イギリスの音楽産業について考えるブログ
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2009/11/02 00:21
rockin' on コレポン通信 from Londonへの意見書
書こうかどうか迷ったのですが、日本においても関心ある人が少なくない問題だと思うので、少しだけ。

今日発売の音楽雑誌rockin'onに、イギリス政府によるパイラシー対策法案に関する音楽業界の混乱についての記事が掲載されています。ロキノンのロンドン駐在員児島氏が、自身の「コレポン通信」のコーナーにて、英音楽業界の切迫した現状とFAC vs リリーをはじめとした騒動を1ページに渡って紹介しています。私も、日本から記事を送ってもらって読ませて頂きましたが、気になったことがあるので書かせて頂きます。

記事は、まず、英音楽業界の悲惨な状況が述べられています。これに関しては皆さんもご存じの内容になっているので割愛(でも、数え方の違いだと思うことにしてますが、ロンドンのレーベル数が今は10~15なんてことはあり得ない。弱小グラスゴーだけでも知ってる限り10近くある)。後半は、英政府のパイラシー対策法案と、リリー・アレンを端にしたミュージシャンとFACの動きについて説明されています。これは、児島氏がro69内のブログで紹介しているのとほぼ同様の内容です(9/179/2810/30)。そして最後は、政府案に賛同、つまり、リリーの意見に賛同との姿勢を示しつつ、モラルの低下を議論する機会を与えたという意味でも、リリーの発言には意義があったと賞賛しています。

リリーが声を上げたことで、モラル崩壊はもちろん、パイラシー問題に関してもより多くの人が考える機会になったというのはとても良いことだし、とても意義あることだという点は誰もが認めるところだと思います。しかし、同記事は、"パイラシー問題の本質を分かっていない"と各メディアから批判されたリリーの説明と非常に似たり寄ったりの内容になっています。つまり、同記事は、FACやISPsをはじめとした3ストライク・ポリシー反対派の主張を間違えて読み取っている。まず、FACは、リリーの発言を受けて「実は我々もパイラシーには反対」だなんて言っていない。発足当初より、FACはパイラシー問題は解決されるべきものという姿勢を示しています。また、従来のビジネスモデルをベースに議論を繰り広げる3ストライク推進派に対し、3ストライク・ポリシー反対派は、デジタル時代における新しい音楽ビジネス・モデルの模索を念頭に置いています。この根本的な違いも頭に入れないと、3ストライク・ポリシー反対派が主張することが音楽業界潰しに見えるのは当たり前のことで、ここでまた誤解を生むことになります。拙ブログでは、似たような議論を何度も行っていますが、1番よくまとめてあるのは以下の記事になります:

FAC vs リリー・アレン他アーティスト・続報(追記アリ) - Green Sound from Glasgow (22/9/2009)

他にも色々小言を挟みたいことはあるのですが、まず上記2点を指摘しておきたかったのは、誤認された情報、もしくはそれを生むような記事が日本で1番影響力のある音楽雑誌に掲載されているということに、個人的に危機感を感じているからです。パイラシーはもちろん、デジタル・コンテンツの問題はとても複雑で、私も1年以上追いかけていますが、それでも理解できない部分の方が多い。言葉遣い1つとっても、例えばトラッカーサイトを「違法サイト」と称するかそうしないかという部分にも気を遣わなければならない。とにかく理解するのが非常に難しい複雑な問題です。日本にいればなおさら理解しづらい問題だと思います。実際、FACのメンバーは、この問題に関する理解がなかなか浸透していないが故に、やはり本質が理解できていない人達から変な質問を受けたり批判を受けたりしています。あげく「FACは金持ちアーティストの団体」とか意味の分からぬことを言い出す人もいるわけで(そうゆう面はあるが、同時に名前も知られていないような若手もメンバーになれるし、最初のMTにはそういった人達も結構参加していたようです)、そうゆういらぬ誤解が解消されて、早く本質的な議論が進めばなぁと思う次第です。

この問題に関しては、拙ブログの以下の記事も参照下さい。
FAC (+クリエイター): 英政府の方針転換に反対の姿勢(追記あり)(11/9/2009)
ミュージシャン、次々声を上げる (追記有り)(16/9/2009)
FAC vs リリー他 まとめ (追記有り)(24/9/2009)
The Air Statement(26/9/2009)

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anno69(@yano)

  • Author:anno69(@yano)
  • イギリスの音楽産業、特にデジタル・ミュージックと音楽産業における環境問題対策に関するブログ。スコットランド大学院留学記も。
    管理人は、スコットランドのグラスゴー大学大学院ポピュラー音楽学コースを修了し、帰国。音楽好きの普通の会社員をしています。お問い合わせは cielo0818_ls [at] hotmail.com までお気軽にどうぞ。
    A blog dedicated to topics of the UK music market in particular digital music, copyright and environmentalism in pop music.

    ●Twitter:http://twitter.com/anno69
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