イギリスの音楽産業について考えるブログ
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2009/03/16 06:07
「私のお金はどこ?」
Why YouTube’s PRS Spat Is Just One Battle In The Coming Online Music War - Paidcontent:UK (12/3/2009)

以前、Youtube/PRS契約問題について「Youtubeアクセス不可?」という記事を投稿したのですが、この問題について、そしてFeatured Artists' Coalition(FAC)の「NokiaのComes With Musicで著作権料は先払いされているはずなのに、お金の流れがどうなっているのか分からない。その先払いの一部はミュージシャンに渡るべきでは?」という主張について考えるとき、Paidcontent:UKというサイトの上記の記事がとても使えるので紹介します。

その記事の中で、ストリーミングやオンデマンド・サービスを行っている事業主は、総収益の8%相当を印税としてPRSに納めなければならないとお伝えしました。これは、PRSの「the Joint Online License(JOL)」に該当します。Youtubeの契約はJOLとは別の契約らしいのですが(おそらく、JOLがYoutubeより後に導入されたのだと思います)、Youtube/PRS問題により、このJOLに注目が集まっているようです。

Paidcontent:UKの記事では、ストリーミングサイトWe7のCEO、Steve Purdham氏と音楽アナリストのMark Mulligan氏がインタビューに応じ、JOLの問題点をさまざま指摘しています。

まずJOL自体ですが、記事の雰囲気では「総収益の8%」ではなく、1プレイ毎、もしくは1購読毎という単位で契約しているパターンがほとんどのようです(金額はサービス内容によるとのこと)。しかし、Mulligan氏によれば、問題は、JOLは、実はYoutubeやその他のデジタル・コンテンツ産業が急成長する前、つまりビジネスモデルが確立する前につくられたことにあるらしい。We7の場合、1000impressionsにつき10ポンドで広告を売らなければならないところ、実際は1~12ポンドで、実は十分な広告収益を確保しているわけではないそう。

また、現行のJOLは、急速に膨れ上がったデジタル・サービスには見合ったものではなく、ライセンス料が高すぎるらしい。Purdham氏は、ラジオと同じように、サービス内容や規模によって一定額を納めるライセンス契約への移行を主張しています。しかし、JOLは今年6月に期限切れを迎えますが、その後の方針についてPRSからは何の説明がないらしく、この先どうなるのかは不透明とのことです。

さらに、ライセンス契約内容の流動性も問題のようです。Mulligan氏によれば、既にいくつかの大手音楽出版社はPRSから手を引き、デジタル・コンテンツを提供している企業と直接契約する傾向が見られるとのこと。また、昨年、欧州委員会は、複雑な著作権物の扱いをよりシンプルにするため、著作権管理団体がEU内のどの国でも印税の徴収を可能にすることを認める決定を下しましたが、Purdham氏は、このような状況下において、「PRSはもはやすべての音楽出版社の代表ではなくなった」と指摘しています。イギリス国内だけ見ても、Digital BritainでRight Agencyの設立が提案されるなど、まだまだ混乱は続いています。

FACが疑問を呈しているのは、まさにこのJOLについてになります。彼らは、「JOLでPRSに徴収されたお金の行く末がわからない」と訴えているのです。これは、実はミュージシャンだけの問題ではありません。Google(≒youtube)も、PRSとの契約更新が難航している理由の1つとして、PRSが徴収金の内訳を明らかにしていない点を上げています。つまり、その内訳を知っているのは(もしくは内訳などないのかもしれませんが)PRSだけという状態のようです。実際、指導教官(=先生であり、マネージャーであり、ジャーナリストである)にこの点をメールで尋ねたところ、「内密にされていて僕も説明しきれない」と。PRSのスポークスマンは、以前「JOLの契約内容については企業秘密」と言っていたそうです。JOLがスタートした2007年時、PRSの会員(=ミュージシャン)に一定額を配分するという内容で交渉していたらしいですが、少なくても、先生が関わっているミュージシャンが、PRSよりJOLに基づいて収益を得たという記録を見たことがないと言います。

ということで、真相は全くわかりません。ともかく、今年6月前後は、特にPRSの動きを注視する必要がありそうです。

余談ですが、今回のFACのミーティングの内容は公表しないそうです(URL)。個人的にとても残念です。
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anno69(@yano)

  • Author:anno69(@yano)
  • イギリスの音楽産業、特にデジタル・ミュージックと音楽産業における環境問題対策に関するブログ。スコットランド大学院留学記も。
    管理人は、スコットランドのグラスゴー大学大学院ポピュラー音楽学コースを修了し、帰国。音楽好きの普通の会社員をしています。お問い合わせは cielo0818_ls [at] hotmail.com までお気軽にどうぞ。
    A blog dedicated to topics of the UK music market in particular digital music, copyright and environmentalism in pop music.

    ●Twitter:http://twitter.com/anno69
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