イギリスの音楽産業について考えるブログ
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2009/05/05 18:46
インタビュー
090505.jpg
この会場にて取材が1本。・・・すごいデザイン。

北アイルランド旅行~アイスランド旅行~エッセイ提出と続き、昨日一昨日はロンドン取材旅行で、今朝グラスゴーに帰ってきました。本当は余裕を持って予定を組んでいたはずなのですが、予定外の出来事が色々起きて、慌ただしくなってしまいました。でも、無事に全て終えることが出来、ほっと一安心。

自分用メモも含め、修論用に行ったインタビュー取材について少しだけ。
以前少し書いたような気がするのですが、修論はライブ音楽産業と環境問題について書いています。インターンがフェス関連だったこともあり、フェスの話が中心になりますが、今回はもう少し広く「ライブ音楽産業」という点で、絶対話を聞いておきたかったお二方にインタビューさせていただきました。この話題についてのパイオニアであるプロダクション関係者と音楽産業の環境問題についてリサーチされている研究者、とだけ言っておきます。一学生の取材にも関わらず嫌な顔一つせず、忙しい時間の合間を縫って、貴重なお話をたくさんしていただきました。本当に感謝で一杯です。

学術論文なので、当然色んな疑問点や批判点などをふまえた上でインタビューをさせていただいたのですが、私が「今音楽業界で起こっているこの流れは良い」と思っていたところはさらにポジティブに、「ここはおかしい」と思っていたところは、これから改善されていくであろう、もしくは問題点としてムーブメントの中にいる人も既に気づき始めているというと実感できたことが、この取材の何よりの収穫だったと思います。そして、ポピュラー音楽学という観点からこの問題にアプローチする意義は確かにあると確かめることも出来、自信にもなりました。
これはお二方とも言っていたことなのですが、音楽業界には2種類の消費者がいます。1つはファン。もう1つは業界を動かすミュージシャン自身。そしてこの2つの消費者は強く繋がっています。私はミュージシャンを「消費者」と見たことがなかったので、この考えはとても新しかったのですが、実は、この概念が音楽業界の環境問題を考える上でとても大事なような気がします。

例えば、ミュージシャンが環境に配慮した会場を選べば(=消費)、ファンはそれを知らなくともついて行き(=消費)、結果的にファンもミュージシャンも環境負荷の少ないライブイベントの参加者になれる。もし、もっと多くのバンドが同じような行動を取れば、環境負荷の高い会場はミュージシャンに選ばれなくなり、結果、動員も減り、収益も減る。つまり、その会場は音楽業界の2種類の消費者の両方を失い、需要なしの存在と成り下がる。そうなった時、初めて会場は重い腰を上げて環境対策に本腰を入れるようになるのではないか?

・・・今書いたことのメインのアイディアを下さったのは、先のプロダクション関係者です。理想論ではあるのですが、これは賢いなと思いました。他の業界と同じように、音楽業界も利益追求最優先の業界であることを踏まえれば、「教育する」とか「サポートを与える」なんてアプローチより、需要/供給からアプローチする方が、ずっと現実性の高いように思えます。

もちろん、この論には色んな問題があります(現時点で説明できることもありますが)。私も、この時点で「これが私達の目指すところだ!」とも言いません。ただ、レコード業界でミュージシャンを中心に繰り広げられていることと似たようなことが、ライブ産業のエコ化でも適用できるかもしれないという点で、とても可能性を感じました。音楽業界だからこそ出来ること、とも言えるかもしれません。この点については、フェス関係者への取材前にクリアーにしたいところです。

後、これは修論とは関係ないですが、昨日のインタビューで分かったことをもう1つ。
ファンの人達で、もし環境問題を真剣に考えている人がいるのであれば、是非、音楽業界で色々行われている「エコ」なことを疑いの目を持って見ていただくことをおすすめします。そして、もし少しでもおかしいと思うようなことがあれば、バンドのウェブサイトからメールするとか、ファンサイトで議論するとか、売れ出したばかりのバンドなら物販なんかで出てきたところで直接話してみるとかしてみて欲しいです。例えばライブ業界を考えたら、バンドとファンの間にはプロモーター(イギリスならエージェントも)がいて、プロモーターとファンの間にはさらに会場、物販、フード関係等、実に多くの団体が関わっているのです。そしてビジネスですから、少しでも自分たちは「エコ」であることをアピールするために話を誇張したりでっち上げたり出来るわけですから、スタッフサイドはもう誰が正しいことを言っているかなんて把握できないのです。そこでファンの存在が大事になります。実際に何が行われているかを誰よりも客観的に見れるのはファンです。そして、そんなファンの声を大事にしたいと誰よりも思っているのはミュージシャン(のはず)です。事細かに追う必要はないです。ただ見たこと聞いたことで変だと思ったことを彼らに言ってたら、「実は本人達も知らなかった」なんてことが山程出てくるはずです。それはミュージシャンが原因かもしれないし、会場の問題かもしれないし色々でしょうが、「知らせる」ことの必要性はあるのだと思います。ミュージシャンも、「そんなことやってるなら、この会社とは付き合わない」となるかもしれません。これは小さいバンドには難しいことかもしれませんが、日本とは比べようにならないほどたくさんの音楽関連企業が存在するイギリスのこと、一つの会社を止めて別の会社を選ぶことは日本ほど難しくはないと思います。

・・・と、こんな感じで、大収穫の取材旅行でした。修論作業はまだまだ続きます。
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プロフィール

anno69(@yano)

  • Author:anno69(@yano)
  • イギリスの音楽産業、特にデジタル・ミュージックと音楽産業における環境問題対策に関するブログ。スコットランド大学院留学記も。
    管理人は、スコットランドのグラスゴー大学大学院ポピュラー音楽学コースを修了し、帰国。音楽好きの普通の会社員をしています。お問い合わせは cielo0818_ls [at] hotmail.com までお気軽にどうぞ。
    A blog dedicated to topics of the UK music market in particular digital music, copyright and environmentalism in pop music.

    ●Twitter:http://twitter.com/anno69
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