イギリスの音楽産業について考えるブログ
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2011/04/05 08:01
私がAmazon Cloud Drive&Playerにものすごくエキサイトしているわけではない理由
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GoogleやAppleが間もなくクラウド型音楽サービスを始めるだろうと噂されていた中、Amazonが真っ先にそれをスタートさせた。ざっくり説明すると、自分の持っている音楽をクラウド上にアップロードしておいて、どの端末からも聴けるような状態にしておくこと。Amazonはそのクラウド(Cloud Drive)とプレイヤー(Cloud Player)を提供することになる。TechCrunchにサービスの概要がまとめて書いてあるので参照頂きたい:

AmazonがAppleやGoogleよりも先にクラウド上の音楽保存/ストリーミングサービスを開始 - TechCrunch Japan (29/3/2011)

サービス開始のニュースが一通り落ち着いて、現在、議論のフォーカスは「レコード会社が反発」「法的にこのサービスはアリか」に集中している。が、どうも自分の気持ちとしてはパッとしない。クラウドにアップロードしておくという考え方は好きなのだが、「これだったらSpotifyの方がずっと便利だよなぁ」と。そんなことを考えていたら、まさにドンぴしゃな記事があったので是非紹介したい:

ビジネスモデルを転換し損ねたAmazonのクラウド音楽サービス【@Kohtan】- TechWave.jp

早速、上記の記事より冒頭の部分を引用させてもらう。これが全てを語っている:

スウェーデン発でヨーロッパで爆発的な人気を誇るクラウド型音楽ストリーミングサービスSpotifyや、先日紹介したSonyのクラウドサービスQriocityとは、決定的に異なるのが、Amazonの今回のクラウドサービスは結局、自分で購入/所有している楽曲しか視聴できないことにある。Spotifyや SonyのQriocityは、楽曲を自らが保有するという概念をユーザーに放棄させ、クラウドにある膨大な楽曲(Spotify 1000万曲、Qriocity 600万曲)への無制限なアクセスを提供している。


現在持ってる曲しか聞けないというのは、購読型聴き放題サービスとの違いを決定づけている重要なポイントだと思う。購読型サービスの利用者は、プレイヤーを起動さえすれば、聴きたい曲を検索してすぐに聴くことが出来る。カタログも膨大なものだ。しかも、例えばSpotifyならローカル・ファイルを同期できるので、Spotifyが提供していない曲であってもSpotifyのプレイヤーで聴くことが出来る。しかし、Amazonのようなクラウド型の場合、欲しい音源を購入後、ダウンロードorアップロードorリッピングしなければならない。しかも、自分が持っている曲しか聴けないので、自分が持っていない曲を聴こうと思ったら、買わなければならず、エキストラのコストが発生する。「つまり、CDやMP3を買い、どこかに保存してから聴く」という従来の音楽消費方法とあまり変わらないことになる。

購読型の音楽サービスを既に使っている人は分かると思うが、自分が到底持ち得ないような膨大なカタログにアクセスし、聴けるという状況に慣れてしまうと、音楽を買ったり何なりしなければならないのは比較すると不便に思えてくる。ただ、この感覚はフィジカルで聴くのが好きな人には少し分かりづらいのではないかと思う。こういった心境になっているのは、恐らく既存の購読型音楽サービス享受者が多いのではないだろうか。

その点を考慮すると、“アーティスト/作品単位で音楽を買う”から“音楽へのアクセスを買う”消費モデルへの転換が進んでいるヨーロッパやアメリカの主要メディアから、今回取り上げたTechWave.jpのような批評が出てきていないのは何となく不思議。そこが、今が何となくパッとしないと感じる原因だと思う。うーん、でも本当に何でだろう・・・。
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anno69(@yano)

  • Author:anno69(@yano)
  • イギリスの音楽産業、特にデジタル・ミュージックと音楽産業における環境問題対策に関するブログ。スコットランド大学院留学記も。
    管理人は、スコットランドのグラスゴー大学大学院ポピュラー音楽学コースを修了し、帰国。音楽好きの普通の会社員をしています。お問い合わせは cielo0818_ls [at] hotmail.com までお気軽にどうぞ。
    A blog dedicated to topics of the UK music market in particular digital music, copyright and environmentalism in pop music.

    ●Twitter:http://twitter.com/anno69
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