イギリスの音楽産業について考えるブログ
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2010/12/23 13:22
Music Unlimited powered by Qriocityが「スタートの時点で死んでいる」と言われた理由
“Qriocity”によるデジタル音楽配信サービス -“キュリオシティ”ミュージックアンリミテッドを開始 - Sony Japanニュース・リリース(22/12/2010)
ソニー、英国・アイルランドで音楽配信を開始 - ロイター通信 (22/12/2010)
Sony launches its Qriocity-powered cloud music service - Music Ally (22/12/2010)

Sonyが“Music Unlimited powered by Qriocity”という新しい音楽配信サービスをイギリスにて開始しました。来年にはアメリカ、カナダ、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、オーストラリア、そしてニュージーランドで順次サービスを開始する計画とのことです。

Sonyが最初に音楽配信を含むオンデマンド・サービス“Qriocity”の発表をした時(ITmediaのこちらを参照)Twitterの日本人ユーザーの間で思った以上に好反応で正直ビックリしたのですが、実際に“Music Unlimited”としてイギリスでのサービス開始がアナウンスされた昨日も、日本側ではポジティブなフィードバックが多いのかな、と。日本の報道ではサービスの詳細が説明されてないから、みんな見出しだけで踊らされているのでは・・・という気もしなくもないのですが。

動画配信においては、Qriocityはヨーロッパだけでなくアメリカでもサービスを開始している点で評価できます。ただし、Music Umlimitedに関しては、イギリスでのローンチは既存の購読型音楽ストリーミングサービスにとって大きな脅威にならないと感じています。その理由をブログで書こうかな・・・と考えていたら、The Guardianがドンぴしゃな批評をしていたので、早速紹介します。

Sony's Qriocity music service leaves Spotify, Pandora, Last.fm and we7 unruffled - The Guardian (22/12/2010)

冒頭の1パラグラフがドンぴしゃ:

"Though it was touted as going head-to-head with Apple's iTunes, Sony today did nothing of the sort. It didn't even go toe-to-toe with Spotify."
(アップルのiTunesと直接対決と謳われているようだが、Sonyが今日発表したことはその手のことでは全くない。Spotifyとも正面切って向き合うことさえしていない)

で、続けて早速The Guardianの結論を持ってくると:

"As far as competing with Spotify and other free-at-the-point-of-access services goes, Sony's play is dead on arrival."
(Spotifyや他の無料サービスを考えれば、Sonyの策略は、サービス開始の時点で死んでいる)


何を根拠にこのような結論に至ったのか。まず、Music Umlimitedのサービス内容をさらってみると、これは広告フリーの購読型音楽サービスで、2つのオプションが用意されています:

■ベーシック(月額£3.99=およそ540円):(1)Sonyが発売しているハードウェア(BRAVIA TV、ブルーレイ・プレイヤー、ブルーレイ・ホームシアター・システム、プレイステーション3)、そして一般のPCにて、Music Umlimitedによりパーソナライズされたプレイリストが広告なしで聞ける(ラジオ型とも言えるでしょう)(3)PCに入っている他の音楽ファイルをMusic Unlimitedにシンクさせて一括で聞ける。
■プレミアム(月額£9.99=およそ1,350円):ベーシックにプラスし、(4)さらに幅広いラジオチャンネルが聞ける(5)Music Umlimitedのカタログ600万曲へのアクセスとストリーミング(6)自身でオリジナルのチャンネルやプレイリストが作成できる。


・・・と、2つとも有料サービスのため、無料のオプションは用意されていません。この点は非常に大きいと思います。The Guardianの指摘通り、イギリス国内では、上記と同様のサービスが既に無料で受けられます。ラジオ機能はLast.fmやWe7(あまり魅力的ではないけどSpotifyもあります)で、通常のストリーミングやプレイリストの作成はSpotifyやWe7で可能です。ベーシックの場合、ラジオという形でしか聞けないようなので、それを考慮すれば、無料でフル・カタログにアクセス出来るSpotifyやWe7には明らかに劣るように見えても仕方ない。また、MP3をダウンロードするオプションがなく、スマートフォン用アプリも予定はされているものの現時点ではサービスは始まっていません。つまり、内容面では消費者へのアピールが弱いと言えます。

また、プレイステーションやTVで聞けるので新規顧客の開拓は期待できますが、The Guardianは、「そういった人達も、音楽が聞きたいのであれば、CDプレイヤーやPC、iPodを差し込んで使うオーディオ・プレイヤーなど、既にリビングルーム用の別のデバイスを持っている。Microsoftが既に音楽を提供している(Zune Marketplace)が、その状況の改善にはなっていない。しかも、プレイステーション3よりXbox 360sの方が普及している」と指摘しています。さらに、個人的に1つ加えるならば、これはThe Guardianの指摘と被りますが、Sonyのハードウェアのみに限定してくることが予想されるので、SpotifyやWe7、Last.fmがカバーできないPCや携帯のストリーミング・サービス利用者以外の消費者を狙うとしても、ターゲットとなる消費者は本当に限られています。どちらにしろ、Music Limitedを取り巻く状況は厳しいかと。

その他、The Guardianの同記事には、Sonyのために開発をになったOmnifoneのRob Lewisと、We7のClive Gardinerへのインタビューが掲載され非常に読み応えがあるので、興味のある方は是非ご一読を。同記事でも指摘されていますが、もし、Music Umlimitedが無料であれば、SpotifyもPandoraも成し得ていない、アメリカとイギリスの両方でのローンチとなり、多くの音楽ストリーミング・サービスの脅威になり得たのだと思います(この点はpaidContent:ukのこの記事がオススメ)。しかし、今回発表されたサービス内容は、特別目新しいものがなく、そして何より有料オンリー。SpotifyやWe7が、無料サービス・オンリーから始めて人々に大きなインパクトを残し、後に有料サービスを開始して、いまだ十分とは言えない有料会員を獲得していないという事実や、とはいえ、彼らが有料会員数をブーストさせた大きな要因は、携帯用アプリの導入だったという前例を、Sonyは果たして考慮した上でこのサービスを開始したのか甚だ疑問です。SpotifyやWe7の歴史は、“広告なしで有料”より“広告ありでも無料”の方が圧倒的に支持される、逆に言えば、広告のあるなしは有料サービスに人々を導く大きなアピールポイントにはならないことを示していたのですから。

最後に、日本のメディアでは、Sonyが今後日本でのサービス展開も検討と報道されていますが、プレスリリースにも載っていない情報なので、検討はしていても実現に向けた具体的な話は出てきていないのだと思います。日本での今後の購読型ストリーミング・サービスに関しては、時間があれば別エントリーで書ければと思いますが、まずは先日コメントにて以下の情報頂いたので紹介しておきます。興味のある方はぜひ:

KDDI、台湾KKBOXの株式を取得し、日本含むアジア圏でクラウド型音楽配信サービス提供へ - Gapsis.jp (15/12/2010)
KDDI、アジアで音楽配信 台湾の「KKBOX」子会社化 - Sankei.biz (16/12/2010)

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2010/12/18 11:36
UK無料ストリーミングサービス体験~Spotify編~
spotify-logo_20101030180523.jpeg

前回のWe7編(記事はこちら)に引き続き、Spotify編にまいります。Spotifyの日本でも知名度は、ここ1年で一気に上がったと感じますが、ヨーロッパ在住者以外でSpotify FreeもしくはSpotify Open(共に無料版)を使ったことのある人はそうそういないと思います。今は“定額で聞き放題、アプリも使えるならお金を出すのもいとわない”という考えが徐々に広がってきていると思いますが、Spotifyが広がったそもそもの要因は、やはり“無料で聞き放題”だったからというのは紛れもない事実だと思います。無料版サービス内容もオープンになった当初から大分変わっていますが、現在の無料版サービスを先月のイギリス旅行中に試してきたので、簡潔に説明してみます:

■Spotify(スポティファイ) (wiki
URL: http://www.spotify.com/
設立: 2008年にスウェーデンにて設立。広告ベースの購読型音楽サービスとして注目を浴びる。当時は有料会員には誰でもなれたが、無料アカウントは招待制だった。2009年2月、UKで無料版サービスを開始し、無料アカウントがオープンになったことにより、人気が爆発。一時有料アカウント以外は招待制に戻ったが、現在は広告付無料聞き放題のSpotify Free以外の3種類のサービスは招待なしでも登録できる。4大メジャー全てと大手インディ系レーベル/ディストリビューターからライセンスを受けており、現在のカタログ規模は、オフィシャルサイトによれば1000万曲以上となっている。フィンランド、フランス、ノルウェイ、オランダ、スペイン、スウェーデン、イギリスで全てのサービスを楽しめる他、wikiによれば、クレジットカード所持者であればオーストリアやベルギー、エストニアなど10カ国でプレミア・アカウントにサインアップできるらしい。現在のサービスのラインナップは以下の通り:

Spotify Premium:「広告なし+聞き放題+携帯アプリ」で月9.99ポンド。
Spotify Unlimited:「広告なし+聞き放題」で月4.99ポンド。ただし、携帯アプリは使用できない。
Spotify Open:広告有の無料版。ただし、月20時間までしか聞くことが出来ない。
Spotify Free:広告有の無料版で時間制限なし。既存会員からの招待が必要。


その他細かな仕様の違いについては、オフィシャルサイトのこちらのページでご確認ください。しばらく有料会員でいたので気付きませんでしたが、無料会員だと意外と使えないことが多いですね。Spotify Openで使えるのは次の4つだけのようです:(1)20時間聞き放題(2)iTunesなどに入っているPC上の音楽ファイルも、PC上でならSpotifyでまとめて聞ける(3)ソーシャル機能(4)海外でも14日間までなら、以上3つのサービスが使える。

今回はそのSpotify Openにしてみました。名前やメールアドレスを入力すればあっという間にアカウント完成。専用クライアントをオフィシャルサイトからダウンロードして使います。

spotify-album-listening.jpg
We7と同様、アーティスト名やアルバム名などで検索をかけて、再生します。右側にある広告は常駐。ただし、それ以外使い勝手はiTunesと同じ。We7と同様、お気に入りに登録したり、MP3が購入できます(購入先はイギリスのデジタル音楽ショップ7digital)。制限時間20時間のどれくらいを使ったか分かるように、右上にメーターが表示されています。

cm.jpg
広告が入ると、左下に関連画像が表示されます。この時は映画の広告でした。私が使用したその時はおよそ15分に1度、30秒程度の音声広告が入りました。昔はプレイリストを覆うくらい大きい画像が表示されたりしたのですが、今回試した限りはなかったです。ただ、もう少し長く使えば入ってくるのかもしれません。どちらにしろ、30分のテレビ番組を見ていて、真ん中とエンディング直前にCMが1本ずつ入る感覚と考えて頂ければ、広告も大して煩わしくないと感じられるかと思います。

spotify-whatsnew.jpg
トップ画面にはWhat's New、Top List、Feedというタブがあります。What's Newは新譜、Top Listは再生ランキング(シングルトラックとアルバムの2チャート)、Feedは、SpotifyやFacebookのソーシャル機能を使っている友達同士で、お互いのプレイリストや誰がどんな曲を再生したか情報が入ってくる仕組み。私はアカウントを公開していないので、Spotify事務局のオススメのみが送られてきますが、意外と役立ってます。上の画像はWhat's Newを開いた時のものですが、広告がすごく大きくてビックリしました。ちなみに、プレミアム・サービスだと広告がないので、同じWhat's New画面も下の画像のようになります:

spotify-whatsnew-premium.jpg
見るからにスッキリです。

■おまけ
以前、Spotify Premium会員のみが使える携帯アプリの使用感について書かせていただいたので、興味のある方は併せてどうぞ:
Spotify: 最近のニュースのまとめ - Green Sound from Glasgow (11/10/2010)

■最後に
日本に帰ってきてから、知り合いにSpotifyを紹介したり、自分のアカウントで試してもらったりしてきたのですが、予備知識として頭に入っていても、使ってみるとその利便性やカタログの大きさ等でビックリされることが非常に多いです。日本だけでなく、世界的に注目も大きくなっていて、予定されていたSpotifyのアメリカでのローンチが遅れる中、一部では有料アカウントの売買市場までできあがっているようです(それ以前も、プロキシをいじってSpotifyを使うとかありましたが)。正直、あまり望ましい状況ではないと思いますが、それでも使いたいという需要はこれからも増えるだろうし、止められないとは思います。それはそれで、ボトムアップを計る上で非常に大事だと思うし、私自身もボトムアップを狙ってSpotify関連は頻繁に書くようにしているという面はあります。前回のWe7の記事の中で「We7の一部サービスは日本でも使えるので、是非試してみてください」と書いたのも、実際試してみないと、広告ベースの購読サービスというのが果たしてどんなものなのかピンと来ないと思ったからで。まずは体験してもらうことが大事だ、と。We7やSpotifyやその他各国の様々なストリーミング・サービスが音楽の未来だと100%言い切るつもりはなく、問題は山積みという状況ですが、個人的にはこの流れを支持したいし、サポートしていきたいと思います。

ということで、Spotifyに関しては日本語での情報も多いので、特別目立った話はしていないですが、We7と併せて参考にしていただければ幸いです。
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2010/12/12 16:02
UK無料ストリーミングサービス体験~We7編~
We7-logo.gif

予告通り、イギリス旅行の際、イギリスの無料音楽ストリーミングサービス、We7とSpotifyを試してきました。本日はWe7を紹介します。最近気付いたのですが、We7の一部サービスは日本でも受けることが出来ます。詳しくは後述させていただきますが、UKの音楽ストリーミング・サービスがどのようなものか試してみたいという日本在住の方には、We7を是非ともオススメさせて頂きたいと思います。

We7(ウィー・セヴン)wiki
URL: http://www.we7.com/
設立:2007年、MP3のフル試聴+無料DLサイトとしてスタート。無料DLしたMP3ファイルには曲の冒頭に短い広告が入っているものの、DRMフリーで、パソコンに保存してiTunesで聞くことも出来るという画期的なサービスとして注目された(詳細はWe7の当時のPRを参照)。広告なしのものが欲しい場合は、通常価格でMP3を購入することも可能。2008年秋よりストリーミング・サービスを開始。ローンチ当時のカタログ規模は300万曲と発表されていたが、現在は400万曲を超える楽曲をストリーミングしている模様。プレイリストをアレンジしたり、類似アーティストを選び出してプレイするラジオ機能等がある。購読型の有料サービスも行っており、有料会員はPCと同じように携帯で音楽を楽しむことが出来る。その他機能に関しては、We7の公式サイト参照。

以下、イギリスで無料アカウントを取得した場合、どのようなサービスが受けられるかを軽く説明します。

album.jpg
We7では、ブラウザを開いて音楽を聞きます。We7のサイトからログインし、We7でアーティスト名やアルバム名などで検索をかけます。上の画像は、The Wantedのアーティスト・ページのトップ。曲名の隣には色んなアイコンがついており、購入したりお気に入りに登録したりできます。
ちなみに、日本人アーティストの楽曲もあります。それら楽曲は、We7がライセンスを受けている海外レーベルやディストリビューターが扱っているものと考えて良いでしょう。この辺はSpotifyも一緒。

we7 (playing) - march
Spotifyと大きく違う点の1つが、アーティスト情報が一気に入る点。上の画像は、ライブ情報のタブで、チケット購入サイトにアクセスできるようアイコンがついています。ちなみに、その隣のタブは、グッズ購入ページです。

we7 (playing) radio
ラジオ機能は、類似アーティストの曲をランダムに流すもので、Last.FMのラジオ機能と同じと考えて良いと思います。ラジオのページでは類似アーティストのラジオ・チャンネルも紹介されていてなかなか便利。新しいアーティストを探したい時にもオススメ。

we7 - the wanted album-popup
無料版の場合、広告が入ります。1曲ストリーミングする毎に、冒頭に数秒程度の音声広告が入ることになっているのですが、私が試した際は毎曲は入っていませんでした。アルバムをフルで再生する際は、上の画像のような大きな画像付きの音声広告が入ります。動画のものもありました。30秒弱の長いものでしたが、これもアルバム再生毎に入るという訳ではなかったです。オープン・アカウントになった頃のSpotifyも同じような感じで、言われている通りに広告が表示されるわけではなかったので、We7も私が今回試した時はそんな感じだったのではないかと推測します。

■最後に
現時点では、日本でもWe7の一部サービスが使えます。留学時もお試し程度でWe7を使用していたことがあり、一時帰国時に試した際は使えなかったと記憶していたのですが、この記事を書くにあたりwikiを読んだら、“Outside the UK and Ireland, it has limited content.(イギリスとアイルランド国外では、限られたコンテンツを楽しめる)”とあったのでビックリ。確かに、登録画面でサービス内容の選択画面に行くと、有料サービスは“あなたの住む地域ではこのサービスは受けられません”なのですが、無料サービスは大丈夫で、任意のユーザー名、パスワードと日本の郵便番号で登録できました。他の国の場合は分かりかねますが、日本の場合、We7の膨大なカタログへのアクセスは制限されておらず、様々な楽曲にアクセスできます。その多くが30秒のプレビューのみですが、インディ系を中心に、フルで聞けるものも結構あります。シングル曲はもちろんですが、アルバム単位でも、The Sunshine Underground“Raise The Alarm”やBlonde Redhead“Misery Is A Butterfly”等フルで聞けるものがありました。しかも、日本なので音声広告が入りません。MP3やライブのチケット購入等、利用できないサービスも多いですが、購読型音楽サービスの使用感がどのようなものなのか試してみたい方、是非We7に登録してみてください。適当に検索すれば、フルで聞ける作品が簡単に出てくると思います。マイスペースとは違い、We7であれば、膨大なカタログに簡単にアクセスでき、プレビューながらも最新作から比較的古い作品までまとめて試聴出来ます。まずはお試しあれ。
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2010/12/05 11:17
日本のデジタル音楽セールス、マイナス成長へ
無事に先週末イギリス旅行から帰ってまりいました。今年イギリスに行くつもりは全くなかったのですが、このバンドがどうしても見たくて飛んでしまいました。ドイツかアメリカで見たいなぁと思っていたので、タイミング合わず結局イギリスで見ることになったのは残念でしたが、グラスゴーの大合唱をエンジョイ出来て良かったです。彼らのライブ以外に、特に何にも目的もなかった旅行なのですが(とほほ・・・)、せっかくイギリスにいるので、どうしても1つやっておきたかったことが。それは、以前予告しましたが、Spotify(無料版)とWe7(無料版)を使うこと。私が留学時に使っていた時と基本的にほとんど変わらなかったのですが、We7は当時ほとんど使っていなかったので、実際の使い心地なんかも確かめられてすごく良かったです。その件は次回投稿しますが、今回は、このニュースを:

2010年第3四半期(7月~9月)有料音楽配信売上実績について - 日本レコード協会 プレスリリース (22/11/10)
Digital sales down in Japan - McClure's Asia Music News (23/11/10)

日本レコード協会より、今年の第3四半期のデジタル音楽セールス実績が発表になり、金額ベースで前年比5%、数量ベースで前年比4%のマイナスだったとのこと。こちらのページに今年の四半期毎のセールス実績があるので参照いただきたいのですが、基本的に、今年度は数量、金額とも毎四半期前年比マイナスとなっています。もう少し視野を広げて、ここ数年単位でその移り変わりを見てみたいと思うのですが、非常に汚いグラフで申し訳ないのですが、グラフにするとこんな感じになります:

101205-1.jpg
101205-2.jpg
※共に日本レコード協会“有料音楽配信売上実績”(http://www.riaj.or.jp/data/download/index.html)より作成

基本は:
(1)携帯向け音楽配信は全体的に減少傾向であり、デジタル全体のセールス減少の大きな要因と考えられる
(2)着うたは、数量・金額とも2007年から減少傾向にあり、減少が止まらない
(3)着うたフルはここ数年間大きく成長しているが、現在は頭打ちに近い状態になっている
(4)インターネット・ダウンロードは成長を続けているが、そのマーケット・シェアはまだ小さい

が日本のデジタル音楽セールスの現状だと思われます。PCの方は成長を続けていますが、依然携帯の方が圧倒的にマーケットシェアが大きい上に、成長も伸びも小さくなる傾向にあります。この原因を考えると色々出てくるかと思うのですが、私個人は、特に若者の音楽消費スタイルの変化が一つの大きな原因だと思います。“youtubeでタダで聞けるから買わなくても良い”とか、そうゆうのもあるかと思いますが、それよりも“音楽を購入する”という、音楽ファンだったらそのプロセス自体も楽しかったり重要と感じるその行為自体の価値が薄れているような気はします。新しい価値観というか。この状況にどう対応していけばいいのか、が大事だと思いますが、Spotifyも昨年は1666万ポンドの損失とのことだったので(Music Allyのこちらの記事参照)、現実やはり厳しいな、と。

世界に目を向けると、アメリカでもデジタルセールスの減少傾向が始まったとの見方が出てきています(Billboard.bizのこちらの記事参照)が、ヨーロッパをはじめとした他国の状況も気になるところです。
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プロフィール

anno69(@yano)

  • Author:anno69(@yano)
  • イギリスの音楽産業、特にデジタル・ミュージックと音楽産業における環境問題対策に関するブログ。スコットランド大学院留学記も。
    管理人は、スコットランドのグラスゴー大学大学院ポピュラー音楽学コースを修了し、帰国。音楽好きの普通の会社員をしています。お問い合わせは cielo0818_ls [at] hotmail.com までお気軽にどうぞ。
    A blog dedicated to topics of the UK music market in particular digital music, copyright and environmentalism in pop music.

    ●Twitter:http://twitter.com/anno69
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