イギリスの音楽産業について考えるブログ
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2008/08/24 23:32
In Rainbowsツアーの取り組み・まとめ
※過去の関連記事はこちらからどうぞ
基礎編
実践編
TMGFM更新(電力供給について)
ライブ会場編
活動報告編

約2ヵ月にわたってRadioheadのIn Rainbowツアーのエコ・プランをまとめてきましたが、今回がまとめの最後です。個人的雑感を書きます。なんか口調が偉そうで嫌なので(自分で書いてるくせに)、そうゆうのが嫌な人は飛ばしてください。

この記事に関しては英語版も書きました。内容は日本語版より内容薄いですが(←英語力の限界)、言わんとしていることは同じです。もし興味のある方がいればこちらからどうぞ。

それでは、「続きを読む」からお読みください。
●全体評
まず、Radioheadのようなビッグ・ネームが、「環境負荷を減らす」ことを全面に押し出して、実際にそのための行動を取っていることに対し、「彼らみたいなバンドがいて本当に良かった」と心の底から思っています。さまざまな意見・批判が、おそらく私が知ってるところでも知らないところでもたくさんあると思いますが、もし彼らがやらなかったら、誰が音楽と環境問題の関係を音楽に関わる人(ファンも含め)に周知させることが出来たでしょうか?Julie's Bicycleのレポート(英音楽業界の温暖化ガス排出量に関する調査)より半年も早くツアーと炭素排出量が切っても切れない関係であることを数的リサーチで発表し、例えBFFレポートで提案された行動がとれなくても、それに近いことが出来るようマネージメントし、行動に移す。BBC Radio 6の批判(参照:The Greener Festival Awards 2008)やA Greener Festival・Ben氏の批判(参照:これからの私たちが向かう先)にもあったように、バンドの活動よりもさらに重要なのはファンの活動による環境負荷ですが、それは彼らの現在の行動限界を超えたところにあると思います。間違いなく言えるのは、Radioheadはこの分野での先駆者になったということです。この第1歩はかなり重要だと思います。

●課題
課題点を上げるとすれば、そのファンの活動、特に移動による環境負荷をいかに減らすか。これはRadioheadに限らず、音楽業界全体の課題と言えます。

ただ、移動を減らすというのは正直とても難しいことだと思います。特にアメリカのような超車社会の国で車でしかアクセスできない会場でライブをやった場合、「ライブさえなければどれだけの炭素を排出させずに済んだか?」という論を正当化する手段はゼロです。「アメリカでツアーしなきゃ良いじゃん」という話になりますが、そこはビジネスなので外すわけにはいかない。「公共交通機関の発達したところでやればいいじゃん」という話にもなりますが、それによる公演数の減少で、遠征してくるお客さんの数が増え(アメリカなら飛行機もビュンビュン飛んでるし)、炭素排出量が逆に増えてしまう可能性だってあります。

BFFのレポートにもあったように、ツアーの開演/終演時間を公共交通機関の運行時間に合わせたり、中心街でライブを行うことである程度の効果が期待できると思います。この点については、バンドがチケット購入者に対して移動方法に関するアンケートを行っているので、次のレポートでどれほどの効果があったのかある程度はかることが出来ると思います。次のレポート、修論で使うかもしれないので来年の春までに発表してくれることを切に願います(←自己中)。

1番大切なのは、ファンをいかに本当の意味で“気づかせる”か。これに尽きると思います。正直、ツアーという域を超えた話になってしまうのですが、一人一人が、積極的に環境問題を考え、行動に移すきっかけになるような何かが必要です。Julie's Bicycleのレポートにあったように、「ミュージシャン」という影響力のある立場で「コンサート会場」で何が出来るのか。私がゴミの分別を取り入れるべきだと考えているのはまさにそこにあって、「分別なんて俺たちの仕事じゃない」くらいに思ってるかもしれないイギリス人の意識を少しでも変えるのに、少しでもファンにやらせる仕事を増やせば、業者任せで「俺たちは知らないぜ」な考え方に小さな一石くらいは投じられるのではないかと考えています。まぁ、そう簡単なものではないと思いますが。 BFFのレポートにあったように、ファンに気づきを与えるのは正直バンドががっつり担える分野ではないので(個人的見解では家庭と学校での教育がカバーする分野だと思う)、バンドが出来ることには限界があります。効果も正直あまり期待出来ません。Chicago Public Radio「Sound Opinions」(2006/6/24)でトムが言っていたことですが、DASのヒット数は毎日膨大な量だけど、そのうち、彼らが貼ったリンク(例えば社会問題関係とか)に飛ぶ人は本当に少ないそうです。ウェブサイトでそうなのだから、ライブ会場で何をやったって何が変わるんだ・・・と少し悲観的になったりします。ともかく、今回のRadioheadのツアー方針に関して、この点が明らかに欠けていると感じたことだけは確かです。バンドやスタッフサイドだけが取り組んで結果的に排出される炭素量が減って悪いことは何もないし、BFFが提案したようにもう少し強制的にファンの移動範囲を減らすような処置をとることもアリですが、長期的に見たら別の方法が必要です。その方法は、これから早急に考えていかなければならないことだと思います。

======================================

これでまとめはおしまいです。でも、すべてが終わったわけではありません。
まだRadioheadツアーつながりで書きたいことがあります。このツアープランが他のバンドに何か影響を及ぼすかもしれないし、及ぼさないかもしれません。音楽業界の別のところからツアーと気候変動に関する何か面白いアイディアが発表されることだって考えられます。そういった諸々、これからも追っていこうと思います。

まとめ作業、色々勉強になりました。やってて本当に面白かったです。
後は、このまとめが誰かのお役に立つことを願うだけです。
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Radiohead tour plan トラックバック(0) | コメント(2) | Page top↑
“音楽の町”認定 | Home | Radiohead In Rainbows Tour Plan revision
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コメント
私、遠征しちゃう組なんで大きな口は叩けませんが・・・
ayanoちゃんが書いてくれて、この取り組みを知ったことで「せめて飛行機はやめて電車にしよう」って思った。
やっぱり環境問題にいちばん大切なのは、ひとりひとりが意識して、行動することだと思う。
学校で習うよりも、好きなバンドがこういうことしてくれた方がずっと、受け入れやすいとは思うんだけどね・・・
果たしてどれだけの人が気付いてくれるのか。
きっかけを与えてくれて、ありがとうね。
【2008/08/25 00:55】 URL | mica #57/sxb6I[ 編集]
私も遠征好きだから何とも言えない、実は。

1番嫌だなぁと思ったのは、BFFのレポートで、アメリカツアーに日本人が10人くらいは飛行機で参加してきてるっていう試算になってること。どうしてイギリスでもフランスでもなく日本なんだよ、って思ったけど、ちょっと恥ずかしいなと正直思いました。こうゆうのを見ると、遠征はやっぱ行かんなぁと思ったりする・・・新幹線で大阪行くくらいならまだ許容範囲だと思う、きっと。

今回のRadioheadのツアーで嫌なのは、マスコミが完全に話題のネタにしてて、彼らの行動をアシストするようなことを何もしてくれてないこと。ファンも、ネタにして終わってる感じがするし。

みかちゃんは色々やってて、しかも私よりもずっと楽しんでる感じがするからいつも見習わねば!と思ってるよー。私も可愛いことやれるような人になりたかったよぅ。
【2008/08/27 02:36】 URL | webmaster #Gx0PBKAM[ 編集]
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プロフィール

anno69(@yano)

  • Author:anno69(@yano)
  • イギリスの音楽産業、特にデジタル・ミュージックと音楽産業における環境問題対策に関するブログ。スコットランド大学院留学記も。
    管理人は、スコットランドのグラスゴー大学大学院ポピュラー音楽学コースを修了し、帰国。音楽好きの普通の会社員をしています。お問い合わせは cielo0818_ls [at] hotmail.com までお気軽にどうぞ。
    A blog dedicated to topics of the UK music market in particular digital music, copyright and environmentalism in pop music.

    ●Twitter:http://twitter.com/anno69
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