イギリスの音楽産業について考えるブログ
--
--/--/-- --:--
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告 トラックバック(-) | コメント(-) | Page top↑
--
2009/08/26 17:00
(追記有)旗振り禁止
レディング・フェスティヴァル、旗振り禁止令 - Barks News (26/8/2009)

少し前から話題になっていたニュースですが、昨日グラストでも旗振り禁止のニュースが出たからか(NMEのこちらの記事参照)、Barksでも取り上げていたので紹介します。

私も日本にいた時こそ、グラストの映像を見て「旗良いなぁ~」と思っていましたが、記事にあるように、グラストでBruce Springsteenを見た時は「邪魔だお前らー!」という気分になりました。「イギリスのフェス=旗」という意見もあるようですが、やっぱりBruce Springsteenの時は異常としか言いようがない。遠くに下がれば下がるほど、旗で何も見えない。スクリーンすら旗に隠れる。そして、スクリーンに映る映像の中でも、旗が邪魔してステージが撮影できない。ちなみに、使い回しですが、Bruce Springsteenの時はこんな感じ↓

090826.jpg
「お前ら見えないっつーのっ!」(心の叫び)

あまりにガックリ来たので、結局Bruce Springsteenは数曲で撤退。Jarvis Cockerに移動したのでした(ジャービスかっこよかった~♪)。本当は後ろで見ようと思っていたBlur(翌日のヘッドライナー)を前で見ようと決心したのも、Bruce Springsteenの経験を踏まえてのこと。

T in the Parkはそんなに旗がなかったから良いけど、それでも結構邪魔だった(特に後ろで見ていたフランツの時)。旗のせいで見る場所の選択肢が制限されるのは個人的には不愉快。本当は禁止事項は増やしたくないのだと思いますが、苦情が多ければ、禁止せざるを得ないという事情も理解できます。

レディングは私も行くんですけど(今回は安宿とって2日間だけゆっくり)、Reading/Leedsは、今年色々変革を図っているので、実際のところどんな感じなのかはとても興味があります。何と言っても、オーガナイザーのFestival Republicは今年、最重要スポンサーだったCarling(ビール会社)と手を切って、ラインナップもハードロックから一気にインディ寄りにシフトしました。最初にヘッドライナーが発表された時(Kings of Leon, Arctic Monkeys, Radiohead)、熱心なファンからの批判がもの凄かった(伝統的に3日のうちの1日はハードロック系アクトがトリを務めていた)んですね。多分、Festival Republic的には、それまでのフェスが持っていた(ある意味)治外法権的な部分を取り除いて、もっと秩序のあるフェスに変えていくつもりなのだと思うので、これからも色々変化(もしくは規制)があるのではないかと思います。それでも行く人は行くんだと思いますが。とにかく。この大幅なシフトがどれくらい、集まるファン層の変化をもたらすのか、もしくはフェス自体に変化を与えるのかは気になるところです。

キャパ的にも音楽のタイプ的にもTに似ているけど、イングランドとスコットランド、変革派と伝統派でどうゆう違いがあるのかも興味深い。レディング当日は晴れが予想されております!雨降らないでー!

※追記(27/8/2009)
The Reading festival flag ban drives me up the pole - the Guardian (26/8/2009)
この記者は旗振りOK派のようですが、記事といいコメント欄といい、まぁみんな言いたい放題です。「どうせテレビ放送の邪魔になるから禁止にするんでしょ?」というのは、まぁイギリス人らしいシニカルなコメントだからいいとしても、「目印になるから良い」とか「ステージが見えないのは旗じゃなくて前に背の高い人が何人もいるからだろ?」ってのは、いくらなんでもオイオイ・・・といった感じ。「そんなこと言ってるやつは、後ろからステージを見たことがないんでしょ?本当に邪魔なんだから!」というコメントももちろんあって、賛否の割合は五分五分といったところでしょうか。
ちなみに、グラストに関しては旗振りを禁止しない方向になったそうです。
スポンサーサイト
英音楽事情 トラックバック(0) | コメント(1) | Page top↑
--
2009/08/25 07:53
Eircom、The Pirate Bayへのアクセス遮断に合意
Eircom to block internet access to Pirate Bay as other firms refuse - the Irish Times (20/08/2009)

私が単にアイルランドを好きという理由だけで、拙ブログではアイルランド最大のインターネットプロバイダーEircomのパイラシー対策について頻繁に取り上げていますが、再び続報です。

Eircomは、アイルランド・レコード協会と行っている違法ファイルフェアリング対策として、来月9月1日より、大手P2PトラッカーThe Pirate Bayへのアクセスを遮断することに同意したと発表しました。しかし、こういったパイラシー対策をとっているのはアイルランド国内ではEircomのみ。他のISPsは、レコード協会からのリクエストに関わらず、Eircom同様の対策をとることを否定しています。

Eircom(日本で言えばNTT)は国内最大のISPということもあり、裏でレコード協会とのやりとりが色々あったのだと思いますが、そうだとしても、レコード協会と協力してパイラシー対策をとっているのがEircomだけというのも興味深いです。個人的に想像するだけですが、多分、アイルランド国内のEircom利用者は他の追随を許さない位多いのかなぁ、と(辺鄙な土地が多い中(特に西部)、全国規模でプロバイダー事業が出来るのはEircomくらいだから、と言うのが私の予想)。となると、小規模ISPsは、生き残るためにもここで世間の評判を下げるわけにはいかない、と。もちろん、他にも考えられる理由は沢山あります(法律とか、倫理とか諸々)。あくまでも想像です。

英語圏とは言え、よほど注目されない限り、英米外の国であるアイルランドのニュースに関する深い考察記事を探すのは難しい・・・。イギリスの隣国と言え、繋がりがあるようで全く別の音楽業界ですから・・・うう。
P2P, Piracy, Digital トラックバック(0) | コメント(0) | Page top↑
--
2009/08/24 04:08
英国大学院留学までの道
8月の終わりと言えば、そろそろイギリスへの大学院留学を考えている人にとっては、「そろそろ留学準備をしないと・・・でもどうしたらいいの?」という時期だと思います。たまに学校選びや準備についての相談を受けたりするので、今準備中の人達の参考になれば・・・と思い書いてみます。
続きを読む
大学院/授業 トラックバック(0) | コメント(0) | Page top↑
--
2009/08/21 01:58
IQ Magazine
修論が終わったはずなのに、毎日図書館通い。書かなければならないこと、作らなければならないドキュメント等まだあって、「修論が終わったらNMEとMelody Maker読みまくる!」の野望もまだ果たせておりません。

さて、普段はニュースサイトからのニュースを紹介しているのですが、今回は業界誌から1つ気になる記事をご紹介。この雑誌、無料でダウンロード出来るので、気になる人は是非購読してみてください(私は気になる号しか読んでないけど)。

●"New Adventures of the Supermanagers" - IQ issue 24 (ダウンロードはこちらから)
IQという雑誌。International Live Music Conference(ILMC)が発行しています。
表紙のスーパーマンはどうかと思いますが、このマネージャー特集は面白いと思う。これはILMCのコンフェレンスに参加した“スーパーマネージャー”達の発言を対談しているかのようにまとめたもの。参加者は以下:

- Brian Message (Radioheadの共同マネージャーとして有名。Music Managers' Forum(UK)のチェア)
- Chris Morrison (Thin Lizzyのマネージャーとしてキャリアをスタート。ジザメリやBlurのマネージメントも担当)
- Petri H. Lunden (カーディアンズのマネージメント担当。MMFのInternationalの方でチェアを務める)
- Gary McLarnan (マネージャー兼UKのMMFチェア)
- Malcolm McKenzie (MTVのマネージング・ディレクターを経て、ハードロック/メタルバンドのマネージメントを行う)
- Dougie Souness (Wet Wet WetやCosmic Routh Ridersのマネージメント担当)
- Sumit Bothra (The Boxer Rebellionのマネージャー)


・・・と箇条書きにしてみたんですけど、“スーパーマネージャー”と言われるだけの有名人(のはず)なのに、前2人と最後1人の3人しか知らない・・・。

マネージャーとはなんぞや?と考えた時、個人的には、「ミュージシャンは会社のトップ。そして彼らの希望を現実に変えるマネージング・ディレクターが音楽マネージャー(ちょっと意訳)(by Chris Morrison)」という表現が1番的を得ているように感じます。伝統的音楽ビジネスシステムが崩壊しつつある中、ミュージシャン達の希望を叶えるために、マネージメント業務も変わりつつある。特に、この記事が焦点を当てているのは、マネージメント会社が色んな業務を社内で全てこなすようになってきたこと。おそらくですが、自主制作によるリリースが増えたことが特に大きいのだと思います。レコード会社がそれまで行っていたレコーディング費用の支払いやツアーの資金面でのサポート、著作権管理など、今はマネージメント会社がやっていることがある、と。マネージャーの業務が増えたことを受けて、それまでの“20%ディール”モデル(ミュージシャンとマネージャの取り分の割合が80%:20%)も変わりつつあり、従来のマネージメント業務を超えた業務が行われた場合(ミュージシャンへの投資など)、取り分はもう少し上がるだろう、と(補足。これは先生から聞いた話ですが、某超大物バンドの場合、15%ディールらしく、理由は「それでも十分なお給料になるからじゃないの?」だそうです。まぁ、そんなこともあるということで)。

他にも色々面白いお話があるのですが、詳しくは記事をご覧下さいませ。
最後まで読んでみると、「マネージャーは賢いビジネスマンじゃないとダメだわ」という印象を持つのではないかと思います。もちろん、特に若いバンドだったら、メンタル面でのケアが期待されますが、この記事は“スーパーマネージャー”についてで、そうゆう話が出てこないので、余計にビジネス面が強調されているように見えます。

ちなみに、同じissue24には、ポピュラー音楽学の最重要スカラーSimon Frithが寄稿しています。ちょっと写真が微妙(風邪ひいて寝込んでるところを無理矢理撮ったみたい。実際こんな顔だから仕方ない・・・)だけど、面白いのでついでにどうぞ。学術分野でライブ産業がほとんど研究されていない件に関する記事です。

++++++++++++++++++++++++++++

090820.jpg
遅れましたが、お誕生日のメールやコメント頂いて本当にありがとうございます。当日は何もしなかったけど、一時帰国時に家族に祝ってもらったので、今年は十分満足。写真は、姉(a.k.a.パティシエ)が作ってくれたチーズケーキ風豆腐ケーキ(ヴィーガン対応)。おいしかったので、また今度作ってね。年齢は、ロウソクの本数で察してください・・・。育ててくれた両親と家族、周りの皆さんに改めて感謝!これからもよろしくお願いします。

それから、グラストでデジカメが壊れたので、新しいのを買いました(お父さんお母さんありがとう!)せっかく性能も良くて可愛いやつなので、練習のためにぽちぽち撮ってます。いつまで続くか分かりませんが、ここに写真残しておきますので、アドバイス下さいませ。
英音楽事情 トラックバック(0) | コメント(0) | Page top↑
--
2009/08/18 01:14
"Who can make the live music industry go green?"
修論のタイトルは"Who Can Make the Live Music Industry Go Green?: An Analysis of the Green Movement in Live Music(誰がライブ産業をエコにできる?ライブミュージックにおけるエコ・ムーブメントの分析)"。最初はフェスに焦点をあてつつリサーチするつもりでしたが、インタビュー素材が集まった時点で、このアプローチはナシになり、もっと全体的にライブ産業を見ていくことになりました。

学術論文が影響力を持つのは博士レベルであって、修士レベルというのは、学部生の卒業論文にちょっと箔がついた程度のもの。私の書いたものもその程度のものでしかありません。全然偉くない。でも、面白いリサーチが出来たという自信はある。私自身が何より楽しかったし。

ポイントをいくつかまとめます。「続きを読む」からどうぞ。

続きを読む
音楽と環境問題 トラックバック(0) | コメント(0) | Page top↑
--
2009/08/17 22:59
謝辞:修論終わったー!
指導教官からOKをもらって、今朝、大学で修論のプリントアウトとバインディング。一旦家に帰って、記念にと写真をバシバシ撮りまくっていたら(←アホ)、コースディレクターからメールが。「追加で修論の修正をお願いする場合があるので(※と言いつつ、多分全員直しアリだと思う)、修論はバインディングせず、プラスティックファイルなどに入れて提出してください」・・・えぇ~先生遅いよー(心の叫び)!2冊で4ポンドもしなかったので構わないとはいえ、バッチリバインディングしてしまい、ちょっと恥ずかしい・・・。

・・・と、最後までグラスゴーらしい感じですが、とにもかくにも、先ほど無事に修士論文を提出してまいりました。修正が入ると思うので、完全に終わりではないですが、内容がガラッと変わることもないと思うので、ここで区切りをつけたいと思います。18,482words/80ページ。「up to 20,000words(2万語以内)」という分量は、文学部より多いし、他の学部と比べてもマキシマムだと思います。日本にいた時は、こんな分量書けるだなんて思ってもいなかったけど、やってみたら意外と長くない。でも、先生のメールボックスに修論を入れた後、それまで論文を持っていた左手だけじゃなくて、両手が随分軽くなって、すごくびっくりした。修士課程がそこまで大変だと思ったことは1度もないけど、結構苦労してたのかもなぁ・・・。

最もお世話になった指導教官とコースディレクター、こんなに長い論文の大半の英語チェックをしてくれたフラットメイト、修論用の取材に関わってくださった方々、インターン先だったプロモーターの方々、EFLの先生、日本/イギリスにいる友達、そしていつもいろんな面から支えてくれている家族。日本にいた頃にお世話になった方々にも感謝してるし、そうこう言っているともうキリがないのですが、今日までにお世話になったすべての人たちに、この場を借りてお礼をさせてください。皆さんのおかげで、無事に修論提出まで辿り着きました。本当にありがとうございました。

後は、結果を待って、無事にOKが出れば(落第、なんてことはないはず/祈)修士号取得になります。卒業式が行われる12月まではグラスゴーに滞在する予定です。修論のために色々後回しにしていたこと、修論が終わったらやらないといけないことが色々あるのですが、とりあえず今日明日はゆっくりしようかなと思います。ブログの更新も、なんだかんだ今月結構更新したのですが、イギリスにいるうちは、また面白いニュースを色々取り上げていこうと思います。

今から、修論の内容をまとめた記事をもう1本書きます。多分、修論のテーマがブログに書きたくなるくらい好きなことだったから、このリサーチを続けられたのかもなぁ。本当に楽しいリサーチでした。でも、インテンシブな勉強はもうしばらくお休みで良いかな・・・。
大学院/授業 トラックバック(0) | コメント(7) | Page top↑
--
2009/08/13 20:11
中国 de Spotify
Spotify confirms Chinese launch - Music Ally (12/08/2009)

"We have to confess, the news that Spotify is to launch in China took us completely by surprise.(正直に言わなければならない。このニュースに私達は完全に不意打ちされた、と。)" -私も全く同じ状態でした。本当にびっくりしました。

いまや(ヨーロッパの)音楽好きで知らない人はいないであろう、オンデマンド・ストリーミングサービスのSpotifyが、このたび中国のコングロマリット企業Tom Groupと共に、中国でSpotifyサービスを開始すると発表しました。Music Allyによれば、中国では、既に無料ストリーミング・サービスが一般化している上、邦楽へのデマンドが大きいということで、Spotifyにとってはかなり大きなチャレンジとなるのではないかと予想されます。

個人的にも、正直こういった中国国内の状況下において、ヨーロッパ企業がわざわざこの分野に参入するメリットがあるのかどうか疑問です。仮に、今日本でSpotifyがサービスを始めたってすぐ撤退する羽目になると思ってるくらいなので。特に、邦楽サイドの人たちは積極的ではないでしょう。まぁ、邦楽好きのようなライト・ユーザーの方がSpotifyのようなサービスに流れやすいとは思いますが。

Spotifyは今後もサービス範囲の拡大に向けて動いていくようです。財政面の弱さを指摘する声もありますが、しばらくは様子見ということで。
音楽ニュース トラックバック(0) | コメント(0) | Page top↑
--
2009/08/12 04:30
メジャーレーベルは必要?(長文)
Behind the music: Who needs major labels these days? - the Guardian (6/8/2009)

予告通り、この記事を取り上げてみます。

話のテーマは至ってシンプル。"この時代、メジャーレーベル(=従来のレコード契約)は必要かどうか?"今年1月、シングルとアルバムをiTunes独占リリースし、未契約バンドとしては異例の大ヒットを飛ばしたThe Boxer Rebellionの商業活動を例に、レーベルの存在意義について考察しています。The Boxer Rebellionと言えば、私の中では、UK叙情系期待のホープとしてデビューした頃(2005年)の記憶が強いわけですが、話はその後の活動について。以下、要約してみました。

2005年に華々しくデビューを飾ったThe Boxer Rebellion。しかし、同じ頃、ボーカルのNathan Nicholsonの体調不良もあって、活動休止へと追い込まれます。その後、Nathanの回復を待って、再び活動を再開。新譜をセルフ・リリースすることを決めた彼らは、iTunesと直接契約を結びます。シングル「Evacuation」が560,000DLを超える大ヒット、続くアルバムも5位に食い込み、大成功を収めた彼らには、複数メジャー/インディー・レーベルからCDリリースのオファーが舞い込みます。しかし、バンドとマネージメントは、自分たちの権利(≒著作権)を守るため、あえて未契約のまま留まることを決意したのです。

その後、バンドのマネージャーSumit Bothra は、カナダのHMVから1本の電話を受け取ります。曰く、「君たちのCDを購入したいというお客さんからの問い合わせを数多く受け取っている。販売したいので在庫を送ってくれないか?」しかし、未契約のバンド故、CDを生産・流通させ、さらにマーケティング、PRまで行う経済的余裕はありません。そこでBothraはHMVに提案を持ちかけます。

このことがきっかけで、バンドは、HMVの投資の元でCDリリースを行うことが決定。代わりに、バンドは、売り上げの一部を収益としてHMVに渡し、さらにカナダのHMVでのインストア・ライブを行うことに。これと同様の契約がイギリスのHMVとも結ばれ、HMVがMAMA Groupと共同で所有する11のコンサート会場でライブを行うことも決定します。HMVはオンラインショップを含めた全国のHMVでプロモーション、販売を請け負いますが、HMVは、「バンドを信頼し、創作活動に関する決定はバンドに委ねる」と話しています。


・・・という、まぁシンデレラ・ストーリーみたいな話なわけです。彼らは比較的新しいバンドながら成功した良い例だと思いますが、いわゆる大物ミュージシャンを中心に、こういった動きは既に起こっています。今は、マネージャーの仕事なんて話になった時も、「いかにレコード契約を取り付けるか」じゃなくて「いかにスポンサーシップを結ぶか」の方が話題になっているのではないでしょうか。上記のガーディアンの記事では、とあるA&Rが、メジャーと契約した時のメリットについて「前払い金(advance)でリリースまでの生活費を補える」なんて主張していますが、もといadvanceは借金であることをお忘れなく。要は、投資家さえ見つければ、流通やマネージメント、PRを専門に受け持っている会社(代表的なのはPIAS)を使うなり、The Boxer Rebellionみたいに小売り業者と契約するのもアリだし、プリンスみたいに新聞を使ってリリースして利益を分け合うことも出来る、というわけです。

ここからは完全に個人的な意見ですが、ある程度足元の固まってるミュージシャン達は、もう従来のレコード・ディールを結びたいだなんて思ってないのではないかと思います。そして、メジャーが従来の契約方法に固執している限り、メジャーと契約している大物ミュージシャン達は、契約を更新しないだろう、と。先日、久々の新作リリースを発表したロビー・ウィリアムスのマネージャーも、このアルバムでEMIとの契約満了となり、そのままEMIを去ることを名言しています(URL)。FACの主要メンバーである彼が、よりによってEMIに残るはずがないわけですが、似たような形で、契約満了次第メジャーを去るミュージシャンは、今後ますます増えるのではないかと思います。FACメンバーかどうか分かりませんが、大雪で中止になったFACの第1回ミーティングに参加が予定されていて、EMIとの契約満了が間近にせまったColdplayなんかも、怪しいのではないかと私は予想しています。

日本に帰った時に人から聞いて初めて知ったのですが、オアシスも今は半分インディー回帰してるんですね。プロモーションやデストリビューションは彼ら自身のレーベルが行うけど、メジャーレーベルであるSony BMGが一部出資していて、代わりに売り上げの一部を受け取れる、という(NMEのこの記事参照)。この話を聞いた時、今メジャーと言われている会社も、もしかしたらオアシスのような契約が増えていくのかもしれない・・・と個人的には感じたのですが、果たしてどうなることやら。

余談。久々にFACのサイトに行ったのですが、今トップページの動画インタビューは、まさにThe Boxer Rebellionです。それから、第1回ミーティングの写真もアップされてますが、英レコード協会BPIのFeargal Sharkyの姿が(URL)!「おい、君はミュージシャンじゃないから参加できないはずじゃ・・・」と言いかけて思い出しましたが、彼は元ミュージシャンでした(←The Undertonesの元ボーカル)。まぁ、彼は別枠で招待でもされたのでしょう。
少し前ですが、FACはミュージシャン以外の人達もサポーターとして参加出来るようになりましたので、興味のある方は是非。(URL)

※追記(13/8/2009)
なんか、とっても今更な記事があったのでついでにリンク貼っておきます(URL)。「メジャー/インディのことなんてよく知らない人が多い」とでも思っているのでしょうか。登場する業界人の話っていうのもまたウソクサイですね。こうやって、イメージ操作されるのはとても不愉快ですな。

英音楽事情 トラックバック(0) | コメント(2) | Page top↑
--
2009/08/11 07:18
グラスゴーの夏 2009
090809-3.jpg
This is what Glasgow is like.

++++++++++++++++++++++++++++++++

これ以上大きな地震が起きませんように。お天気も悪いようなので、心配です。
グラスゴーの風景 トラックバック(0) | コメント(0) | Page top↑
--
2009/08/08 05:37
締切2週間前
090807.jpg
96年11月のいつぞやのNMEより。

息抜き兼ねてどうでもいい話を1つ。

修論関係で図書館の4階に立ち寄ったのだけど、ポピュラー音楽学の棚の向かいにあるのが、大量のNMEと大量のMelody Makerがある棚。いつか時間が出来たときに片っ端からゆっくり読みたいと思いつつ、まだほとんど手をつけていないのだけど、修論のストレスでイライラしているせいか、誘惑に負けてちょっとだけバックナンバーを漁ってみました。と言っても読んでる時間はないので、修論後にすぐ読めるよう、面白そうな記事の載ってるイシューナンバーをメモっただけですが。

でも、写真の記事は短いのでパパパっと読んできました。ずっと探していた「ブリットポップは死んだ」のソース、多分、この記事かも。「Britpop died a long time ago」。最初は授業との関わりで調べ始めたブリットポップだけど、調べれば調べるほど面白い。以前は、この時期大量発生したナヨナヨなボーカリスト達(≒当時流行ってたバンドのボーカリストほぼ全員)なんて一生好きになれないと思っていたけど、当時のバンドの音源を色々聞きまくったせいか、今ではすっかり平気になってしまいました。聞き慣れるってすごいですな。

バックナンバーを漁る前は、「カート自殺以前のNMEはグランジだらけなんだろうな」と楽しみにしていたのですが、実際は全然そうじゃなかったです。やっぱり紙の上だけじゃ、あの当時のイギリスがどれだけアメリカに負かされてたかなんて分かりっこないか。ちょっと残念。

修論が終わったら、NME/Melody Maker読み漁り以外にも、やりたいことが色々山積み状態。自分を励ますためにダーッと書き出してみます。このリストを1つ1つクリアしていく事が今年後半の目標。

- 英語の勉強とTOEICの勉強(目指せ10月受験!)
- ポピュラー音楽学の本を読み漁る(Negusの「Music Genres and Coperation Cultures」、Finneganの「The Hidden Musicians」は最低読んでおきたい)
- ハードディスクの整理(汚すぎ)
- ギターの練習(既に指が鈍っている)
- ピアノの練習(優先順位低め)
- 今年出た音源で聞いてないやつをとりあえずさらう(結局やらないで終わりそう)

それから、年内は無理だろうけど、近い将来、絵の勉強をしてみたい。これでも絵を描くのが好きで、小学校の頃までは、自分は将来絶対美大に行くものだと思ってた程。残念ながら、中学に入る頃には才能のなさに気付いて諦め(←早すぎ。今更後悔)、それ以降は音楽しか眼中になかった訳ですが、今思えばそれも良かったような悪かったような・・・。鉄は熱いうちに打て。色々落ち着いちゃう前に出来ればなぁとは思っています。ささやかな夢ですな。

最後に、例によって「次の更新は多分この記事」なガーディアンの記事を貼っておきます。内容は今更感もありますが、面白かったので是非。
Behind the music: Who needs major labels these days? - the Guardian (6/8/2009)
戯れ言 トラックバック(0) | コメント(0) | Page top↑
--
2009/08/05 19:16
I became a minority again.
090804.jpg
実家から下り坂を下ったところ。1番好きな場所。これも大都会・横浜市の風景なのです。

昨日の早朝、無事にグラスゴーに戻って参りました。
14ヶ月ぶりに日本に帰ったわけですが、どこ行っても変わったところは特になく、久々の日本での生活に違和感を感じることもなく、淡々と2週間過ごしました。車も自転車もまだちゃんと運転出来たし、満員電車に乗るのも特別でもないし。日本にいるとパッと日本モードに戻れるものですね。あまりに日本にいるのが自然すぎて、イギリスに戻れないかと思いましたが、戻れば戻ったでちゃんとイギリスモードにスイッチ・オン。なんだ、そんなもんか、と。

日本滞在中はお友達との再会から帰省、病院、買い物・・・と色々用事を済ませるので忙しく、あまりゆっくり出来ませんでしたが、やるべき事は全てこなせたかな、と。フジロックも楽しかったです。時間がなかったのでフジに行かなくても良いかなと思っていた節もあったのですが、友達に沢山会えたし、日本のフェスがどんなモノだったかを改めて思い知らされたし、そうゆう意味では行って良かったです。何より、結成時から応援している9mmの晴れ舞台を見れて嬉しかったです。

さて、修論の締め切りもすぐそこなので、思い残すことのないよう、最後まで気合いを入れて作業に取り組みたいと思います。

日本でお世話になった皆さん、本当にどうもありがとうございました。
これからもよろしくお願いします。
留学生活 トラックバック(0) | コメント(4) | Page top↑
-
プロフィール

anno69(@yano)

  • Author:anno69(@yano)
  • イギリスの音楽産業、特にデジタル・ミュージックと音楽産業における環境問題対策に関するブログ。スコットランド大学院留学記も。
    管理人は、スコットランドのグラスゴー大学大学院ポピュラー音楽学コースを修了し、帰国。音楽好きの普通の会社員をしています。お問い合わせは cielo0818_ls [at] hotmail.com までお気軽にどうぞ。
    A blog dedicated to topics of the UK music market in particular digital music, copyright and environmentalism in pop music.

    ●Twitter:http://twitter.com/anno69
-
最近の記事
-
最近のコメント
-
最近のトラックバック
-
月別アーカイブ
-
カテゴリー
-
ブログ内検索
-
RSSフィード
-
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。