イギリスの音楽産業について考えるブログ
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2011/06/18 17:05
『第3回 音楽コンテンツや音楽ビジネスについてざっくばらんに語る会』ご報告
6月12日、ざっくばらんに云々・・・通称だべり会を開催しました。告知案内の記事はこちら。沢山の方にお集まり頂きまして、本当にありがとうございました!参加された皆さんが有意義な時間を過ごされていれば幸いです。今回は“音楽ストリーミング・サービス”という少し絞り込んだテーマにしたこともあり、かなり濃ゆい話も出来たのかなと思っております。といいつつ、実際のところは飲み物片手に興味関心の近いもの同士がだべる会なので、明後日な方向に脱線したりしたわけですが、そんなゆるさもまた楽し、ということで。

だべり会でも普段も感じていることですが、音楽ストリーミング・サービスの日本上陸を待ち望む声は高まってきていると思います。私が帰国した昨年1月頃は、ネットを探してもSpotifyの日本語記事なんて本当にわずかなものでした。しかし今は、世間的な知名度はまだ低いと言えども全国紙でもその名を見られるようになったわけですから、これはすごいことだな、と。と同時に、法律的な問題やレコード業界の反発等々、音楽ストリーミング・サービスが日本でローンチされそうな気配はないわけで、そこを何とかこじ開けたいという熱も日に日に高まっているように、私個人は感じています。

話は突然飛びますが、今回のだべり会を前に、どうしても読んでおきたかった論文がありまして。それは、私の通った大学院の昨年度の卒業生が書いた修士論文で、テーマはずばりSpotifyとコンポーザーの権利について。世間的に発表されていない修士レベルの論文ではあるのですが、非常に素晴らしい内容で院の先生にすすめられたこともあって、ソフトで1部送ってもらいました。ステートメントから導かれた貴重なデータもあって、非常に興味深い論文だったのですが、1つ考えたのは、per playで支払われるビジネス・モデルを今のレコード・ビジネスにはめようというのは相当難しいのではないか、と。例えば、拙ブログでは以前、PRSのレートについて取り上げました:

(編集済み) 新しいライセンス・レート (29/5/2009)

PRSの発表によれば、1ストリーミングに対して音楽サービスがPRSに支払うのは0.085P(約0.1円)か総収益の10.5%(さらに、ここから手数料が引かれる)。プラスしてレーベルからの印税(レートは契約内容による)やその他諸々がある1曲からの収入としてコンポーザーに支払われるわけです。ただし、これが共作だったり、コンポーザーとパフォーマーが異なるとまた状況は違ってきます。あくまでも推定で話を進めていますが、そうやって何となくイメージを膨らませてみると、どうしてもper playで稼ぐには相当数のプレイがないと難しいということが見えてきます。

それならば、従来通り、フィジカルである程度まとまったお金を消費者に払ってもらい、0回聴こうが100回聴こうが自由にしておいたほうが、最終的には利益があったりするのかもしれない、と。もしくは、欧米がそうなっているように、音楽ソフトよりもライブを中心に収入を得ていく。果たしてどちらのルートをとるか?レコード業界は規模縮小はしたくないので、当然前者をとって延命を図るだろうと。しかしながら、もう少しインデペンデントに活動しているところは後者になっていくだろうなと。

もう1点、気になるのは音楽ストリーミング・サービスが果たして持続可能なビジネスなのかどうか。Spotifyは赤字だと常々言われていますが、他のストリーミング・サービスも、非常にタイトな経済状況の中で運営されているのではないかと思います。ちょうどだべり会の直前に、知人から「名前と評判を上げるだけ上げて、最終的にはどこかに売るつもりなのでは?」という話をしていて、その路線もあるのかなぁと。仮に売り手が見つからなかったらどうなるのかなぁということもぼんやり考えたり。

とは言え、音楽自体が消えてなくなるわけではないのですね。その部分は忘れずに、これからも私なりにできることをやっていければと思っております。


最後に、だべり会を共催して下さっている「P2Pとかその辺のお話」のheatwave_p2pさん、お忙しいところありがとうございました&お疲れ様でした!
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プロフィール

anno69(@yano)

  • Author:anno69(@yano)
  • イギリスの音楽産業、特にデジタル・ミュージックと音楽産業における環境問題対策に関するブログ。スコットランド大学院留学記も。
    管理人は、スコットランドのグラスゴー大学大学院ポピュラー音楽学コースを修了し、帰国。音楽好きの普通の会社員をしています。お問い合わせは cielo0818_ls [at] hotmail.com までお気軽にどうぞ。
    A blog dedicated to topics of the UK music market in particular digital music, copyright and environmentalism in pop music.

    ●Twitter:http://twitter.com/anno69
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