イギリスの音楽産業について考えるブログ
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2009/05/20 08:08
Recommendations for T
先日提出した学期末課題のエッセイの結果が返ってきました。「結果が」というのは、前期後期合わせた課題が全て学外での審査を受けていて(ダブルチェック程度の意味合い)、まだ先生のコメントを読んでいないということ。修論を除く他課題も含めた成績(暫定)も出ましたが、計4本あったエッセイ課題では、1番自信のなかったインターン(Placement)のレポートが1番高い評価をもらったみたいです。じゃあ、少し自信を持とうかな・・・ということで、書いてみます。

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このレポートは、Placementモジュールの課題であり、インターン先に提出する最終レポートでもありました。インターン先では、某Tフェスのエコ化に関わり、依頼されたテーマに沿って実践的なリコメンデーションを行ないましたが、このレポートでは、「Tフェスをよりエコにするための、観客とのコミュニケーション」をテーマに、観客とのコミュニケーション手段やそのトーンはどうあるべきかについて論じました。配属先がマーケティング部門だったことも、このテーマにした理由です。

レポートの内容は「続きを読む」からどうぞ。

- 先行研究(literature review):
Social Marketingや環境問題系キャンペーンのケーススタディを元に書かれた論文を幾つか引っ張ってきました。ここで強調されたのは:
(1) 自分がそのキャンペーンの対象者であると思わせること(personal relevance)。
(2) エコでいることは「普通」であると思わせること(normality)。
(3) 必要な知識やstep by stepガイダンスを提供するだけでは自発心を生まず、効果が期待できない。
(4) ショッキングな数値や映像は、短期的には効果があるが長期的な効果は見込めない。 
その他諸々。

- ウェブを通じたコミュニケーション(communication):
「ウェブが、そのフェスの基本姿勢を表している」、「ウェブが観客と主催者の主なコミュニケーション手段」ということで、The Greener Festival Awardに輝いたフェス10つのウェブをチェック。
先行研究と照らし合わせ、大切なのは、主催者のコミットメントを分かりやすい形で示し(clarity)、主催者と観客が同等であると思わせる(fairness)ことで、信頼関係を築く(credibility)こと。これをなしにpersonal relevanceやnormalityはない、と。「ミュージシャンとファンの絆を深めることがビジネス成功の鍵」と言われているのを、「主催者とそのフェスの観客」に置き換えたような感じです。

- ターゲット絞り(target audience):
Tフェスの環境対策に関するオンライン調査の分析。全体としては、意識は高くても実践が伴ってないことが多く、また若ければ若いほど、エコ度も低い。ここでは、エコに対する認識と行動の関連に注目。エコに対してネガティブなイメージを持っている人(25歳以下の男性が多かった)ほど、「自分以外の人達に責任がある」「自分には関係ない」と考える傾向にあり、「環境に優しくなければいけないと強制されている」と感じる傾向にある点を強調。
その上で、政府機関Defraが発表したエコに対する人の態度に関する7つカテゴリーと照らし合わせ、Tフェスの観客がエコになるのを妨げているのは何かを特定。本当はもっと色んな障害があるのだと思いますが(例:お酒)、裏付けが出来ないので、今回は無視。最後に、Tフェスのエコ対策について全く知らないと回答した人は、実際会場でもあまり良いパフォーマンスをしていない点を踏まえて、周知徹底されていないことが障害になることを追加。

- リコメンデーション(recommendations):
会場内とウェブを通じたコミュニケーションに関するリコメンデーションを各4つ、計8つ行いました。長いので全部は載せませんが、要は:
(1) 押しつけのように沢山情報を載せない。
(2) トーンを変える。例えば、お祭り騒ぎのような書き方を止め、丁寧口調にする
(3) 会場はコミュニケーションするのにうってつけの場所。わざわざお説教みたいなことを載せなくても、実践することで主催者のメッセージが伝えられる。
(4) どこに何があるのかさっぱり分からない、看板すらロクにない状態は改善すべき。
等々。


・・・とここまで書いてみて思ったのですが、イギリスのフェスに参加したとか、何かしらそれ関連のバックグラウンドがないと、もしかしたら、このまとめでは意味不明かも・・・。例えばリコメン(1)ですが、多くの英フェスのウェブには"Green"云々みたいなセクションがあって、主催者が何をやっているかが色々ダラダラ書いてあるのです。面白いやつもあるし、それこそ押しつけがましいものから、ものすごい専門的なものまで様々。(3)は、例えば、イギリスを始めとしたヨーロッパでは、ごみの分別がほとんどなく、後からバイト君がせっせこ手作業で分別するという手段がごく普通にとられていることを反映しています。これで、例えば「リサイクル率70%」と言われても観客はピンと来ないと思う。そして(4)は、イギリスの壮大なポイ捨て習慣を反映したもの。看板がしっかりあれば平気だとは正直思わないけど、オンライン調査で圧倒的に多かった「ゴミ箱の増設」を考慮しつつ、「じゃあ、君たちはちゃんと環境を整えたら、本当にちゃんとやってくれるの?」ということに、1度挑戦してみたら良いのではないかという意味も含めてリコメン。やり方によっては効果が上げられるような気はするけど、期待は出来なさそう。今年はごみは数分別になる予定らしいけど、「分別」と名ばかりの大型UKフェスの仲間入りだけはして欲しくないなぁ。

・・・と、こんな感じのレポートでした。もしここまで読んでくださった猛者の方でご意見ご感想あれば、是非コメント欄から一言頂けると嬉しいです(匿名も出来ます)。今後の参考にさせていただきます。
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anno69(@yano)

  • Author:anno69(@yano)
  • イギリスの音楽産業、特にデジタル・ミュージックと音楽産業における環境問題対策に関するブログ。スコットランド大学院留学記も。
    管理人は、スコットランドのグラスゴー大学大学院ポピュラー音楽学コースを修了し、帰国。音楽好きの普通の会社員をしています。お問い合わせは cielo0818_ls [at] hotmail.com までお気軽にどうぞ。
    A blog dedicated to topics of the UK music market in particular digital music, copyright and environmentalism in pop music.

    ●Twitter:http://twitter.com/anno69
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