イギリスの音楽産業について考えるブログ
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2008/12/26 06:33
今週の英音楽ニュース(25/12/2008)
クリスマスコンサートが当たり前に行われる日本とは反対に、クリスマスの数日前からライブもなくなり、国民全クリスマス休暇中状態の英音楽業界。動いている媒体は新聞社くらいということで、今回はいつものガーディアンから2つほど。

Zavvi goes into administration - The Guardian (24/12/2008)
昨日のトップニュース。CD小売店のZavviが破産。Zavviの破産は、日本で言えばHMVが破産するようなものです。グラスゴーにも1番栄えてる場所にどーんと3階建てのZavviがあります。グラスゴーの場合は値段も人気もFoppには適わないのですが。Zavviは、英量販店大手(且つ英国内のCD売上の10%を担っていた)Woodworthsの破産と、同社のCDとDVDの配給元であったEUKの事業縮小の余波を受けた形で破産となったようです。負の連鎖です。

音楽からは話が逸れるのですが、この負の連鎖がクリスマス明けもどうやら続きそうで、記事には安全&オーガニックが売りの大手スーパーMarks&Spencerもクリスマスの業績が悪そうな企業として名前が挙がっています。音楽みたいなエンターテイメント系はこの不況で真っ先に影響がくる業界であるので理解は出来ますが、M&Sみたいな食品関連まで破産となった時は、本当にお先真っ暗な気がします・・・この世界不況の深刻さを改めて実感しています。

Most music didn't sell a single copy in 2008 - The Guardian (23/12/2008)
過去にBPI(英レコード協会)が虚偽報道の疑いをかけられている前例があるため(参照:情報の信憑性)、この調査もあまり信頼おけないのですが、ニュースはニュースなので貼っておきます。
英国の印税管理協会とも言うべき団体the MCPS-PRSのWill Page氏とAndrew Bud氏が共同で行った調査によると、昨年オンラインで流通していた130万曲のうち、なんと100万曲が1度も購入されなかったそうです。この調査結果は、「売ってるものの90%は"カス"」とするパレードの法則の証明となると同時に、Amazonをはじめとした企業の掲げるロングテール・セオリー(ヒットに頼らず、小規模の売上を積み上げることで利益を得る)への挑戦であると記事は伝えています。さらに、彼らによれば、楽曲のセールスに由来する利益の80%を稼いでいるのは5万2000曲。アルバム単位では、流通している123万作品のうち、17万3000枚が1枚以上の売上を記録。つまり、85%は1枚の売上も上げられなかった計算になるとのことです。Page氏は「みんな、ロングテール理論が正しいと思いたかっただけなんだ。過去の統計も、このセオリーがいかにも賢くて正しそうであることを示すために使われていた。でも、今回の調査結果は、それが間違いだと教えてくれたんだ」(←超意訳)とコメントしています。

この裏にMCPS-PRSのどんな思惑が隠れているのか・・・としばし考えていて、「これが将来育ちそうな新人を潰す方向に使われたらなんて恐ろしいことだろうか」とも思っていたのですが、この調査、やっぱりちょっとおかしい。おかしいというか、適当。

1) 「インターネットでの売上("available for sale on the internet")」というのは、記事の内容ではiTMSなどの音楽配信サイトを前提にしているように見えるが(トラック単位での調査結果があるため)、文字のまま解釈すると、Amazonなどの通販サイトでの販売数も含まれている可能性がある。
2) 仮にこの調査の対象が音楽配信だけだった場合、Amazonなどのフィジカルベースのサイトでは1曲ごとの購入が出来ないので、Amazon等におけるロングテール・セオリーとは話が違う。
3) それ以前に、配信とフィジカルでの売上を同じものとして調査していたとしたら、明らかに不適切。
4) 調査方法や結果のほとんどが公表されていないため、都合の良いように解釈され、発表された可能性がある。


結局、この調査が示したと言えるのは、今のところ、「ヒット量産が大事(ヒット作品の貢献度は高いとは思うが)」ということではなく「無駄なリイシューや企画盤の制作なんてさっさと止めた方が良い」ということではないでしょうか。同じ曲を別のアルバムに何度も収録なんてしてたら、当然そのうちのどれかは売れないだろうと思うのですが。フィジカルベースならともかく、曲単位で落とせるネット配信で企画盤を売るメリットが分からない。結局、そうゆうアルバムをつくるだけ無駄だと思う。これが「売れない新人はさっさと切っちまえ」といった議論に繋がったとしたら、それこそ、音楽業界崩壊に繋がると思います。
ということなので、ここで書いても無駄ですが、MCPS-PRSは早く調査結果の全容を公表してください。というか、BPIもそうなのですが、私がこれ系のことを調べ始めてから、彼らの行った調査結果が彼らのwebで公表されたことが1度もない。こうゆう態度は好みません。正直困ります。

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先週からの風邪が治らず、クリスマスだというのにソファで死んだように寝て過ごしているうちに、サマソニは日程が発表になっていました。今年は8月5~7日だそうです。サマソニが少し早いから、フジの「今年は開催が早まる」という噂(7/24~26日)も現実になりそう。フジの開催発表は例年通り元旦かな?そんなことを考えていると、本当に年末になってきた気がしてきました。ブログの更新も、年内は後2回あるかないかくらいかな。ニュース関連はきっと今日が最後。明日から28日までは、日本からパックツアーで来ている両親に会いにパリに行くので、ネットも3日間お休み。両親の理解と経済的・精神的なサポートなしにこの留学は有り得なかったので、この短い時間に親孝行したいです。両親に風邪をうつして親不孝にならないように気をつけます・・・。
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anno69(@yano)

  • Author:anno69(@yano)
  • イギリスの音楽産業、特にデジタル・ミュージックと音楽産業における環境問題対策に関するブログ。スコットランド大学院留学記も。
    管理人は、スコットランドのグラスゴー大学大学院ポピュラー音楽学コースを修了し、帰国。音楽好きの普通の会社員をしています。お問い合わせは cielo0818_ls [at] hotmail.com までお気軽にどうぞ。
    A blog dedicated to topics of the UK music market in particular digital music, copyright and environmentalism in pop music.

    ●Twitter:http://twitter.com/anno69
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