イギリスの音楽産業について考えるブログ
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2008/09/06 09:22
日本公演もグリーンエネルギー+環境負荷比較
革新・最尖端のレディオヘッドは、エコでも最先端 - Barks News

最先端をいく(と外国人から思われているらしい)日本から、非常にありがたいニュースが入ってきました。Radioheadのツアーに関する、日本語による初めてのオフィシャル文章です。自分の記事に間違いがあっては困る!と急いで自分の記事と照らし合わせましたが、間違えたことは書いてなかったみたいです・・・ほっ。

記事によると、10月から始まるRadioheadの日本ツアーでは、使用される全ての電力がグリーンエネルギーでまかなわれるそうです。これには「グリーン電力証書システム」が使われ、会場で直接グリーンエネルギーを使用するわけではないですが、使用した場合と同等の価値が得られるそう(参照:Energy Green; wiki「グリーン電力証書」)。また記事には、Radioheadが過去英語で発表しているもののもう少し具体的な話が載っています。例えば、Live Nationが提供した堆肥化可能なビールカップがとうもろこし原料のものであることは、この記事で初めて知りました。

でも、何より私が気になったのは、記事にあった具体的な“数字”。海外の記事も含め、今回のツアーで具体的な数字とともにツアーでの取り組みについて紹介したものは読んだことがないので、この数字がとにかく非常にありがたい。

気になったので、手元にあるJulie's Bicycle(以下JB)の"First Step UK Music Industry"(参照:「英音楽業界温暖化効果ガス排出量2007年版 - Julie's Bicycle」)を参考に、グリーンエネルギーを購入することで削減されるCO2排出量と観客の移動によるそれとの比較をしてみました。計算方法がかなり強引なので正確性は正直なくチープな計算になってますが、目安にはなるかと思います。
全公演で使用される電力は35,000kWh。グリーンエネルギーを使用することで削減されたとみなされるCO2(以下「削減量」)は14,721kg。この削減量と全公演で通常の電力を使った場合のCO2排出量がイコールになるのか分かりませんが、「この2つはそう遠い数字にはならない」と考えることは可能かと思いますので、仮にここでは14721kgCO2を通常の電力を使用した場合のCO2排出量として計算します。

JBレポートにある数字を元に、全てのお客さんが公共交通機関を利用して会場に来たと仮定した場合の観客1人あたりのCO2e排出量を計算します。実際公共交通機関利用率100%はあり得ませんが、日本の場合、お客さんの多くは公共交通機関を利用して来場すると想定されるので、今回はこの仮定を採用します。公共交通機関を利用してアリーナ級(キャパ6300人程度)に来場した年間観客数と彼らが排出したCO2e排出量を元にします。ちなみに、JBレポートでは、1人あたりの移動総距離が往復で約48kmと仮定されています。これは、横浜~有楽町(国際フォーラム)を往復するのと同じくらい(Google Map参照)。23区内から来る人はこの数値の中に収まりそうです。計算の結果は以下の通り(JBレポート、p.45)。

  7,000tCO2e(年間CO2e排出量)÷2,300,000(年間観客数)=3.04kgCO2e/人

これを、Barksの記事にあった日本ツアーの予想観客数でかけます。

  3.04kg(観客1人あたりのCO2e排出量)×70,000(予想観客数)
  =212,800kgCO2e(=212.8tCO2e)

この数値と、今日本ツアーで予想される電力によるCO2排出量と比較します(CO2eとCO2は若干違いますが、ここでは無視します(無視して良いほど小さな違いなのかどうかは不明・・・)。Barksの記事にある「電力量」が何を指すのか正直分かりませんが、おそらく会場で使用される電力量を指すものと思われるので、そのように仮定します。また、移動でおそらく新幹線を、機材の移動でトラックを使うかと思いますが、データが全くありません。ただし、JBレポートによれば、コンサートに関する各分野でのCO2e排出量は、全体に対して観客の移動(58.6%)とコンサート会場(31.7%)が大きな比重を占めているので、今回はこの2つのみで比較してみます。

  観客の移動と会場内の活動によるCO2総排出量=212,800kg(観客)+14,721kg(会場)=227,521kgCO2
  観客の移動=93.5% 会場内の活動=6.5%

ここから言えること:
・観客の移動による環境負荷は、会場内の活動によるそれと比較してかなり大きい。
・仮に全員が電車(最も環境負荷の少ない公共交通機関)で移動したとしても(観客1人あたりのCO2e排出量は2.89kg(JBテクニカルノート、p.3)、結果はほぼ一緒。

+++++++++++++++++++++++++

ということで、私が計算できたのはここまで。
他にも、TMGFMにあった電力システム(参照:「TMGFM更新(電力供給について)」)と何か比較出来るかなと思ったのですが、全く無理でした。もう少し数字に強ければ良かったのですが・・・。

私も含め、彼らのツアーでの環境対策に注目しているファンは、今開示されている情報は不十分と感じているらしいことが最近分かってきました。というのも、ついに、ファンの議論がTMGFMからRadiohead最大のファンサイト「at ease」の掲示板で始まったからです(該当スレッドはこちら)。TMGFM掲示板の盛り下がり具合に比べたらat easeの方が確実に盛り上がっています。それでも参加者は全然少ないですが。とにかくこのツアーが終わってくれないと次のレポートが発表されないので、待っているこちらとしては、少しでも数字や行動基準が分かるような新たな情報はとてもありがたいです。この勢いでいろんな情報が出てくると嬉しいのですが。

それにしても、マスコミの注目度に比べてファンの反応は本当に悪い気がします。at easeに話が移っても全然盛り上がらない。TMGFM掲示板でもたまにあるのですが、特に、理由もなく「こんなの効果ないよ」「そもそも温暖化なんて信じてない」的な態度を取る人(特にアメリカ人)には本当にイライラします・・・。at easeの掲示板も、引っ張ってるのはアメリカ人以外の人たちです。1番問題なのはアメリカの交通の便の悪さだというのに。

日本の場合、会場はどこも室内アリーナなのでゴミの心配も(アメリカやヨーロッパに比べたら)少ないでしょうし、何より日本には新幹線&電車&その他整備された公共交通機関があります。さいたまスーパーアリーナは、横浜在住だった私ですら遠いと感じますが(おそらくさいたままでは自宅から2時間以上はかかるはず)、神奈川在住の皆さんは是非湘南新宿ラインで頑張ってください。

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anno69(@yano)

  • Author:anno69(@yano)
  • イギリスの音楽産業、特にデジタル・ミュージックと音楽産業における環境問題対策に関するブログ。スコットランド大学院留学記も。
    管理人は、スコットランドのグラスゴー大学大学院ポピュラー音楽学コースを修了し、帰国。音楽好きの普通の会社員をしています。お問い合わせは cielo0818_ls [at] hotmail.com までお気軽にどうぞ。
    A blog dedicated to topics of the UK music market in particular digital music, copyright and environmentalism in pop music.

    ●Twitter:http://twitter.com/anno69
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