イギリスの音楽産業について考えるブログ
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2008/08/05 07:31
ツアーにおける炭素削減の取り組み-Radiohead(活動報告編)
※この記事は基礎編実践編ライブ会場編TMGFM更新の続きになります。

Radioheadのツアーで今何が起こっているのか、意訳の多すぎる適当な日本語訳(すいません)でまとめていますが、今回は、各公演での活動レポートについてです。

各公演における炭素排出に関わる分野での活動報告がオフィシャルサイトで随時更新されています。閲覧方法は2種類:
1.DAS内の「Tour Date」ページ。
2.「w.a.s.t.e. central」(今ツアーのためのオフィシャルSNS)内の「The Most Gigantic Flying Mouth」ページ。

Tour Dateでは、会場までの移動方法等の公演前の事前情報も併せて参照できます。
SNSの方では、この活動に関してSNSのメンバーが自由に意見を述べたり議論したり出来るようになっています。ただし、正直、アメリカツアーの時と比べ、ヨーロッパツアー中は議論の場としてはあまり機能していませんでした。記事の内容によって、たまにこのページを担当しているエコ担当のスタッフがレスポンスしてくれることはあります。

個人的には、参加型且つレポートが見やすいSNSの方がおすすめ。日本公演のコミュニティもあり、シンプルに情報交換も出来ます。SNS自体にはメールアドレスを登録するだけで会員になれますので、読みたい方は是非登録を。

今回は、そのレポートの内容について少し見ていきます。
レポートはアメリカツアー初日である5月5日のウエスト・パルム・ビーチ公演からスタートし、現在までに終了している全公演のレポートがあがっています。レポートの項目は基本は一緒です。ここでは6月24日ロンドン公演初日(ヴィクトリア・パーク)を例として取り上げます。

●基本情報(ENVIRONMENTAL SUMMARY)
ヴィクトリア・パークはロンドン・イースト・エンド地区のタワーハムレット内にある。この公演は地下鉄、路面電車、多数のバス停に囲まれている。
*会場のロケーションと交通公共機関についてが書かれています。例のウエスト・パルム・ビーチ公演のページには「交通公共機関がなく、全員が車で来場。自治体の方針によるリサイクル・プログラムもなかった」なんていう寂しい報告も。

●駐車場(Parking)
公園周辺に駐車スペースはない。安全の確保された駐輪場にはおよそ50台の自転車の駐輪があったほか、その周りにも多数の駐輪があった。
*移動手段がツアー全体のおよそ90%の炭素排出を担っていることもあり、このパートは重要視されていたと思われます。ちなみに、ヨーロッパツアーはフェス以外はほとんど駐車ペースのない場所で行われている。

●電力(Energy)
ヴィクトリアパークは大型バッテリー(参照:TMGFM更新)をステージ照明のために単独で使う最初の公演であった。音響システム用のディーゼル発電機に廃油を使用したバイオ・ディーゼルを使用していたが、気温が低下すると油が固まり始めてしまうのが唯一の問題点であった。
*トウモロコシやサトウキビを使ったバイオ・ディーゼルについては、食物価格や石油価格の高騰を引き起こしたとして議論されていますが、Radioheadが採用したのは廃油で、議論されている種のものとは別ものと思われます。
*大型バッテリーは充電池のような感じの装置らしく、ヨーロッパツアーでは「今日は照明用の充電の日」といった記述が結構見られる。
*アメリカでは、コンサート会場の再生可能なエネルギー使用を促進するための努力が色々あるようで、各コンサート会場が購入・供給するグリーン・エネルギーを使用していた模様。

●リサイクル(Recycling)
プロモーターによってバックステージの家庭ゴミがガラス、プラスティック、紙、生ゴミに分別された。
客席ではプラスティックが資源ゴミとして回収された他、客席から出た全てのゴミは終演後リサイクルのために分別された。
*どこの公演も、だいたいこんな感じ。

●ケータリング(Catering)
ケータリング業者は洗って使える食器、堆肥化できるコップを全ての食事に対して提供した。残飯、ティーバッグ、コーヒーかす、堆肥化可能なコップは全て生ゴミとして集められた。
*基本は、洗える食器を使用。残飯等のリサイクルについてはおそらく各自治体の方針やリサイクル専門企業が何かやってるかとかなどで変わっている模様。
*「会場内で売られている食品は全てオーガニック、遺伝子組み換え食品なし、嗜好品は全てフェア・トレード(7/3 Roskilde公演)」「会場が提供した食品関係の75%以上が地元産(7/5 Werchter公演)」といったものもあるけど、これらは全て会場側によるもので、Radioheadが何か関わっているわけではない(はず)。

●お客さんのフードエリア(Concessions)
このフェスティバルでは、紙コップのデポジットシステムを採用した。観客は、集めたコップと引き替えにお金をもらうことができた。
*フェスだと、このデポジットシステムが結構多い。グラスゴーもデポジットになっていたけど、レポートにそのことが書かれていないのは疑問。

●その他(Other green initiatives/issues)
この会場はこの日のために緑地に特設されたステージ。コンサート後会場が完全に元の緑地に戻るよう、細心の注意を払った。
*会場によってまちまち。「トイレットペーパーが再生紙利用」、「節水型のシャワー」といったものから「公演後のゴミの散乱が凄かった」といったものまで。

※アメリカ・ツアーについては「カープーラー利用者状況(Carpooling)」の項目がある。改めて説明すると、カープールというのは、同じ地区に住む人が車を共同で保有し、共同で使用するシステム。アメリカではカープールシステムがかなり普及しているのでしょうか?でも、このSNS内で見る限り、「Carpooling=ただの相乗り」にしか思えないのですが。

【補足】
TMGFM for sometimeのコメント欄に寄せられた意見の中で、スタッフからレスポンスをもらったもののうちの2つを紹介します。
●ケース1:
Q: 入場の際、2年前から使っている水筒(シグみたいなやつ)を「危険物(缶類?)」として回収されてしまった。グッツで同様の水筒を売っているのに、自分のものが回収されるのはおかしい(6/14Nimes公演)
A: 完全にこちらのミス。回収されるべきものではなかった。気をつけたい。
●ケース2:
Q: 何故燃料電池(炭素を排出しない発電方法)を使用しないのか?
A: これは議論されるべきトピック。近々TMGFM for sometimeで説明しようかと思っている。
※その後更新されました。「TMGFM更新」参照。

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グラスゴー公演に行った身なので、もちろんグラスゴー公演のレポート(URL)も読んだのですが、先ほど書いたように、紙コップのデポジットやってたのに書いてなかったり、「終演後のゴミの散乱がひどかった」とあったArras公演(7/6)とグラスゴー公演のゴミの散乱具合はどう違うのか(グラスゴーもひどかった・・・)が気になります。

それから、移動方法。TMGFM for sometimeに既に移動についての記事はあるのですが、実際、例えばイギリスからダブリンはどう移動したのかとか(間違いなく飛行機)、その辺は記述してくれないのかなぁ・・・と思っています。イギリス内やヨーロッパ内は基本バスだということは、トムの日記等から分かるのだけど、そのバスがバイオ・ガソリンで動いていることは、オープニングアクトだったLiarsのブログ(URL)で初めて分かったことだし、その辺の情報がもう少し欲しいです。
ツアー後、バンドはBFFに今ツアーの情報を全て持ち込み、新しくレポートを作成してもらう予定とのこと。そのレポートもおそらく、今回同様オフィシャルサイト内で公開されるでしょう。ただ、南米公演があった場合、レポートがあがってくるのは当分先だと思いますが・・・。

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今回の分で、オフィシャルに出ている情報のまとめは最後になります。

個人的雑感をまた近々書こうと思っていますが、一つここで言わせてもらうとすれば、私が調べた限り、彼らの活動が過去最大規模の「グリーンなツアー」になっていることはほぼ間違いなく、マスコミ以外の環境NGOや専門家などからの注目度も高いように思われること。この流れを一時の話題で終わらせず、ツアー活動のスタンダードとして定着させなければならないと確信しています。

私が具体的に出来ることがあるのかどうかは正直分かりませんが、少なくても、今回のまとめ記事によって、ヒット数皆無に近いこのブログの読者さんの意識を変えるきっかけになればと思っています。
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anno69(@yano)

  • Author:anno69(@yano)
  • イギリスの音楽産業、特にデジタル・ミュージックと音楽産業における環境問題対策に関するブログ。スコットランド大学院留学記も。
    管理人は、スコットランドのグラスゴー大学大学院ポピュラー音楽学コースを修了し、帰国。音楽好きの普通の会社員をしています。お問い合わせは cielo0818_ls [at] hotmail.com までお気軽にどうぞ。
    A blog dedicated to topics of the UK music market in particular digital music, copyright and environmentalism in pop music.

    ●Twitter:http://twitter.com/anno69
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