イギリスの音楽産業について考えるブログ
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2010/02/13 22:40
今週の英音楽ニュース・復活編(13/2/2010)
本帰国から3週間経ちました。実は既に社会人復帰しまして、お陰様で忙しくさせてもらっているのですが、代わりに、ご覧の通りブログの更新回数がめっきり減りました。せっかく調べた注目ニュースも放置気味に・・・。そこで、短信でも良いのでより多くの面白いニュースを紹介できればと思い、以前やっていた「今週の英音楽ニュース」を復活させることにしました。“深く調べる時間がないからとりあえずここにいれとけー!”ってのもあるのですが、“1つの記事として投稿する程のものではないけど興味深い”タイプのニュースも載せられると思うので、出来るだけコンスタントに続けていきたいと思います。

では早速。今週は2つほど。

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Warner Music may stop licensing songs to free online streaming sites - The Guardian (10/2/2010)
Spotify denies WMG is pulling its catalogue - Music Ally (11/2/10)

最近、Spotifyの日本での知名度が超低いということを改めて感じるので、ここでもう1度説明しようと思います。スウェーデンで始まったSpotifyは、広告ベースで運営されている音楽のオンデマンド・サービス。一定間隔(7曲に1回とか、30分に1回とか言われてましたが、今はどうなっているんだろうか・・・)で挿入されるCMを聞かなければならないものの、4大メジャーや主要インディ・レーベルを含む膨大なカタログを無料で聞けるのが最大の売り。有料サービスもあり、こちらは1ヶ月9.99ポンド(約1500円)の定額制。広告が一切入らないだけでなく、オフラインでも曲が聴けたり、iPhoneのアプリで聞くことも出来ます。現在はヨーロッパと中国(※追記:一度ローンチがアナウンスされるも結局サービスは開始されていない)で使用可能で、近々アメリカにも進出予定。有料サービスにアップグレードすると海外どこでも聞けるので、私はイギリス滞在中にアップグレードして、今も日本でSpotifyを使っています。ちなみに、邦楽のカタログはほとんどないと思います。

で、このSpotifyを始めとした無料ストリーミング・サービスからワーナーが手を引くのではないかというバズが今週音楽メディアを駆けめぐって、かなり大きなニュースになっていました。これは、ワーナーのCEOであるEdgar Bronfmanの以下の発言を受けてとのこと:

“Free streaming services are clearly not net positive for the industry. And as far as Warner Music’s concerned will not be licensed. So this sort of get all the music you want for free and then we maybe we can – with a few bells and whistles move you to a premium price strategy is not the kind of approach to business that we will be supporting in the future.”
(フリー・ストリーミング・サービスは明らかに、音楽業界にとって良いものではない。我々に限って言えば、これらサービスは今後ライセンスを受けないだろう。このような、ちょっとしたおまけ付きの“欲しい音楽は何でもフリーで得られる。我々はきっとできるさ”なんてサービスで、人々をプレミア・サービスに移行させるっていう戦略の類は、我々(=ワーナー)が将来的にサポートするであろうビジネス手法ではないのである。)


Music Allyの記事によれば、SpotifyはワーナーがSpotifyとのビジネスから手を引くのではないかという報道を否定したとのこと。曰く、「脈絡のない話だ」。しかし、記事は、ワーナーが上記のコメントのような考えを持っているのは間違いなく、次の契約更新の際(本文中では“the next time”と表現されている箇所ですが、意味するところはこうでしょう)、ワーナーが再びライセンスを与えるかどうかは不透明と見ているようです。記事は、最後にアメリカでのサービス開始について言及し、「Spotifyは定額制オンリーにするか、ワーナーのカタログ無しでサービスを開始するか、選択を迫られている」と結んでいます。ワーナーといえば、youtubeからも一旦手を引いたレーベルだけに、Spotifyを始めとした無料ストリーミング・サービスとの関係には今後注目する必要がありそうです。


UK Competition Commission to reconsider LiveMaster - CMU News- Blog (12/2/2010)
Appeal sends Live Nation Ticketmaster merger back to competition watchdog - Music Week (11/2/2010)

世界最大の音楽プロモーターLive Nationと、チケット販売業最大手Ticketmasterの合併話。一時は公正委員会から難色を示されたりしたのですが、昨年末にokサインが出て、今年に入ってアメリカでも合併にGoサインが。その後、今月10日にPaidcontentが「正式に合併発表」という報道をしている(via TechCrunch)のですが、これはイギリスのオンライン・メディアでは全く報じられておらず、おそらくアメリカでの話なのかなと思います。そして最新の情報では、イギリスでは、この合併話に待ったがかかり、競争委員会でもう1度見直されることになったようです。

これは、ドイツのチケット販売業者でLive Nationとビジネス・パートナーシップを結んでいるCTS Eventimの申し立てによるものとのこと。以前から報じられていたとおり、CTS Eventimはイギリス参入を目論んでおり、今回の合併は、彼ら自身の参入はもちろんのこと、他のチケット販売業者との競争を妨げかねないと主張していました。彼らの今回の申し立ては「我々は、競争委員会が合併を認める最終判断を下したことに対してレスポンスする機会を与えられていない」というもの。これに対し、競争委員会は「CTS Eventimはそのような機会を与えられるべきだった」と認め、今回の合併に対する判断をもう1度見直すことになったようです。

Live NationとTicketmasterの合併は、彼らによるライブ産業独占を引き起こすとして、懸念を示している人が非常に多いと思います(私もそちら側の1人)。CMUも書いているように、特にアメリカでは既に合併が承認されているので、イギリスで仮にNOが出ても、彼らの独占が進む可能性は十分あるとは思います。このニュースも、今後も目が離せません。

ところで、Live Nationといえば、こんな面白い記事も。Live Nationのチケットが、アメリカの大手スーパー・チェーンであるウォルマートの約500店舗で購入可能になるのだそう。ウォルマートはアメリカ国内ではCDセールスのシェアで第1位だったと思います。「爆発的に売れるミュージシャンのCDを安く売って、ついでに他の商品も買ってもらおう」っていうウォルマートの戦略があるのですが、これはLive Nationとのビジネスでも引き継がれそうな予感。詳しくは下記の記事を参照ください:

Live Nation, Wal-Mart Sign Ticketing Partnership - Billboard.biz (12/2/2010)



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anno69(@yano)

  • Author:anno69(@yano)
  • イギリスの音楽産業、特にデジタル・ミュージックと音楽産業における環境問題対策に関するブログ。スコットランド大学院留学記も。
    管理人は、スコットランドのグラスゴー大学大学院ポピュラー音楽学コースを修了し、帰国。音楽好きの普通の会社員をしています。お問い合わせは cielo0818_ls [at] hotmail.com までお気軽にどうぞ。
    A blog dedicated to topics of the UK music market in particular digital music, copyright and environmentalism in pop music.

    ●Twitter:http://twitter.com/anno69
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