イギリスの音楽産業について考えるブログ
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2009/03/29 06:40
Response from Dave Rowntree
FACが著作権保護期間延長に賛成という姿勢には非常に疑問を感じる、という記事を昨日書きましが(URL)、ますますこんがらがる文章を発見しました。

FACのチェアであり、BlurのドラマーでもあるDave Rowntree氏による「Response to the Gowers Review from Dave Rowntree 」です。説明します。「Gowers Review of Intellectual Property」というのは、政府からの要請を受けたAndrew Gowers氏が、著作権保護期間延長が与える様々な影響を調べてまとめたレポートで、2006年12月に発表されました。レポートでは、「保護期間延長の必要はない」と結論づけられているのですが、このレポートで引用されているのが、Rowtree氏の「I have never heard of a single one deciding not to record a song because it will fall out of copyright in 'only' 50 years. The idea is laughable.(私は、"たったの"50年で著作権が切れるから曲をレコーディングしない、と決めた人の話を1度も聞いたことがない。そんな考えはバカバカしい。)」というコメント。このコメントについては既に知っていたのですが、出所はこのレポート自体ではなく、The Gowers Reviewをまとめるに当たって意見書(?)が公募された際に彼自らが提出したものだったことを今日知りました。

早速読んでみたのですが、名言はしていませんが、少なくとも、提案されている著作権保護期間延長案には好意的でないと読み取れます。「成功を収めている一部の大物は間違いなく延長で利益になる。ある大物ミュージシャンは、公に延長賛成を主張している。(中略) しかし、そのミュージシャンは生涯音楽活動を続け、作品のほとんどの著作権は、そのミュージシャンが亡くなるまでに切れることはないという事実は言っておかなければならない。」という部分は、まさに「著作権延長は一部の大物の利益にしかならない」という認識を示したものだと思います。

ちなみにファイルシェアリングについてのコメントもあるのですが、「どのリサーチを信じるかによる」と、こちらは中立の姿勢を示しています。しかしながら、「CD以外からの収入源で、音楽業界をもっと盛り上げることは出来るだろう。CDはレコードのように一部の愛好家のものになるのではないか。」と述べているので、少なくとも、「ネットを有効に使うべき」という立場であるとは言えそうです。

「こんなに遠回しな言い方ばかりじゃよく分からない・・・(政治家の書き方はこんな感じ?)」と思いつつ、これを読むと、どうしてFACのあんな提案になったのかが本当に理解できません。

+++++++++++++++++++++++++++

さて、グラスゴーも日が延びに延び、朝は6時から夜も6時半頃まで空が明るいです。明日からサマータイムなので、夜がもっと延びます。飛行機乗ったわけでもないのに毎日時差ボケ状態で眠いです・・・。お花が咲いて綺麗ですが、ここ数日は真冬並に寒かった!それでも、暖かい日はダウンじゃなくても何とか生きていけます。

090328-2.jpg 090328.jpg

明日の夜からまた0泊3日でロンドンに行ってきます。今回はセミナー参加のためです(昼間はロンドンを離れて個展見に行くけど・・・)。南はもう少し暖かいと良いなぁ。
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2009/03/28 06:17
FAC: 3つの優先事項
第1回目のミーティング後から嫌な予感はしていましたが、FACは少し危険な道を歩き始めているようです。

FACをよくご存じない方は、拙ブログの以下の記事を参照ください。
- FAC: 第1回ミーティング・続報
- FAC: 第1回ミーティング・まとめ

そして今日のニュース:
FAC OUTLINE THEIR TOP PRIORITIES - CMU Daily (27/3/2009)
FAC elects board, sets out agenda - Music Week (27/3/2009)

FACがこれから取り組むべき3つの最優先事項を発表しました。FACはいつもオフィシャルの更新が遅いので(もしくは更新がない・・・)、どのような言葉を使って説明しているのか分かりませんが、上記の記事をまとめると、内容は以下の通り:

( i ) P2Pを使ってファイルシェアをしているファンを告訴するつもりはない。しかし、政府は違法行為を助けるサービスを行っている人々を追及すべきである。
( ii ) 著作権保護期間延長案については、基本的には賛成である。ただし、現行法で定められた50年が経った後は、たとえ音楽活動の経費をレコード会社に返済できなくても、ミュージシャンがその権利を保持するという条件をクリアした場合のみ、賛同する(つまり、95年のうちの最後の45年間で著作権から得られる印税は全てミュージシャンの収入となる)。
( iii ) ミュージシャン教育の一環として、レコード会社が提示する制限の多い契約の危険性を認識させ、ミュージシャンが持ちうる権利を出来る限り保持し、レコード会社に手放さないようアドバイスする。


( iii ) は理解出来るのでおいておきます。

( i )→ CMUの記事にある通り、BPIと同様、3ストライク・ポリシーにおおっぴらに賛同することはないでしょうが、この文面には、「インターネット・プロバイダーには何かしらの責任があり、違法ファイルシェアリングを防ぐ手を打つべき」というメッセージが隠されていると見るのが普通だと思います。ポルノサイトとか反乱しててもプロバイダーの責任なんて問われないのに、どうして音楽になったら問われないといけないのか、個人的には理解に苦しみます。

( ii )→ 必死に前向きに捉えてみようとしてみたのですが、無理でした。以前、レディへのエドが「僕たちはミュージシャン、そしてファンを代表する団体なんだ」というようなコメントを残していましたが、著作権保護期間の延長自体が、ファンに不利益となりうるものです。例えば、私たち音楽学生そして研究者は、いかなる音楽作品のコピーも許されません。図書などは「教育目的の範囲内なら一定枚数のコピーはOK」ですが、音楽作品は教育目的でも一切不可能(※追記(1/4/2009)レビューや評論のため(つまり、商業目的)のコピーは許されている)。しかも、今著作権保護期間が延長された場合、現在研究されている古い音楽作品が再び使用不可となり、研究をストップせざるを得なくなります。ちなみに、ポピュラー音楽学学者は連名で文章を発表し、保護期間延長に反対の姿勢を示しています。知っている限り、図書館や研究機関などの教育機関も、概ね反対です。ちなみに、FACをバックアップしているMMF(音楽マネージャーフォーラム)は延長に賛成。これが( ii )の原因の1つかも、と疑っています・・・(蛇足。私のお世話になっている先生2名は両方ともマネージャーをしていますが、彼らは学者達の文章に名前を連ねている反対派です)。

( ii ) のさらに酷いことは、最後の45年間はミュージシャンが一切の印税を得ることが出来る点。なぜ現行の50年の契約内容改正を求めず(( iii )は関連していますが、レコード会社ではなく「ミュージシャンを教育する」という点でニュアンスが少し違う)、残り45年をミュージシャンの管理としたのかが全く理解できません。この案では、レコード会社と一部の大物ミュージシャンが、バック・カタログからの印税を巡ってお金の奪い合いをしているようなもの。肝心の、中小規模のミュージシャンには何の利益にもなりません。既にレコード会社と不公平な契約を結び、搾取されているようなミュージシャン達の果たして何パーセントが、作品発表後50年以降もバック・カタログから収入を得ることが出来るでしょうか?(ミュージシャンは活動に見合った分の収入を受け取るべきだと思いますが、引退したミュージシャンの年金を払うために音楽を買うつもりはありません。)

お金を巡る汚い争いに見えなければ良いですが、ファンにはどう映っているでしょうか?一音楽ファンとして、この内容で「FACは音楽ファンの味方」などと、正直言ってもらいたくないです。( i )と( ii )は、レコード会社やBPIがやっていることとほとんど変わりません。著作権は、ミュージシャンのためだけにあるのではありません。「社会全体の利益のため」という面があり、この2つはバランスよく共存すべきという考えが根底にあります(現行法では、です)。この点については、こちらの記事がとても共感できるので、お時間ある方は是非ご一読を。

ちなみに、EU域内の著作権保護期間延長に関して、セッション・ミュージシャン基金に関する投票が今日行われ、イギリスの反対によって話が暗礁に乗り上げたようです(URL)。延長賛成派から大バッシング食らってるようですが、期待の綱なので、英代表のLammy氏には是非頑張っていただきたいです。私も今週中に地元のMEPにメールしなければ・・・。
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2009/03/27 09:08
Fair Play for Creators
このふざけた名前はなんだ?と思いましたが、そんな風に考える人は少数なのかもしれません。

PRS For Music calls for fair play - Music Week (25/03/2009)
PRS LAUNCH WEBSITE IN ONGOING YOUTUBE SQUABBLE - CMU Daily (24/03/2009)

PRS/Youtube問題(参照:Youtubeアクセス不可?)を受けて、PRS(ソングライターの著作権管理団体)が新たにウェブサイトをオープンさせました。その名も「Fair Play for Creator」。一言で言えば、「Google(≒Youtube)は削除したビデオを再び閲覧可能にさせ、ソングライターに適切な印税を払え」というキャンペーンです。具体的には:

- Googleは、イギリスの音楽ファンが幅広い音楽を楽しめるよう、Youtubeから削除した全ての音楽をオンラインにのせるべき。また、クリエーターに適切な報酬を払うべきで、またその必要性を正しく認識すべきである。
- コンポーザーやソングライターはオンラインでの楽曲の使用に値する適切な額を受け取るに値する。
- 印税が音楽の才能を育て、他のクリエイター(ファッション・デザイナー、脚本家、本の著者等)同様、彼らの創造性の見返りとなる収入のルートを提供するという、印税が果たす重要な役割は強調されるべきである。
(Music Weekより)


今回のキャンペーンは、私個人、少し危険なのではないかと思います。以前紹介したように(参照:「私のお金はどこ?」)、GoogleとPRSの間でどのような契約が結ばれ、どのようなお金の流れになっているのかはほとんど知られていない(≒内密にされている)状態です。このキャンペーンでは一般人も名前を連ねることが出来るようになっていますが、どう考えても、PRSが、何の事情も知らない一般人を「ソングライターが不公平な扱いを受けている」と煽り、利用しているようにしか思えません。不公平なのは理解できますし改善されるべきですが、お金の流れが見えもしないのに、Googleに責任を押しつけ、お金を払え云々と言うことは出来ないのではないでしょうか。

上記のことに限らず、PRS/Youtube問題に対する各主要メディアの反応には、正直理解できない部分があります。「Googleは儲けてるんだからお金ぐらい払えるだろ」という批判は頻繁に見かけますが、いくら儲けているとは言え、ビジネスはビジネスなので、この批判はあまり筋が通っていない気がします。それから、以前「Youtubeの決断は、ファン、レーベル、ミュージシャンだけでなく、Youtube自身にも悪影響である」というMusic Allyの意見も紹介しましたが、よく考えれば、プレミアム以外の動画は閲覧出来るわけで、今思えば、少なくてもファンへの影響は、実は業界が思っているほど大きくはないでしょうか。というわけで、私が今回のPRS/Youtube問題で今唯一同意出来る意見は、「交渉中の段階でビデオを削除する点に納得がいかない」くらいです。

しかし、私みたいな人は少数らしく、今のところは明らかにPRSに追い風が吹いています。"Copyleft"な立場をとるMusic Allyも、善し悪しは名言していませんが、問題勃発時には「Googleの決断は理解しがたい」としていました(今回の件については今のところコメントなし)。CMU曰く、「FACがこの問題を取り上げたおかげか、PRSの予想以上にメディアの注目があつまっている」らしく、実際、サポーターのコメント量も昨日と比較して2~3倍近くになっています。その内訳は、Jools Holland、Bjorn Ulvaeus(ABBA / The Pirate Bay裁判でもおなじみ)、Andy Gill(Gang Of Four)、PRSのメンバー、そして一般人です。

果たして、今後さらなる著名人の名前が加わることがあるのかには興味があります。FACを始めとした他団体の反応も気になるところ。PRS/Youtube問題については、もうしばらく動向を追うことにします。
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2009/03/25 09:16
修論に向けて
昨日でレクチャーが終わり、金曜日でインターンも終わります(でも、Tフェス開催日まではもう少しお世話になる予定)。修論のフォーカスが結局(良くも悪くも)フェスになってしまったので、フェスシーズンが始まる前にあれこれ終わらせるべく、少し早めに物事を進めております。おかげでスケジュールがタイト(ブログ更新もこのせいで遅れてます・・・)ですが、とは言っても、同じように修論に手をつけている友達も結構いるので、これが普通の進度なのかもしれません。

修論は、ざっくり捉えると、ライブ産業が行っている環境問題対策について。今の予定では、ケーススタディとしてUKフェスを3つ取り上げ、どのように“環境に優しい”フェスを計画し、どうマーケティング戦略に取り込み、そしてどうアピールしているのか、どのような問題点があるのか・・・みたいな云々をやる予定なのですが、現在のところは「みたいな云々」くらい曖昧にしか決まっていません。日本を発つ時は、アイルランドのポピュラー音楽政策をやるはずだったのに、随分明後日なところに行き着いてしまいました。でも、「音楽業界と環境問題」は、今イギリスで研究するのに最も面白いテーマの1つだと思うので、とても楽しみです(もう1つは間違いなくデジタル・コンテンツ&著作権問題。これについてはエッセイ課題で書きますが、これも同じくらい楽しみ)。

今月に入って、指導教官やインターン先の環境コンサルの方とがっつり話したのですが、その中でやはり気になるのが、前も書いたように(URL)、一般的に「ミュージシャンの責任」が軽視されがちになっていること。Julie's Bicycleのレポートで「観客のライブ参加に伴う移動が最も環境負荷が多い」というデータが示されて以来、「音楽業界のエコ化≒観客の教育(とCD生産)」という見方が示され、既にデフォルトになっている印象すらあります。実際、私がインターン先の人と最初に会った時も、観客に対する環境問題教育が最優先事項と言われました(そして、実際私がインターン先でやっているのこれ)。ただ、指導教官とミュージシャンの移動(特にチャーター機)の話をした時、ミュージシャンの責任についても考えないといけないなと今まで以上に考えるようになりました。通常ツアーの場合は観客の移動の方が明らかにインパクトが多いと思われますが、観客と同様多数のミュージシャンが世界中から集まるフェスの場合は、特に気をつけないといけないな、と。

そんな最中、本当に今夜の話ですが、気になることがあってJBのレポートを久々に読み直していたら衝撃の事実発見。国際線を利用した飛行機でのツアー移動が「ミュージシャン(と同行スタッフ)の移動」の対象外になっていたのは覚えていたのですが、そこから排出される炭素量(およそ400,000t)は、実は観客の移動に伴う排出量の2倍近い量となっていたのです。これは、音楽業界全体からの排出量(およそ540,000t。ツアーに伴う国際線を利用した航空移動は除く)にもかなり近い数値です。国際線が排除された理由は、記憶の限り「“イギリス国内”での排出と見なすことが難しいため」だったと思います。JBの事情は理解できますが、この膨大な排出量はどう考えたって無視するべきではありません。・・・正確に言えば、JBが「無視している」訳ではないのですが、忙しい社会人の斜め読みでは間違いなく見逃すような書き方だと思います。「英レコード業界とライブ業界から排出される炭素の内訳」という、最もポピュラーな円グラフでも、ミュージシャンに直接関わる項目は「ツアーバスでイギリス国内を移動した時の排出量」のみで、ツアーでの飛行機移動については言及なし。あまり一般化したくはないですが、この書き方では、どんな人でも観客の移動に注目が集まるのも当然でしょう。

「日本に住む(今はグラスゴーだけど)洋楽ファン」という自分の立場から言えば、ミュージシャンの来日が減っては非常に困ります。ビジネスの観点から見ても、国外でのツアーを止めるわけにはいかないでしょう。でも、チャーター機をやめる、都市部でのライブを増やす、無理な移動が多いツアースケジュールを組まない、飛行機のグレードを下げる(例/ファースト→ビジネス)等々、無理のない範囲での改善は十分可能だと思います。ただし、これも、ミュージシャン自身やマネージメントのやる気があれば、の話です(「そこまでやる気のある人はあまりいないと思う」と指導教官(a.k.a ベテラン・マネージャー)にも言われました・・・)。この観点で考えると、本当の意味で“意識の高い”ミュージシャンは、ただでさえそう多くないのに、ある程度売れている人に絞ると、ゼロに近いことに気づきます。これは何としても修論の中で取り上げたい・・・。

修論の骨組みは4月中に固める予定。その後先行研究と同時進行でインタビュー取材・・・と続きます。
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2009/03/22 01:14
今週の英音楽ニュース(21/3/2009)
今週はこのブログ的には紹介したいニュースが結構ありましたが、いつものまとめと自分用メモで3つ程紹介します。

UKのライヴ市場、CDやダウンロードの売り上げに勝る - Barks news (18/3/2009)
LIVE MUSIC WORTH MORE THAN THE RECORD INDUSTRY - CMU Daily (17/3/2009)
正確な数値は測れないということが前提ですが、PRS for Musicによると、2008年度のライブ産業の総売上は9億400万ポンド(約1265億円)と推測され、レコード産業のそれ(8億9600万ポンド-約1254億円)を上回ったとのことです。
CMUに解説が詳しく載っています。この、一見するとBarks曰く「CDが売れないと嘆く音楽業界にあって、ライヴやイベントなどは大きな集客力があり、チケット入手困難な状況も多々発生する」状態を証明するかのような数字ですが、CMUが注目しているのは、「ライブ産業がこの総売上から果たしてどれほどの“利益”を得たのか」。利益をあげることは非常に重要で、この利益がなければ新人ミュージシャンに投資できません。記事によれば、コンサート制作費や会場運営費は上昇し続けている一方、楽曲制作費や流通コストは減る傾向にあるとのこと。「このご時世、CDが売れなくてもライブで稼げるから平気」果ては「これからは、ライブ産業が音楽業界を引っ張る」という声も聞かれますが、記事は、「レコード産業が利益を新人発掘に投資しているからこそ、新しいアクトが成長できる。しかし、ライブ産業にまだそのような体力はないのではないか?」と指摘しています。となると、どの産業が今最も安定した利益を得ているのか?CMUの結論は、「レコード産業とライブ産業から収入を得ている音楽出版社だろう」。これはなかなか的を得ているなと思います。とても良い記事でした。

TR thoughts on ticket re-sellers / scalping - NIN.com (15/3/2009)
Nine Inch Nailsのオフィシャルサイトにあるトレント・レズナー氏のブログより。普段彼のブログを読んでいるわけではないのですが、Radioheadと並んで、実験的なマーケティング戦略でコンスタントに注目を浴びているせいか、業界サイトでも度々名前を見かけます(熱狂的ではないけど、個人的にもNINは好き)。
さて、内部告発チックな発言が続いているレズナー氏のこの日ブログは、特に興味アリ。彼曰く、「コンサート会場、プロモーター、チケット販売代理店、そして、しばしばアーティスト、マネージメント、そしてエージェントまで、自らチケットを直接チケットのオークションサイトに売りさばいている。全員がやっているとは言わないが、やらない人よりはやる人の方が多いだろう。(業界では)一般的なことなんだ」・・・らしい。これでは、(特に)プロモーターが必死で「転売サイトからチケットを買わないでください」と呼びかけ、ぶっ潰そうとしているキャンペーンの筋がまったく通りません。ただ、ブログを読む限り、彼はLive Nationを疑っているところがあるようです。イギリスもLive Nationがジワジワシェアを広げているのですが、アメリカ程ではありません。この違いは少し頭にとどめておいた方が良いのかもしれません。
また彼もやはり、Live NationとTicketmasterの合併が実現した場合、チケット販売が実質オークション制になる可能性もあると考えているようです(参照:The merge has been confirmed)。
ちなみに、今度のNINのツアーでは、NINが1番良いエリアのチケット(全体の10%)を買い取り、「IDチェック付+他の観客と別の入り口から入場」という「絶対転売させない戦略」で販売するようです。
トレント様もせっかくこうゆう面白いことをやっているのだから、NINやめないで欲しい・・・涙。

メモ>>
IRISH ISPS READY TO FIGHT THREE-STRIKE PROPOSALS - CMU Daily (19/3/2009)
アイルランドのプロバイダー最大手「Eircom」が3ストライク・ポリシーの導入に合意というニュースがありましたが(参照:英音楽ニュース(番外編)(1/2/2009))、the Irish Service Providers In Irelandが業界を代表して「NO」を表明したというニュース。「我々にはP2Pによる違法DLの責任はない」というのが理由のようです。
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2009/03/16 06:27
Green Guide発表
1週間の格闘の末、無事にPCが復活しました(お父さん、ありがとう!)。まだすべてのセッティングが終わったわけではないですが、ひとまず自宅でネットができてホッ。おかげで、今週こそ読もうと思っていたJBのCDパッケージのレポートには手をつけられなかったのですが、そうしている間に別のニュースがJBより到着です。

Music is more fun than cement! - Julie's Bicycle (13/3/2009)

英音楽業界の環境団体Julie's Bicycleが、ロンドン市長と連名で音楽業界エコ・ガイド「Green Guide」を発表しました。このレポート、12日から今日まで開催されているthe International Live Music Conferenceで発表されたそうです。発表の席には、JBのチェアマンであるJazz Summers氏、ロンドン市庁文化戦略マネージャーのJustine Simmons氏、RadioheadやSupergrassのマネージメントをしているCourtyard ManagementのJulie Calland氏が参加したとのこと。ようやくRadioheadとJBが繋がりましたね。

内容は斜め読みしかしてないですが、今まで発表されているレポート内容から、実践に役立てるためのヒントをまとめた感じのようです。1つ1つのアドバイス項目に対して、費用、時間、効果がどれくらいになるのか表示されており、見た目もポップで分かりやすくなっています。レポートはこちらからDLできます。

余談なのですが、Radioheadのケース・スタディのセクションで、UKツアーで使用された充電池がドイツ(ロンドン公演の直前)で充電されたということになってます。「あのバカ重い充電池(32トン)、ドイツに持ってったの!?」とびっくりしたのですが、よく考えたらロンドン以降のUK&ヨーロッパツアーには充電池がお伴していたのでした。ちなみにRadioheadは今日から南米ツアーとのことで、確認したらどうやらエコ・レポートも再開されるようです。正直、南米となるとレポートの信憑性は全く期待できなさそうですが、果たしてどうなりますか・・・。
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2009/03/16 06:07
「私のお金はどこ?」
Why YouTube’s PRS Spat Is Just One Battle In The Coming Online Music War - Paidcontent:UK (12/3/2009)

以前、Youtube/PRS契約問題について「Youtubeアクセス不可?」という記事を投稿したのですが、この問題について、そしてFeatured Artists' Coalition(FAC)の「NokiaのComes With Musicで著作権料は先払いされているはずなのに、お金の流れがどうなっているのか分からない。その先払いの一部はミュージシャンに渡るべきでは?」という主張について考えるとき、Paidcontent:UKというサイトの上記の記事がとても使えるので紹介します。

その記事の中で、ストリーミングやオンデマンド・サービスを行っている事業主は、総収益の8%相当を印税としてPRSに納めなければならないとお伝えしました。これは、PRSの「the Joint Online License(JOL)」に該当します。Youtubeの契約はJOLとは別の契約らしいのですが(おそらく、JOLがYoutubeより後に導入されたのだと思います)、Youtube/PRS問題により、このJOLに注目が集まっているようです。

Paidcontent:UKの記事では、ストリーミングサイトWe7のCEO、Steve Purdham氏と音楽アナリストのMark Mulligan氏がインタビューに応じ、JOLの問題点をさまざま指摘しています。

まずJOL自体ですが、記事の雰囲気では「総収益の8%」ではなく、1プレイ毎、もしくは1購読毎という単位で契約しているパターンがほとんどのようです(金額はサービス内容によるとのこと)。しかし、Mulligan氏によれば、問題は、JOLは、実はYoutubeやその他のデジタル・コンテンツ産業が急成長する前、つまりビジネスモデルが確立する前につくられたことにあるらしい。We7の場合、1000impressionsにつき10ポンドで広告を売らなければならないところ、実際は1~12ポンドで、実は十分な広告収益を確保しているわけではないそう。

また、現行のJOLは、急速に膨れ上がったデジタル・サービスには見合ったものではなく、ライセンス料が高すぎるらしい。Purdham氏は、ラジオと同じように、サービス内容や規模によって一定額を納めるライセンス契約への移行を主張しています。しかし、JOLは今年6月に期限切れを迎えますが、その後の方針についてPRSからは何の説明がないらしく、この先どうなるのかは不透明とのことです。

さらに、ライセンス契約内容の流動性も問題のようです。Mulligan氏によれば、既にいくつかの大手音楽出版社はPRSから手を引き、デジタル・コンテンツを提供している企業と直接契約する傾向が見られるとのこと。また、昨年、欧州委員会は、複雑な著作権物の扱いをよりシンプルにするため、著作権管理団体がEU内のどの国でも印税の徴収を可能にすることを認める決定を下しましたが、Purdham氏は、このような状況下において、「PRSはもはやすべての音楽出版社の代表ではなくなった」と指摘しています。イギリス国内だけ見ても、Digital BritainでRight Agencyの設立が提案されるなど、まだまだ混乱は続いています。

FACが疑問を呈しているのは、まさにこのJOLについてになります。彼らは、「JOLでPRSに徴収されたお金の行く末がわからない」と訴えているのです。これは、実はミュージシャンだけの問題ではありません。Google(≒youtube)も、PRSとの契約更新が難航している理由の1つとして、PRSが徴収金の内訳を明らかにしていない点を上げています。つまり、その内訳を知っているのは(もしくは内訳などないのかもしれませんが)PRSだけという状態のようです。実際、指導教官(=先生であり、マネージャーであり、ジャーナリストである)にこの点をメールで尋ねたところ、「内密にされていて僕も説明しきれない」と。PRSのスポークスマンは、以前「JOLの契約内容については企業秘密」と言っていたそうです。JOLがスタートした2007年時、PRSの会員(=ミュージシャン)に一定額を配分するという内容で交渉していたらしいですが、少なくても、先生が関わっているミュージシャンが、PRSよりJOLに基づいて収益を得たという記録を見たことがないと言います。

ということで、真相は全くわかりません。ともかく、今年6月前後は、特にPRSの動きを注視する必要がありそうです。

余談ですが、今回のFACのミーティングの内容は公表しないそうです(URL)。個人的にとても残念です。
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2009/03/14 20:41
Polar Bear on Thin Ice

Polar Bear on Thin Ice -BBC One

日本語訳すると「薄い氷の上を歩くホッキョクグマ」。
ナレーターのコメントは「今シーズン、観測史上初めて、北極の氷が冬になっても薄いという現象が起こりました。」「この氷は、這い上がるには薄すぎるのです。このホッキョクグマも、這い上がるのにてこずっています。」

日本にいるときからこっそり拝読させていただいている「アンモナイト」さんの「クマ」で紹介されていました。
感情に訴えるのはあまり好きではないですが、ショックだったので貼り付けておきます。

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2009/03/14 06:19
FAC: 第1回ミーティング・まとめ
昨日の続き(URL)です。今日は少し批判的に、そして、とても主観的に見ていきます。

FAC IS GO, THREE-STRIKE RULE IS A NO- CMU Daily (13/3/2009)
Featured Artists Opposed To Cutting Off File-Sharers - Billboard.biz (12/3/2009)
Featured Artists demand changes - Music Week (11/3/2009)
'Why music artists need a voice' -BBC News (12/3/2009)
Radiohead wade into YouTube revenues debate - The Guardiand (12/3/2009)

1番面白かったのは、やはりCMU。以下、CMUのコメントを要約してみます。

- 大物ミュージシャンの参加により、FACはより多くのマスコミの興味をひきつけることに成功した。そんな大物たちは、どうやって活動をアピールしていくかとてもよく知っている。この写真(URL)は、まさにそれを端的に表現している。
- FACはレコード会社や音楽出版社等との合意のもとで動いているのではないだろう。むしろ、デジタルの時代になり、伝統的な音楽ビジネスが落ち目を迎えている中で、ミュージシャン・コミュニティ内部で湧き上がった感情が、彼らをFAC結成へと駆り立てたのだろう。
- Music Managers' Forumのバックアップは、活動基盤を整える上で大きな役割を果たしたことは確かだろうが、MMFとFACの関係はハッキリしているわけではない。しかし、FACをコントロールしているのはミュージシャンであり、彼らがMMFなしにどのようにしてFACのアジェンダを作り上げたのかを知るのはとても興味深いだろう。
- (Billboard.bizの記事を引用して)FACの会議では、Digital Britain(英政府によるデジタル分野の政策案)に対するフィードバック提出に合わせ、違法でファイル・シェアを行っているファンを法で裁くためのRights Agencyの設立に関して話し合われた。これについては反対することで全会一致したとのことだが、金銭の絡むThe Pirate Bay等のケースについてのFACの立場は以前不明である(注:FACは「ファン同士のファイル・シェアは、お金のやり取りがないので問題としない」という立場をとっている)。
- レコード会社や音楽出版社にとって、FACは友達であり敵である。今のところ、FACは「音楽業界の反逆者」と見られているかもしれないが、もし、彼らがレコード会社の視点に賛同するようなことがあるとすれば、レコード会社が大物ミュージシャンを使ってP2Pの違法性を唱えさせた(ある意味恥ずかしい)キャンペーン初期の頃以上に、彼らに“信頼”という重荷が圧し掛かることになるはずである。

もし、FACがDigital Britainにフィードバックを提出することがあるとすれば、後に政府のウェブサイトで公表されることになります。

それから、CMUにもある通り、今回の会議内容は非公開ですし、団体としても不透明な点が多いと思います。この点は是非明確にして欲しいところです。

記事が長くなったので分けます。興味のある方は「続きを読む」からどうぞ。
続きを読む
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2009/03/13 05:36
舞台裏で起こっていること
今聞きたくない言葉といえば、「Green」とフェスやバンドのエコ評・・・という程、エコ病に取り付かれている今日この頃。そういえば、このブログも「Green」なんて変な名前が・・・(最近は「Green」に変わって「Blue」という言葉が使われ始めたそうです)。そんなこと気にしているうちに、コペンハーゲンでは気候変動会議が開催され、「過去の予測より早く温暖化が進んでいる」と改めて警鐘を鳴らしています。

使わなければならないので使いますが、昨日、インターン先の"Green" Meetingに参加しました。より環境に配慮した運営のための会議(参加者15名!)でしたが、内容はほとんどTフェスのエコ化についてでした。もっとお金っぽい話になるかと思っていたのですが、そうはならず、意外と一般人が環境問題について議論するのと同じような内容だったので、一安心。でも、今回私は何も発言せず静かに議論を聞いていたのですが、私がリサーチしていることは全く採用されないのではないかという不穏な匂いはかなり漂っていました。一体何のために私は働いているというのかと・・・。

ところで。昨日のミーティング中、その前日に修論の指導教官(結局、今まで“指導教官”と呼んでいた方と別の方が修論の指導教官になった)と話したことをふと思い出しました。それは、チャーター機。この話は、去年彼と話ししたことと同じ(参照:別の先生とお話)なのですが、要は、フェスシーズン中、果たしてどれだけのミュージシャンがチャーター機を使っているのか?ということ。

先生によれば、数年前にグラスゴーで開かれた小規模フェスで、某バンドがチャーター機を使って来英したらしい。その後、別のバンドのマネージャーとの話の中で、どうやら比較的安く飛行機がチャーターできるらしいと聞いたそうです。本当かどうかは調べてみないと分かりませんが(でも、事実上無理だと思う)、実際、特にフェス・シーズンは、普通の移動では有り得ないツアーの組み方をしているバンドが沢山いる、と。RadioheadのBFFレポートには、小規模ツアーで使用したチャーター機からの炭素排出量はLAとロンドンを往復するのに匹敵するとありました。これを考慮すれば、フェスに出演するミュージシャンのエコ度は一気に下がります。プロモーターだって、ファンに「ロンドンから飛行機でスコットランドまで来ないでください」なんて言えたものではありません。

私の関わっているTフェスは、Julie's Bicycleに環境負荷のリサーチを依頼していましたが、そのレポートにある“交通移動”には、ミュージシャンの移動は含まれていないそうです(ただし、これを量るのは困難だとコンサルの方はおっしゃってました)。Tフェス参加者の多くは地元スコットランドから来場していると推測されるのですが、実は、0.数パーセントしかいない飛行機での来場者が、交通移動全体の10%の温暖化ガスを排出しています。これにミュージシャンの数値を足したらどうなるか・・・。アメリカから、ヨーロッパから、ありとあらゆるところからミュージシャンがスコットランドにやってきます。それは現時点では仕方がない。でも、時間の都合上チャーター機で来場せざるを得ないミュージシャンが果たしてどれくらいいるのか。もしかしたら、これは全く当てのない推測ですが、Tフェスと同じ日程で開催され、ほぼ同じメンツが揃うアイルランドのOフェスとの移動で、両者が協力して飛行機をチャーターしてたっておかしくありません(両フェスの大株主は同じ会社だし)。

ちなみに、JBのサイト(URL)が新しくなり(見づらい・・・)、5月にフェスの移動に関するレポート(昨年調べていたものでしょう)が発表される予定と書いてありましたが、これはオーディエンスの移動のみ。また、JBはツアーのインパクトについても現在調査中のようですが、The First Stepレポートを考慮すると、チャーター機や国際線の利用に関する項目は対象外になりそうな予感。

それにしても、JBのこの記事(URL)は一体何なのかと・・・。greenwashしてるのはどっちだと言いたくなります(私個人、JB自体には好意的なのですが)。NGOsも、ホームページとかの建前はさておき、会場で愚痴ってた「ここなんて全然エコなフェスじゃないわ!」を公に突きつけてくれれば良いのに・・・(それじゃあ話にならないのか・・・)。
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2009/03/12 18:13
FAC: 第1回ミーティング・続報
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自分メモ用にリンクをだーっと貼っておきます。ただ、プレスリリースを基にした記事がほとんどなので、内容はあまり変わらないのですが。ちなみに、Featured Artists Coalitionのオフィシャルサイトはこちら

Top musicians unite to form copyright lobby group - The Times (10/3/2009)
Taking control of their music - Channel 4 News (11/3/2009)
-->Video: interview with Billy Bragg(URL) (日本で見れないかも)
It's not a crime to download, say musicians - The Independent (11/3/2009)
Music stars call for more power - BBC News (11/3/2009)
Musicians 'unite with one voice' - This is London Local (11/3/2009)
ブラー、レディオヘッドらがアーティストのロビー団体を結成 - Barks News (12/3/2009)

昨日の記事(URL)でも参加者については取り上げましたが、The Independentによれば、TravisからはDavid Gray以外にもFran Healy、さらにThe ClashのMick Jonesも参加したようです(Travisといえば、以前「メジャーを離れて、やっとデジタル時代の音楽についてオープンに話せるようになったよ」と話していたのが印象に残っています)。This is London Localによれば、David Grayも運営委員に加わったようです。

FACからオフィシャル発表がまだないので、何が話し合われたのか分かりませんが(最初だから、たいしたことは話してないかな・・・)、オープンにしてくれるだろうという期待も込めて続報待ち。現在のところ分かっているのは、「ネットで違法ダウンロードしたファンを相手取って訴訟を起こすべきかどうかについての投票があり、ほとんどの参加者が訴訟を起こすべきでないと投票した(The Independent)」ということ。

ただし、上記の記事を読む限り、Myspace、Youtube、NokiaのComes With Music(このブログでも何度か取り上げていますが、まずはこちらを参照ください)といったビジネス・パートナーとのフェア・ユースが現在のターゲットになっているようです。彼らの主張は、Comes With Musicについては「誰が何を受け取っているのか分からない(by O'Brien, The Times)」、マイスペとYoutubeについては「Google(=Youtube)はミュージシャンにお金を払うべき。マイスペも、広告で収入を得ているはずなのに、ミュージシャンには印税が入らない」(By Bragg, The Times等)といったもの。PRSのこのページによると、オンライン購読サービスやダウンロードサービスを行っている企業は収入の8%を印税としてPRSに納めることになっているのですが(注:サービス形態によって印税率は変わる)、この8%がレコード会社とミュージシャンでどう配分されるのかが問題。配分率はレコード会社とミュージシャンとの契約内容によると思いますが、推測するに、おそらく、この8%がそのままレコード会社のポケットにいっているパターンがあるのかもしれません。

記事を読んでいると、そもそも「著作権法」という法律で、FACが「フェア」と思えるようなフレームワークが作れるとは思えないし、そういった状況で、彼らの主張がフェア・ユースと言えるのかどうか、正直疑問です。

後は、CMUとMusic Weekのコメント待ちなのです。環境ネタも更新したいのがあるのですが、もう少しだけFACのニュースを続けます。


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追記 (12/3/2009):
FACのPR用写真見つけました→Flicker(slideshowにすると大きい画像で見られます)
今のところこのPR setからの写真付きで報道しているのはMusic Week(URL)のみ。「著作権問題は一般市民の関心を引かない」というのはこうゆうことでしょうか・・・。CMUは今日は記事が上がっていませんでした・・・いつも1日遅れなので明日上がるかな・・・。Music Weekの記事にあるKate Nashのコメントがなかなかポイントをついていますが、それはまた明日。
それにしても、デイブの格好がなんだかひどい・・・(涙)。
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2009/03/11 18:30
FAC: 本日開催
FAC Meeting - TODAY! - Press release, Featured Artists Coalition (11/3/2009)

オフィシャルサイトはまだ更新されていなくて、上記のリンクはマイスペのリンクです。
FACの最初のミーティングが、ロンドンのHeavnという会場で行われます。運営委員であるDavid Rowntree(Blur)、Jazzie B(Soul II Soul)、Billy Bragg、Ed O’Brien(Radiohead), Kate Nas、Mark Kelly(Marillion)、Master Shortieの参加が予想されますが、プレスリリースによれば、David Gray、Annie Lennox、Nick Mason、KT Tunstall、Robbie Williamsも出席予定とのことです。ミュージシャンのみが参加できるこのミーティングですが、メディアへの写真配布は午後6時以降とのことなので、今夜にはミーティングの内容をうかがい知ることができそうです。

それにしても、Daivdのコメントで、昨日このブログでも紹介したYoutubeとPRSの話題(参照:Youtubeアクセス不可?)が早速取り上げられていたのには驚きました。「ミュージシャンなしに成り立たない音楽業界でミュージシャンなしに物事が進んでいるのはおかしいだろう」と。でも、レコード会社にすべてを託してきた過去のミュージシャンの姿勢が引き起こしたとも言えるような。とはいえ、FACが発足して、運営委員もインタビューにも応じる用意ができているとのことで、“ミュージシャン主導”という姿勢がハッキリ示されているのは個人的にはとても頼もしい。

果たして彼らの行動がどこまで何を変えることができるのかは未知数ですが、かなりかなり大きなムーブメントになりそう。続報はまた明日。

※追記(11/3/2009)
オフィシャルサイトにもプレスリリースが上がってました。冒頭のリンクと同じ内容ですが、こちらはPDFファイルです。こちらからどうぞ。
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2009/03/10 19:25
Youtubeアクセス不可?
YouTube to block music videos for UK users after PRS row - Music Ally (9/3/2009)
YouTube to block UK music videos - BBC News (9/3/2009)
YouTube、英国でミュージックビデオを遮断。権利団体との交渉難航で - ITmedia (10/3/2009)

記事が投稿された時点において、Youtube Premium Music Videoのすべてが閲覧不可となっているそうです。私が試しにアクセスしたビデオはレーベルのオフィシャルのものもそうでないものもすべて閲覧できたので、プレミアムでないものは現在のところは支障なしのようです(このプレミアムビデオが何なのかwikiってみても分からなかったのですが・・・)。

ITmediaの記事通り、要は、イギリスのJASRAC的存在であるPRS for MusicとYoutubeの間でライセンス契約更新の交渉が決裂。このため、Youtubeはイギリスからのプレミアムビデオへのアクセスを遮断しているというわけです。PRSは「Youtubeへのアクセスは増える一方だというのに、Google(Youtubeは2006年にGoogleに買収された)が現在の契約金をかなり下回る金額で交渉してきた。」と説明。Youtubeはこれに反論し、「PRSから度を越えた額を提示された。これではワンプレイごとに多額の損失を被ることになってしまう」と主張が真っ向から対立。さらにYoutube側は「PRSはどの曲がライセンスに含まれるのか明確に提示していない。これでは、ユーザーは誰の曲が入っているかも分からないラベルのないCDを買うのと同じようなもの。」と、PRS側の不透明性も契約更新の障害になっていると説明しています。

Music Allyは、交渉決裂が続けば、ビデオをアップしているレコード会社、ミュージシャン、消費者、そしてYoutube自身に多大なる影響があるとしています。・・・「ってほぼすべての人じゃん!」という突込みが聞こえてきそうです。ミュージシャンの大小問わず、Youtubeがマーケティングの手段として有効利用されており、消費者の中でも、Youtubeは音楽を楽しんだり新しいミュージシャンを見つけるツールとして定着していることは誰もが認めるところだと思います。これだと、「PRS vs その他すべて」という構図になっている雰囲気です。果たして、どちらの主張が正しいのかは当事者にしか分かりませんが、少なくても、PRSがプレスリリースで自らを「消費者とコンポーザーを代表して」と称しているのが全くデタラメとしか思えません・・・。

Music Allyの続報(URL)にもある通り、「There’s a long and heated debate to be had around the music industry’s willingness (or lack of) to allow new online music business models to flourish.(音楽業界(=レコード業界)が業界の繁栄のためにオンラインビジネス・モデルをどれほど認めたがっているか(もしくはその意識が欠けているか)についての長く白熱した議論が行われてきている」点が引っかかっているのでしょう。ドンピシャで、昨日のレクチャーでもこの話になり、先生も「僕の興味は、レコード業界が現行のビジネスへの固執をあと何年続けられるかにある」とおっしゃっていましたが、これがいわゆる音楽業界の“左翼派”の意見なのだろうと思います。

ということで、続報を待ちます。
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2009/03/09 00:18
今週の英音楽ニュース(8/3/2009)
パソコンの調子が悪くなり、初期化したのにその後の設定ができず、結果、パソコンが完全に使えなくなりました。バックアップもすべて残してあるし、図書館でネットが使えるので困ることはないですが、これからエッセイという時期に自分のパソコンが使えないのは痛い。パソコンの無事復活を祈りつつ、しばらくは図書館で頑張ります(いつも図書館にいるけど)。

Amazon offers number one single for 29p - Music Week (5/3/2009)
イギリスのAmazonがデジタル音源のセール中というニュース。現在シングルチャート1位のKelly Clarkson「My Life Would Suck Without You」を含む10曲がたったの29p(およそ40円)。アルバムチャート1位のThe Prodigy「Invaders Must Die」も破格の3ポンド(500円弱)とのこと。このセールは期間限定とのことですが、Amazonでアルバム3ポンドは別に珍しいことではありません。
これで怒り心頭なのがレコード業界関係者。ただでさえお金にならないデジタル配信なのに、さらにセールされてはこれっぽっちのお金も入ってきません。でも、当たり前ですが、一消費者としては嬉しいセール。私もこのセールでThe Prodigyのアルバムを買うつもりです。Music Weekの記事にはセール期間がいつまでか書いていないのですが、急がないと買う機会逃しそう・・・。

リバプールの大学、ザ・ビートルズを勉強する学位コースを開設 - Barks News (5/3/2009)
リバプールのHope Universityが、「The Beatles, Popular Music and Society」という修士コースを新設しました。ビートルズを中心として、60年代の時代背景やリバプールとの関係についてみていくようです。コースは今年9月から開始されますが、既に国内外から問い合わせがあったとのことです。率直に言って、ビートルズだけをフューチャーした学位取得する意義はない気がします。「ビートルズに関しては8,000以上の本が出版されているが、これまでアカデミックな研究はなされてこなかった。」という嘘八百な発言も控えていただきたい。ビートルズと60年代の関係についてのエッセイを書いたばかりの私の立場がありません。ビートルズ程偉大なバンドに関するアカデミックな研究がゼロなはずがありません。それに、リバプールの音楽シーンを見たいのならば、Liverpool Universityに素晴らしいポピュラー音楽学研究所とSara Cohenというリバプール・シーンを長年研究されている素晴らしいスカラーがいます。「いや、それでも私はビートルズだけを研究したい!」という方は、 Hope Universityのプレスリリース(URL)も参照下さい。
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2009/03/04 18:24
FAC: re-scheduled the first meeting
FAC press release - FAC press release(26/2/2009)

大雪のため延期となっていた、イギリスのミュージシャンによる著作権圧力団体The Futured Artists' Coalitionの最初のミーティングが、来週11日水曜日に決まったようです。テーマは、「ミュージシャンやファンの権利をどのようにプロモーションするか?」の予定とのこと。場所はロンドンで、時間は夕方頃。詳細は、出席希望メールを送信したミュージシャンにのみ返信メールにて通知されることになっています。

ちなみに、出席できるのは「ミュージシャンのみ」となっています。「え、マネージャーは?」という心の叫びはさておき、とりあえずFAC自体にはMusician Managers Forumが全面サポートしているので、FACのスポークスマンであるJazz Summer氏辺りは出席するのではないかと思います。そしてこれも推測ですが、恐らく、FACをサポートしている法律家も。

ミーティングに出席するミュージシャン達はきっと人一倍著作権やフェア・ユース(イギリスでは「Fair dealing」)に興味があるのでしょうから、きっと充実した時間になるでしょう。続報に期待します。
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2009/03/04 02:20
1位はどっち?
Universal Leaps To No. 1 In Japan - Billboard.biz (2/3/2009)

2つ前の記事で「日本のニュースは初めてかも」と書きましたが、よく考えたら結構書いていました(ごめんなさい)。今日も再び日本のニュースです。

先月、SoundScanが発表した2008年度(日本)国内CDセールスに関するレポートを紹介しましたが(URL)、今度は日本レコード協会のレポートです。ただし、今のところこのネタを記事にしているのが上記のビルボードのみ。レコ協のウェブサイトには何の更新もされていないし、日英両方でグーグルしても何もひっかからず。真相は闇の中ではありますが、ひとまずご紹介。

SoundScanは、全国レコード小売店3000店舗のPOSシステムを用い、2008年度の国内盤CD売上と各レコード会社のシェア率について発表。結果、Avexがシェア率を伸ばして1位、以下ソニー、ユニバーサルとなっていました。しかし、この度レコード協会が発表したところによると、CD以外の項目を含めた総合結果では、ユニバーサルが2007年度より0.9%増の16.8%で、エイベックスを抜いて第1位。2位に甘んじたエイベックスは0.6%減の16.5%。3位はソニー(14.5%)となっています。ちなみに、2005年度は順位がソニー、エイベックス、ユニバーサルの順だったそうです。不動の1位を誇っていたソニーはこの3年間で大きく後退と言えそうです。ちなみに、レコード産業全体での売上は3681億円で、前年比で8%減少とのことです。

ユニバーサルのアジア地区担当Max Hole氏は、今回のシェア1位獲得の要因を、「国内ミュージシャンのレパートリーの向上」と説明。デジタルDL世界1位と2位を記録したGReeeeNと青山テルマ、さらに中年層に人気の徳永英明といったアーティストがユニバーサルに所属しており、貢献度が高かったようです。また、Hole氏によれば、この4年間で、50歳代がほとんどを占めていたA&R部門に若い人材を投入し、西欧のマネージメント方式に変更。さらに、ベテランと新人が一緒に仕事をする環境作りに取り組んでいるとのこと。記事は、こういった努力が実を結んだと見ているようです。

日本のレコード業界は全く精通していないのですが、イギリスのポピュラー音楽学においては、A&Rは程よく若く、元ミュージシャンや、バンドマンが「レコード会社の人っぽくない!」と思えるような人が勤める仕事と認識されていると思います。それと比べると、経験重視が故に日本(少なくても、ユニバーサル)ではA&Rの平均年齢が高めと言えるかもしれません。「そんな違いもあるのか」と一人で納得です。

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おかげさまで風邪もほぼ全快しました。JBのCD生産の過程における環境負荷のレポートについては、もうしばらく先になりそうです。環境問題関連のことが最近手抜き状態・・・トホホ。
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2009/03/02 07:32
食材のるつぼ
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昨年末から続いていた「歴史的な寒さの冬」から一転、ここ2週間は10度程度で寒さも和らぎ、まるで日本の初春のようなグラスゴー。昨日今日は晴れたりシャワーになったり“イギリスらしい”天気が戻ってきて、日も朝晩各2時間くらいは延び、冬の終わりと春の始まりをヒシヒシと感じているところです。

実は2週間前から熱っぽく、山は越えたのですが、熱っぽさだけが一向に良くならず、頭もほげーとしたままでとても困っています。でも、昨年秋から弱っていた胃は元気になってきて、新しい食材に再び挑戦中。その1つが写真のもの。豆腐なんかも売ってるTaifunというメーカーの豆腐フランクフルト。ソーセージみたいなジューシーさはありませんが、豆腐臭さはなく、かといって変に肉っぽい味にしているわけでもないので、なかなか食べやすかったです。

「イギリスの食事はまずい」と言いますが、ベジタリアン食が気軽に手に入るのはイギリス食文化の良いところだと思います。こちらでは、売っているほとんどの食材にベジ対応かどうかが表記されているので、見つけるのも簡単。とはいえ、ヴィーガンとなると実は結構大変で、普通のスーパーでもヴィーガン食はあまり見かけないし、レストランもベジ表示はあってもヴィーガン表示はありません。でも、実はヴィーガン対応の生菓子はどこでも売っていて、しかも美味しい!50pでキットカットを買うなら、街のいたるお店で売ってる60pのオーツケーキの方がお財布にも体にも優しい(ボリュームもあるし)。お気に入りは、大学で売ってるアプリコットケーキとフルーツケーキ(各90p)。最近は控えていますが、生協のティー用ビスケットもヴィーガン対応で60P位。私はヴィーガンではないですが(ヴィーガン寄りではあるけど)、味も好みだし、値段も変わらないので、何か買うときはヴィーガン対応を選ぶようにしています。

ちなみに、グラスゴーは中東アジアからの移民が多いので、食事制限のあるイスラム教の人達も食事には困りません。私の住んでいる辺りでは、中華食材より中東系の食材の方が揃えるのが簡単な位です。その他、アレルギー表示もしっかりしているし、グルテン・フリーの食材も多いですし、食べられないものがある人にはとても優しい国だと思います。色んな国籍の色んな思想の人が住んでいると、こうゆう良いこともあります。

1つだけマイナス点を上げるとすれば、以前、とある日本食材を買った時、英語ラベルの原料が日本語のそれと違っていたこと。輸入物は気をつけた方がいいのかもしれません・・・。
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プロフィール

anno69(@yano)

  • Author:anno69(@yano)
  • イギリスの音楽産業、特にデジタル・ミュージックと音楽産業における環境問題対策に関するブログ。スコットランド大学院留学記も。
    管理人は、スコットランドのグラスゴー大学大学院ポピュラー音楽学コースを修了し、帰国。音楽好きの普通の会社員をしています。お問い合わせは cielo0818_ls [at] hotmail.com までお気軽にどうぞ。
    A blog dedicated to topics of the UK music market in particular digital music, copyright and environmentalism in pop music.

    ●Twitter:http://twitter.com/anno69
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