イギリスの音楽産業について考えるブログ
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2009/04/12 08:42
今週の英音楽ニュース(11/4/2009)
PRS/Youtube問題の続報と、PRS/Spotifyの不可思議な契約合意に関するニュースは明日にでも書きたいと思いますが、その前に久しぶりの英音楽ニュース。と言っても、イギリスのニュースではないのですが・・・。

France rejects internet piracy law - Music Week (9/4/2009)
フランス国民議会は、「インターネット・プロバイダーが、違法で著作物をDLした者の回線を切断できるようにする」という案を否決しました。これが可決すれば、3ストライク・ポリシーが可能になるだけに、IFPI(国際レコード協会)も「大変残念である」とのコメントを発表。「フランス政府は、即座に法案を再提出するであろう」とIFPIは期待を寄せていますが、果たしてフランスの3ストライク・ポリシー案はどうなるか。このポリシーの生みの国だけあって、今後の動向が注目されます。
※追記(14/4/2009)
[WSJ] 違法DLでネット切断の仏「スリーストライク法案」、予想外の否決 - ITmedia News (10/4/2009)
こんな記事がありました。「どうせ決まるだろう」と思っていたのか、出席者が少なく、反対派だった社会党が多数になったことが、今回の否決になったようです。ということは、次の採決が行われた場合、ちゃんとみんな出席すれば可決、となる可能性が高そうです。

News in Brief: Future of Music Coalition, Tim Tuten, Jimmy Eat World, the Datsuns - Pitchfork (3/4/2009)
Analysis: Strive for Transparency, Not Fairness - Billboard.biz (8/4/2009)
記事を読んで初めて知ったのですが、アメリカには、音楽業界のポリシー、テクノロジー、法律などを専門に扱う教育・リサーチおよび支援団体「Future of Music Coalition」というのがあるそうです。この団体が、「Principles for Artist Compensation in New Business Models(新しいビジネスモデルにおける、ミュージシャンの報酬のための原則)」を発表しました。「ミュージシャンはフェアで平等な契約の元で印税をもらうべきである」というラインは、FACに似たようなところがあります。
2つ目に貼ったBillboardの記事は、このガイドラインに対する批判なのですが、著作権問題に興味のある方は読んだ方が良いと思います。Billboardの批評をざっくりまとめると、「FMCの、印税収入の不透明性を改善すべきという主張までは良いが、そこに「公平性」や「平等性」が加わると、ガイドラインはダメになる」。一部箇条書きしてみると:

- ミュージシャンは、レーベルと"不公平"な契約を結んだ張本人である。契約内容が不公平だと思ったなら、契約しない権利がある。より多くのミュージシャンが同じ態度で契約に挑めば、業界全体として契約内容はフェアになり、新しいビジネスモデルが前進するであろう。
- FMCの定義する「公平性」には、ミュージシャンの前払いされる契約金の存在が無視され、受け取る印税に関してのみ考慮されている。たとえ印税の配分が「公平」であっても、セールスが悪く、前払い金をカバーするだけの収入が入らなければ、どの契約も「不公平」になる。しかし、前払いすることは大いに価値のあることである。FMCの主張では、レーベルはただ損失の一端を請け負う存在となり、ミュージシャンに対し極端に都合の良い話となりうる。
- 「ほとんどのアーティストがレコードセールスから適切な収入を得ていない。「印税は直接クリエーターに支払われるべき」とFMCは主張しているが、ほとんどのミュージシャンはレコードセールスから収入を得るほど人気があるわけではなく、この主張は非常に弱いものになっている。


箇条書きの1つ目については、私も「不公平なら公平な内容になるよう交渉すればいいのでは・・・?」と考えたことがあります。まぁ、メジャーなミュージシャンが契約満了とともに次々にインディー回帰している現状がそれに当たるのかもしれませんが。
2つ目と3つ目ですが、Billboardが指摘している内容を理解するには、ミュージシャンとレーベルの契約についての知識が必要です。私も大学院に入る前まで、この点について全く知らなかったのですが、両者の契約は、要は「レーベルはレコーディング費用やプロモーション費用を肩代わりする意味で事前にお金をあげますから、ミュージシャンは経費を埋め合わせるだけのセールスをあげられるパフォーマンスをしてください」という内容です。たとえ契約金が高額でも、そこから経費がドンドン差し引かれるので、その分CD等々を売れなければミュージシャンは借金。The Gowers Reviewによれば、イギリスでは80%のミュージシャンが費用を埋め合わせられずにいるそう。しかしレーベルは残り20%のミュージシャンがあげた利益でその80%を補って、さらに全体としても利益を上げていることになります。これを知らないと、箇条書きの2つ目と3つ目は読んでもちんぷんかんぷんではないかと思います。
アメリカは著作権保護期間が95年で内容もイギリスとは違いますが、イギリスの著作権法を考える上でも参考になる批評ではないかと思いました。面白かったです。

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北アイルランドはデリーから昨日帰ってきました。
giantcauseway.jpg
ジャイアンツ・コーズウェイ。六角形の石柱がびっしり。

同じ民族が北と南に分断された、アイルランドはとても複雑な国です。それでも、北でも南でも、アイルランドは旅行客に優しい国(ただし、移民が定住となると良い顔されない)。フラットメイトのお宅に泊まらせて頂き、世界一と言われるアイリッシュのhospitalityを受け、大感激の4日間でした。ただ、地元の人達の訛りはかなりきつく、ほとんど理解できませんでしたが・・・。

訛りと言えば、とある調査で国内2番人気の訛りに選ばれたグラスゴー訛り。Franz Ferdinandのポールが、訛りが強すぎてアメリカ人に通じなかったというエピソードに思わず爆笑してしまいましたが(URL)、ポールの英語は正直まだ分かりやすい方だと思います(ここで聴いてみてください)。綺麗な(≒ある程度教育を受けている人の)グラスゴー訛りはMogwaiのこのインタビューで聴けます。ちなみに冒頭にメンバーが歩く交差点は、私がフランツご一行を見かけた場所です。そして、最悪な(≒チーマーの使う)グラスゴー訛りはグラスベガスのこれ。細い方の人、何言ってるか全然分かりません。ついでですが、私が英語を本気で勉強し始めた時、必死に聴いていたのがMuseのインタビュー。かなり早口ですが、マットのイングリッシュ訛りはあまり強くないせいか、早口でも聞きやすいです(URL)。同じ早口でも、グラスベガスとはこんなに違うのかと・・・。
個人的には、訛りのないニュートラルな英語が1番分かりやすいです。
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anno69(@yano)

  • Author:anno69(@yano)
  • イギリスの音楽産業、特にデジタル・ミュージックと音楽産業における環境問題対策に関するブログ。スコットランド大学院留学記も。
    管理人は、スコットランドのグラスゴー大学大学院ポピュラー音楽学コースを修了し、帰国。音楽好きの普通の会社員をしています。お問い合わせは cielo0818_ls [at] hotmail.com までお気軽にどうぞ。
    A blog dedicated to topics of the UK music market in particular digital music, copyright and environmentalism in pop music.

    ●Twitter:http://twitter.com/anno69
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