房を使う必要がないため、イギリス産の方が排出量が少なくなる。


これを読むと、「季節の旬のものを食べる」ことの大切さが見えてくると思います。

ただ地産地消だけではだめで、どういった方法で栽培されているかを考慮しなければ、その作物が本当に環境負荷が少ないのかは測れない。栽培方法によっては、空輸されたものの方が環境負荷が少ないことになります。しかし、国際化の進むこの世の中、どちらの方が良いなんて決めることはほぼ不可能だと思います。そこで、the Food Climate Research NetworkのTara Garnett氏はこう提案します:

'There is only one way of being sure that you cut down on your carbon emissions when buying food: stop eating meat, milk, butter and cheese,[...] In other words, it is not the source of the food that matters but the kind of food you eat. Whether people are prepared to cut these from their shopping lists is a different issue, however.'
(食料を購入する際、炭素排出量を確実に減らす方法は1つしかない。それは、肉、牛乳、バター、そしてチーズの購入を止めることだ。言い換えれば、これは食物の輸送先ではなく、どの種類の食物を食べるかが問題であると言うことだ。ただし、消費者がこれらの食物を買い物リストから消すかどうかは別の問題である。)


このリストに魚がないのが不思議ですが(養殖で輸入とか、かなり酷いパターンだと思うのに)、卵がないのは、乳製品と比べると負荷が少ないということなのでしょう。ということは、卵を止めるより乳製品が先か・・・?と色々考えてしまいます。

ともかく、こんな感じです。勉強になりました。
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2009/02/07 10:17
イギリスからもう一人助っ人登場
英国ロックバンド・レイザーライトとFoE Japanが温暖化防止活動でコラボ - FoE Japan Press Release (23/01/09)

レイザーライトと言えば、サマソニのマリンステージで緊張しまくっていたTシャツGパンの青年・・・だったはずなのですが、今やすっかりセレブの一員に。そのレーザーライトのボーカル、ジョニー・ボーレルがFriend of the Earth UKに参加していることは知っていたのですが、先月の来日公演に合わせ、MAKE the RULEの呼びかけ人となったようです。1月23日のSHIBUYA-AX公演では署名活動も行われ、233筆の署名が集まったとのこと。ちなみに、FoE UKの企画「低炭素排出デー」企画の様子はこちらの記事を参照下さい(ビデオ有)。

個人的に、彼が環境NGOで活動していることにかなり違和感を持っているので(彼こそ、言ってることとやってることに差がありすぎるイギリス人の典型だと思う)、正直、今回のコラボはあまり良い印象はありません。とはいえ、彼やレーザーライトを愛する若いファンの子達にとって、政治の話は少し難しすぎるところもあると思うので、今回のコラボが何かしらのきっかけになっていれば良いなと思います。
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2009/02/06 03:20
洋楽はお好き?
Japanese Physical Market Declines 3.9% - Billbord.biz(04/02/2009)

ということで、昨日ちらっと紹介したこの記事。読み直したら、なんだ、大したこともあるけど、これだけでは大したことだと言い切ることは出来ません。

SoundScan Japanが全国3300店舗のPOSシステムを用いた統計によれば、2008年度のCDセールス(デジタル配信、輸入盤は除く)は2007年度比で3.9%下がって3250億円。1998年の5860億をピークに、2008年も売上下落を記録したとのこと。ちなみに、レーベル別では、2位のソニー・ミュージックを2.2%引き離し、エイベックスが第1位(シェア率16.1%)とのこと。

これを邦楽/洋楽で見ると、邦楽は前年比0.4%の売上増であったのに対し、洋楽は19.7%減。これを読んで、昨日「洋楽離れの進行」的なことを書いたのですが、待てよ、と。洋楽の統計は「国内盤」のみ。つまり、輸入盤の売上はカウントされていないことになります。プラスして、デジタル配信も除かれています。ということは、今確実に言えるのはこの2つだけ。

1) 邦楽のCD売上は前年比アップである。
2) 洋楽ミュージシャンの国内盤CDの売上は落ちている。


そして、洋楽離れ云々の話をするなら、やはり以下の不明点を明らかにしておきたい。

1) 邦楽のデジタル配信の売上(売上増だと予想)。
2) 洋楽のデジタル配信(これも売上増だと思うけど、確信なし)。
3) 洋楽輸入盤の売上(これが分からないと、洋楽CD全体として売上がどうなっているのかは分からない。どちらにしろ、前年比ダウンだと思うけど)。


もしかしたら、洋楽ファンの方がPCでDLする人が多いのではないかと思ったのだけど、日本のデジタル配信の9割は携帯からのDL。その多くは邦楽ミュージシャンの楽曲だろうから、洋楽のデジタル配信と輸入盤の売上をプラスしても、結局は「洋楽離れ」という結論に辿りつくのではないかと思います。レコード協会がどんな数字を出してくるかによりますが。ちなみに、2008年上半期の洋楽セールスのシェアは、ついに20%を切って19%とのことなので(こちらを参照)、2008年全体の数値も、それに近いものになるのではないかと思います。

「グローバル化」だの「国際化」だのと言われはじめてもう何年も経ちますが、日本の音楽業界に限っては、数字だけで見ると、時代に逆行しているという面白い状況と言えると思います(以前投稿したこちらの記事も参照ください)。指導教官も、「日本人はNationalist(国粋主義)なんだねぇ~」と言っている位ですから、日本の今の状況は、イギリスやヨーロッパからはかなり特殊に見えているのではないでしょうか(もとい、非西欧圏で英語もほとんど通じないアジアの小国が世界第2位の音楽マーケットをもっていること自体、かなり不思議なのですが)。

個人的に起こって欲しくないのは、この洋楽不振で日本に入ってくる洋楽が減ること。輸入盤より国内盤の方がレコード会社的には“稼げる”ので、国内盤が売れてくれないと、洋楽部門の業績も悪化します。しかしながら、ここからは私の勝手な推測ですが、洋楽ミュージシャンといえば、大小問わずいろいろお金のかかる存在。確実に利益を上げたいので、売れそうなビッグネームだけ呼んで、その分中堅&新人ミュージシャンの来日を減らす。CDも売れなければライブ数も減って、ますます洋楽離れ進行・・・なんて悪循環が起こりうるのかなぁと。もう起こっているのかもしれませんが。

と、ここまで考えて、「来日公演が減ってくれれば飛行機からの炭素排出量も減るから逆に良いのでは?何十年後かはそれを理由に来日自体減らさざるを得なくなるだろうし・・・」というところにたどり着いてしまう自分がいます。何という矛盾・・・。
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2009/02/05 09:32
ライブ音楽産業を独占か?
Live Nation and Ticketmaster to merge? - Music Week (04/02/2009)
Analysis: Potential Live Nation, Ticketmaster Merger - Billboard.biz (04/02/2009)

このニュースが只今音楽業界を駆け回っております。音楽業界では360 degree model(ミュージシャンの音楽活動に関わるほぼ全ての権利を一社で管理する)の代名詞であり、マドンナやJay-Zなど大物ミュージシャンが所属するLive Nationと、チケット販売業最大手のTicketmasterが合併するのではないかという噂されているようです。Music Weekでは、今週にも合併の発表があるのではないかとのこと。

この2社の関係は、昨年から注目されていました。Live Nationは元々プロモーターで、チケット販売業はTicketmasterが一貫して行ってきました。しかし、その契約がUSは昨年末に切れ、その他の地域も今年末に切れることになっています。Live Nationは契約を更新しないことを決めており、USでは既にLive Nationが新たに立ち上げたチケット部門がチケット販売を行っています。それがここに来て合併となれば、話題になるのも当然です。その上、両社はプロモーションとチケット販売部門でそれぞれ世界最大の企業。もしこの合併が現実となれば、アメリカ、そしてヨーロッパのライブ音楽産業は、この2社によって独占されたも同然。ローカルな中小企業だけでなく、世界第2位のプロモーターであるAEG Liveのような企業も大打撃を受けることになるのではないかと思われます(既に、Live NationとAEGには売上高でものすごい差があるわけですが)。

ちょうど、今週Live Nationについてのレクチャーを受けたのですが、それで考えたことが1つ。Live Nationはライブ関連企業(物販など)や競争企業を次々と買収して急成長を遂げ、現在音楽業界全体でも、"売上高"においては世界第2位(1位は確かユニバーサル)の規模を誇っています。しかし、実は、2005年にアメリカの(悪名高き)Clear Channelから独立して以来、1度も"利益"を上げたことがありません。つまり、Live Nationは売上高は他の追随を許さない圧倒的な金額だけど、実はここ3年間ずっと赤字ということになります。しかも、所属アーティストのレコードリリースは、既存のレコード会社との契約満了後になるため、少なくても2011年までLive Nationからレコードがリリースされることはない見込みになっているそう。つまり、それまではレコード関連の収入はゼロ。大物ミュージシャンと次々契約しつつ、プロモーション等の現在行っている事業のみで利益を上げなければならないというのは、高リスクもいいところです。もし合併話が進んでいるとすれば、その背景には、こういった赤字続きの経営状況があるのではないかとふと思いました。株価も下がり続けている中で、リスクを背負ってチケット部門をイチから始める余裕はなかったのではないか、と。

ともあれ、現在のところまだ「噂」です。続報を待ちます。

そしてもう1つ。今さっき見つけた衝撃ニュース。明日紹介しますが、数字の限り、日本の洋楽離れがますます進んでいるようです。全体のレコード売上は落ちてるのに、邦楽はレコード売上が伸びてるなんて、信じられぬ・・・。
Japanese Physical Market Declines 3.9% - Billbord.biz (04/02/2009)
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2009/02/03 06:06
今日のグラスゴー
090202.jpg

今日は、先週から豪雪が予想されていた2月2日でしたが、グラスゴーはほとんど積もりもせず、ただ吹雪のような雪が降るだけでした。しかしながら、イングランド、特にロンドン周辺は交通機関も全てストップする程酷かったようで、ロンドンで今日予定されていたFeatured Artists' Coalitionの第1回ミーティングは延期になったようです。ワクワクしながら帰ってきたのに、残念です。詳細は以下。

Coldplay, Blur, Radiohead event cancelled after London snow - NME.com (2/2/2009)
Press Release 2.2.2009 - Featured Musicians' Coalition (2/2/2009)

今月の7日で留学生活も丸8ヶ月になるのですが、月日が経つにつれて英語で苦戦することが増えてきました。「英語を勉強していると英語で夢を見始める」と言いますが、私の場合、夢に出てくる外国人率は上がったけど、彼らは何故か日本語を話します・・・。これはやばい思って、リスニング+スピーキング力向上に精を出しているのですが、"break through"する日が来る気がしません・・・溜息。

せっかくなので、グラスゴーの方言を一つ。
「wee(ウィー)」。「little」の方言で、「a wee bit(少しだけ)」のような感じで使います。
グラスゴーに来た際は、きつーいグラスゴーアクセントの中から「wee」を見つけてみてください。ちなみに、私はちゃんと「a little bit」と言います。

明日のグラスゴーは、昼前には晴れるそうです。イングランドの人達は引き続き雪との戦い頑張ってください(←他人事)。
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2009/02/02 07:17
英音楽ニュース(番外編)(01/02/2009)
今週は更新しすぎたので、愛音楽ニュースを英音楽ニュースと絡めて1つだけ。「愛」は「アイルランド(愛蘭土)」のことだって、皆さんご存知でしたか?「渡英(とえい)」があれば「渡愛(とあい)」という表現もあるんですよ。

Internet users face shutdown over illegal music downloads - the Irish Times (29/1/2009)
Joint effort against music piracy agreed - RTE News(28/1/2009)
以前このブログでは、英プロバイダー(ISPs)6社とメジャーレーベル4社が、違法DLをしている人に対して警告文を送ることで合意したニュースを紹介したのですが(URL)、英レコード協会(BPI)が本当にやりたい「3ストライク・ポリシー」が、世界で初めてアイルランドで導入されることが明らかになりました。

3ストライク・ポリシーというのは、違法DLを防ぐための対策の1つで、元々はフランスで議論が進んでいたポリシー。イギリスだけでなく米レコード協会やニュージーランド・レコード協会、導入に向けて動いている国がいくつかあるようです。その内容は以下の通り:

1) P2P等を通じて違法アップロードおよびDLをしている人を発見→ISPsが該当者に手紙で警告文を送る。
2) それでも違法行為を止めない場合、該当者が使用しているインターネットの回線速度を落とす処置をとる。
3) それでも止めない場合、ISPsとの契約は破棄され、該当者の使用している回線は遮断される。


このシステムはいまだどこの国も導入していませんでしたが、アイルランド最大手プロバイダーEircom(エアコム、と読みます。日本でいうNTTです)とメジャー4社がこの3ストライク・ポリシーの採用することで合意したとのこと。

このニュースと時を同じくして入ってきたのが、英政府が打ち出したデジタル政策「Digtal Britain」のこのニュース。

'DIGITAL BRITAIN' AND THE MUSIC BUSINESS - A RATHER LONG REPORT - CMU Daily (30/1/2009)
この記事は物凄く長いですが、要は、このDigital Britain'レポートで、「違法DLを撲滅するためにISPsに圧力をかける」という話しにまで至ることはなく、特別な進展もなかった、ということです。国内では、この3ストライク・ポリシーの導入するのは法的に難しいのではないか、とする意見もあるようです。詳しくは以下の記事を参照ください。
英国、『3ストライク』ポリシーの導入を見送りか - 2P2とかその辺のお話 (27/1/2009)
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2009/02/01 19:16
回復不可能。悪化を止めるのみ。
これを読んでも心と体が動かされない人を疑います。

回復不可能とは、未然防止の即時対応を求めるメッセージでしょうが - 温暖化いろいろ(31/1/2009)

アメリカの海洋大気局が、今すぐCO2の排出を止めても、最低でも今後1000年は温暖化が進行するとする調査結果を発表しました。この研究をまとめた上級研究員Susan Solomon氏は、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)のレポート作成にも関わっている方とのことで、このレポートが今後アメリカをはじめとした政策や研究などに大きなインパクトを与えることになりそうです。「温暖化いろいろ」さんのブログにあったリンクを以下に貼っておきますが、「温暖化いろいろ」さんの記事を先にお読みになった方が良いかと思います。

1000年は地球温暖化が進行 CO2の排出止めても - News47(共同通信) (30/1/2009)
地球温暖化、今後1000年は回復不可能 米海洋大気局 - AFPBB News (27/1/2009)

私も初めて知ったのですが、CO2の一部は、数千年単位で大気中に残留するそうです。また、いったん上がった海水の温度は下がりにくいとのこと。そのため、研究チームは「CO2の削減費用が下がってから削減すべきだとの主張があるが、大気への蓄積濃度が高くなるほど、その後に排出を止めても温暖化の悪影響が大きくなる」と指摘。これは、温暖化の悪化を防ぐための対策を“今すぐ”はじめなければいけないということを意味しているのではないでしょうか。あーだこーだ理由をつけている暇はありません。

最後に、「温暖化いろいろ」さんから以下引用します。私もこうあって欲しいと思います。

なので、安定化オプションの中には、BCCSなどをある程度の規模で適用されるものと想定して、マイナスの排出量を長期的に続けていく、つまり、オーバーシュート型で大気中のCO2濃度が下がり続けるというオプションをこそ、科学者には提示、研究して欲しいものです。


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プロフィール

anno69(@yano)

  • Author:anno69(@yano)
  • イギリスの音楽産業、特にデジタル・ミュージックと音楽産業における環境問題対策に関するブログ。スコットランド大学院留学記も。
    管理人は、スコットランドのグラスゴー大学大学院ポピュラー音楽学コースを修了し、帰国。音楽好きの普通の会社員をしています。お問い合わせは cielo0818_ls [at] hotmail.com までお気軽にどうぞ。
    A blog dedicated to topics of the UK music market in particular digital music, copyright and environmentalism in pop music.

    ●Twitter:http://twitter.com/anno69
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