イギリスの音楽産業について考えるブログ
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2009/03/25 09:16
修論に向けて
昨日でレクチャーが終わり、金曜日でインターンも終わります(でも、Tフェス開催日まではもう少しお世話になる予定)。修論のフォーカスが結局(良くも悪くも)フェスになってしまったので、フェスシーズンが始まる前にあれこれ終わらせるべく、少し早めに物事を進めております。おかげでスケジュールがタイト(ブログ更新もこのせいで遅れてます・・・)ですが、とは言っても、同じように修論に手をつけている友達も結構いるので、これが普通の進度なのかもしれません。

修論は、ざっくり捉えると、ライブ産業が行っている環境問題対策について。今の予定では、ケーススタディとしてUKフェスを3つ取り上げ、どのように“環境に優しい”フェスを計画し、どうマーケティング戦略に取り込み、そしてどうアピールしているのか、どのような問題点があるのか・・・みたいな云々をやる予定なのですが、現在のところは「みたいな云々」くらい曖昧にしか決まっていません。日本を発つ時は、アイルランドのポピュラー音楽政策をやるはずだったのに、随分明後日なところに行き着いてしまいました。でも、「音楽業界と環境問題」は、今イギリスで研究するのに最も面白いテーマの1つだと思うので、とても楽しみです(もう1つは間違いなくデジタル・コンテンツ&著作権問題。これについてはエッセイ課題で書きますが、これも同じくらい楽しみ)。

今月に入って、指導教官やインターン先の環境コンサルの方とがっつり話したのですが、その中でやはり気になるのが、前も書いたように(URL)、一般的に「ミュージシャンの責任」が軽視されがちになっていること。Julie's Bicycleのレポートで「観客のライブ参加に伴う移動が最も環境負荷が多い」というデータが示されて以来、「音楽業界のエコ化≒観客の教育(とCD生産)」という見方が示され、既にデフォルトになっている印象すらあります。実際、私がインターン先の人と最初に会った時も、観客に対する環境問題教育が最優先事項と言われました(そして、実際私がインターン先でやっているのこれ)。ただ、指導教官とミュージシャンの移動(特にチャーター機)の話をした時、ミュージシャンの責任についても考えないといけないなと今まで以上に考えるようになりました。通常ツアーの場合は観客の移動の方が明らかにインパクトが多いと思われますが、観客と同様多数のミュージシャンが世界中から集まるフェスの場合は、特に気をつけないといけないな、と。

そんな最中、本当に今夜の話ですが、気になることがあってJBのレポートを久々に読み直していたら衝撃の事実発見。国際線を利用した飛行機でのツアー移動が「ミュージシャン(と同行スタッフ)の移動」の対象外になっていたのは覚えていたのですが、そこから排出される炭素量(およそ400,000t)は、実は観客の移動に伴う排出量の2倍近い量となっていたのです。これは、音楽業界全体からの排出量(およそ540,000t。ツアーに伴う国際線を利用した航空移動は除く)にもかなり近い数値です。国際線が排除された理由は、記憶の限り「“イギリス国内”での排出と見なすことが難しいため」だったと思います。JBの事情は理解できますが、この膨大な排出量はどう考えたって無視するべきではありません。・・・正確に言えば、JBが「無視している」訳ではないのですが、忙しい社会人の斜め読みでは間違いなく見逃すような書き方だと思います。「英レコード業界とライブ業界から排出される炭素の内訳」という、最もポピュラーな円グラフでも、ミュージシャンに直接関わる項目は「ツアーバスでイギリス国内を移動した時の排出量」のみで、ツアーでの飛行機移動については言及なし。あまり一般化したくはないですが、この書き方では、どんな人でも観客の移動に注目が集まるのも当然でしょう。

「日本に住む(今はグラスゴーだけど)洋楽ファン」という自分の立場から言えば、ミュージシャンの来日が減っては非常に困ります。ビジネスの観点から見ても、国外でのツアーを止めるわけにはいかないでしょう。でも、チャーター機をやめる、都市部でのライブを増やす、無理な移動が多いツアースケジュールを組まない、飛行機のグレードを下げる(例/ファースト→ビジネス)等々、無理のない範囲での改善は十分可能だと思います。ただし、これも、ミュージシャン自身やマネージメントのやる気があれば、の話です(「そこまでやる気のある人はあまりいないと思う」と指導教官(a.k.a ベテラン・マネージャー)にも言われました・・・)。この観点で考えると、本当の意味で“意識の高い”ミュージシャンは、ただでさえそう多くないのに、ある程度売れている人に絞ると、ゼロに近いことに気づきます。これは何としても修論の中で取り上げたい・・・。

修論の骨組みは4月中に固める予定。その後先行研究と同時進行でインタビュー取材・・・と続きます。
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anno69(@yano)

  • Author:anno69(@yano)
  • イギリスの音楽産業、特にデジタル・ミュージックと音楽産業における環境問題対策に関するブログ。スコットランド大学院留学記も。
    管理人は、スコットランドのグラスゴー大学大学院ポピュラー音楽学コースを修了し、帰国。音楽好きの普通の会社員をしています。お問い合わせは cielo0818_ls [at] hotmail.com までお気軽にどうぞ。
    A blog dedicated to topics of the UK music market in particular digital music, copyright and environmentalism in pop music.

    ●Twitter:http://twitter.com/anno69
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