イギリスの音楽産業について考えるブログ
--
--/--/-- --:--
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告 トラックバック(-) | コメント(-) | Page top↑
--
2009/03/14 06:19
FAC: 第1回ミーティング・まとめ
昨日の続き(URL)です。今日は少し批判的に、そして、とても主観的に見ていきます。

FAC IS GO, THREE-STRIKE RULE IS A NO- CMU Daily (13/3/2009)
Featured Artists Opposed To Cutting Off File-Sharers - Billboard.biz (12/3/2009)
Featured Artists demand changes - Music Week (11/3/2009)
'Why music artists need a voice' -BBC News (12/3/2009)
Radiohead wade into YouTube revenues debate - The Guardiand (12/3/2009)

1番面白かったのは、やはりCMU。以下、CMUのコメントを要約してみます。

- 大物ミュージシャンの参加により、FACはより多くのマスコミの興味をひきつけることに成功した。そんな大物たちは、どうやって活動をアピールしていくかとてもよく知っている。この写真(URL)は、まさにそれを端的に表現している。
- FACはレコード会社や音楽出版社等との合意のもとで動いているのではないだろう。むしろ、デジタルの時代になり、伝統的な音楽ビジネスが落ち目を迎えている中で、ミュージシャン・コミュニティ内部で湧き上がった感情が、彼らをFAC結成へと駆り立てたのだろう。
- Music Managers' Forumのバックアップは、活動基盤を整える上で大きな役割を果たしたことは確かだろうが、MMFとFACの関係はハッキリしているわけではない。しかし、FACをコントロールしているのはミュージシャンであり、彼らがMMFなしにどのようにしてFACのアジェンダを作り上げたのかを知るのはとても興味深いだろう。
- (Billboard.bizの記事を引用して)FACの会議では、Digital Britain(英政府によるデジタル分野の政策案)に対するフィードバック提出に合わせ、違法でファイル・シェアを行っているファンを法で裁くためのRights Agencyの設立に関して話し合われた。これについては反対することで全会一致したとのことだが、金銭の絡むThe Pirate Bay等のケースについてのFACの立場は以前不明である(注:FACは「ファン同士のファイル・シェアは、お金のやり取りがないので問題としない」という立場をとっている)。
- レコード会社や音楽出版社にとって、FACは友達であり敵である。今のところ、FACは「音楽業界の反逆者」と見られているかもしれないが、もし、彼らがレコード会社の視点に賛同するようなことがあるとすれば、レコード会社が大物ミュージシャンを使ってP2Pの違法性を唱えさせた(ある意味恥ずかしい)キャンペーン初期の頃以上に、彼らに“信頼”という重荷が圧し掛かることになるはずである。

もし、FACがDigital Britainにフィードバックを提出することがあるとすれば、後に政府のウェブサイトで公表されることになります。

それから、CMUにもある通り、今回の会議内容は非公開ですし、団体としても不透明な点が多いと思います。この点は是非明確にして欲しいところです。

記事が長くなったので分けます。興味のある方は「続きを読む」からどうぞ。
Music Weekですが、Kate Nashの「マネージャー、インディーレーベル、ミュージシャン(Musician Union、クラシック演奏家等も含む)を代表する団体はあるのに、この音楽業界の中心にいる人たちを代表する団体はどこにもない」という発言を紹介しています。ポピュラー音楽といわれる世界で活躍するミュージシャンが音楽業界の収益の95%を稼ぎ出している(by David Rowntree)そうですから、そう考えるのも当然だと思います。ただ、「いろんな団体がありすぎる。大事なのはひとつにまとまって活動することだ」という批判もどこかで読みました(その通りだと思います)。こうゆう発言を聞いていつも思うのですが、MUに参加しているポップ/ロック・スターってどれくらいいるのでしょうか・・・。

BBCの記事ですが、おそらくマスコミ用の資料として配られたものの全文(もしくは一部)掲載だと思われます。この記事の限り、FACの大きな目的は「現在ミュージシャンを生業とする人たちが、そしてこれからミュージシャンになるであろう若者が、より公平な状態で音楽ビジネスを営む環境作り」のようです。また、コメントからは、「目的達成のための行動を起こせるのは、ある程度権限を持った大物ミュージシャン達」という彼らの認識が見え隠れしています(この認識の正当性を裏付ける論文を、ちょうど昨日読みました)。BBCで紹介されているコメントは、すべての報道の大本になっているので、この記事はとても有難いのですが、1点だけ、Billy Bragg氏のコメントの中に、何が何でもこれだけは絶対言ってはいけない言葉を見つけてしまいました。

I believe my back catalogue should be my pension and not that of some geezer at a record company.
(私は、自分のバック・カタログからの収入は、レコード会社の人たちでなく、私の年金になるべきだと信じている。)

「年金」という言葉が「老後のために貯金するお金」であればいいのですが、「70歳、80歳になった時、バック・カタログからの収入が年金になる」という意味であれば、この言葉は禁句だと思います。今月23日に欧州議会で著作権保護期間延長案に対する選挙が行われますが、仮にこれで保護期間が90年に延長され、この延長された著作権法の元でFACの目的に近い形の法改正が進んだ場合(どれだけの可能性があるか分かりませんが)、今度はミュージシャンの特権化が問題視される可能性があります。つまり、「我々一般市民は少ない年金で生きているのに、なぜミュージシャンだけは仕事をやめても過去の遺産から収入が得られるのか?」と(参照:頑張れLammy!)。レコード協会等々の違法ダウンロード撲滅キャンペーンにより、ファンは散々「ミュージシャンは特別で彼らの作品は保護されなければならない」というイデオロギーを刷り込まれているので、果たしてどれだけの人が「モラル的にそんなことは許されない」と考えるか分かりませんが、私だったら、「ずるい!」と一言言います。FACはこの保護期間延長については何も言及していないので、この「年金」発言には余計にイライラさせられました。

最後に、この記事を貼っておきます。内容はPRS/Youtubeの件を扱っていますが、FACの活動内容に関係しています。昨日取り上げた「収益の8%が印税としてPRSに支払われる」というライセンス契約についてなのですが、このライセンス、かなりややこしいことになっています。この点について、昨日先生に質問のメールを送ったら、先ほど回答が来ました。この件についてはまた今週末にでも更新します。

Why YouTube’s PRS Spat Is Just One Battle In The Coming Online Music War - Paidcontent:UK (12/3/2009)

それにしても、最近このブログは著作権問題に乗っ取られている気が・・・。
スポンサーサイト
Featured Artists Coalition トラックバック(0) | コメント(0) | Page top↑
Polar Bear on Thin Ice | Home | 舞台裏で起こっていること
-
コメント
-
コメントの投稿











管理者にだけ表示を許可する

-
トラックバック
トラックバックURL
-
プロフィール

anno69(@yano)

  • Author:anno69(@yano)
  • イギリスの音楽産業、特にデジタル・ミュージックと音楽産業における環境問題対策に関するブログ。スコットランド大学院留学記も。
    管理人は、スコットランドのグラスゴー大学大学院ポピュラー音楽学コースを修了し、帰国。音楽好きの普通の会社員をしています。お問い合わせは cielo0818_ls [at] hotmail.com までお気軽にどうぞ。
    A blog dedicated to topics of the UK music market in particular digital music, copyright and environmentalism in pop music.

    ●Twitter:http://twitter.com/anno69
-
最近の記事
-
最近のコメント
-
最近のトラックバック
-
月別アーカイブ
-
カテゴリー
-
ブログ内検索
-
RSSフィード
-
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。