イギリスの音楽産業について考えるブログ
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2008/10/04 05:47
ロンドン市劇場部門の環境対策計画
大分遅れましたが、予告通り(参照:今週の英音楽ニュース(19/09/2008))、ロンドン市が行ったロンドン市内の劇場部門のCO2排出量の削減に関するレポート"Green Theatre: Taking action on Climate Change report"をパパパッと読んでみました。レポートのほとんどは改善方法のアイディアだったので、その辺は読み飛ばして調査結果だけ読もうと思ったら、そのセクションがちょっとしかなくて残念です。でも、改善方法については細かいことまで結構色々と書いてあってかなりヒントをもらえそう。もし今頭の中で考えているとおりに音楽業界の温暖化対策についてのリサーチをすることになったら、特にインターン先でこれらの改善方法は役立つ内容だと思うので、その時はまた読み直そうと思います。

レポートのダウンロードはこちらからどうぞ。

「続きを読む」以降は、リサーチの結果と、気になったCO2削減対策を取り上げます。
●ロンドン市内の劇場から排出されるCO2量の調査について
【調査対象】
ロンドン市内にある(組合やソサエティに加盟している、おそらくほぼ全ての)大小の劇場。

【調査結果】
・対象となっているロンドン市内の劇場から排出されるCO2排出量は年間約50,000トンと推測される(観客の移動およびプリ・プロダクションを除く)。これは、1年間に9000戸の家庭が消費するエネルギー量に相当する。
- 最も割合が大きいのは、劇場そのものから排出されるCO2で約35%で、続いてリハーサル会場からの排出量が28%。この2つだけで総排出量の半分を超える。
・観客の移動によるCO2排出量は年間およそ35,000トンと推測される。観客の1/3は自動車もしくはタクシーを利用していると思われる。彼らが公共交通機関を利用したとすれば14%のCO2排出量の削減が出来ると見込まれる。

●ケーススタディ
1) 「The Big Switch-Off」
技術向上により、現在は「ウォームアップ」でステージで使用する機材の電源を入れっぱなしにする必要がなくなった。これに関連して、2008年2月、The National Theatreにより12日間計18公演にてThe Big Switch-Offが行われた。
内容:機材チェック終了後から公演開始35分前まで、ステージ上の可動式照明の電源を切ることでエネルギーの節約をはかった。
結果:通常通りに照明を使用した場合と比較し、年計算で1,200ポンド(約24万円)、もしくは30%のエネルギー節約になった。

2) 「Arcola Theatre
世界初の"カーボン・ニュートラル"な劇場。バイオマスによる暖房、太陽光発電、燃料電池等の組み合わせでエネルギーを調達。また、カフェ/バー・エリアにはLEDを採用。これにより、カフェ/バー・エリアとメインとなる建物のエネルギー消費量を最大60%カットできると期待されている。

3) 「Scenery Salvage
Scenery Salvageは、小道具や舞台装置のリサイクルおよび中古販売をしている企業。小道具の80%、舞台装置の40%は中古品として再販売可能な品質を保ったまま捨てられているとのこと。

●その他
2008年5月、Ambassador Theatre GroupAssociation of British Theatre Techniciansがロンドン市と協力してTechnical Sustainability Forum(技術面での持続可能な開発についてのフォーラム)を開催。また、ATG所属の会場ではLEDや受動型赤外線検知設備への切り替えに努めているとのこと。このフォーラムは今年暮れにも再び開催の予定で動いている。

+++++++++++++++++++++++++

観客の移動に関する項目で気になったのはやっぱりこの記述。

This reflects the fact that not all of audience travel can be directly attributed to the theatre trip.
((観客の移動で排出されるCO2量の)結果は、観客の移動全てが、劇場への移動に直接影響している訳ではないという事実を反映している。)


訳がややこしくて申し訳ないのですが、要は、おそらく、どれが劇場に向かうための移動でどれがそれとは関係ない移動なのかというのをはかることは出来ないということなのだと思います。が、読み過ぎかもしれないけど、「観客の移動で3万5千トンという数値が出たのは、単に劇場のせいじゃないんだ」と言い訳してるみたいで私は好きではない表現です。

最後にAppendix(別表)から、各交通手段の1kmの移動で排出されるCO2量数値を引っ張ってきました。新幹線はどうだろうかと検索したら0.021という数値が北海道の倶知安町が出してるPDF(いつのデータなのか不明・・・)にあったのですが、別の移動手段を見てみても以下の結果とはかなり違ってますので、あくまでも参考程度にどうぞ。

【Transport type Factor (kg of CO2 per km)】
Car 0.131
Bus or coach 0.080
Rail 0.060
Underground 0.055
Tram or light rail 0.047
Walking or cycling 0.000
*TfL Environment Report 2006; ATOC baseline energy statement
(Note on buses: 103g of CO2 per km is reported in TfL Environment Report 2006 but is currently being recalculated at 80g per km)



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anno69(@yano)

  • Author:anno69(@yano)
  • イギリスの音楽産業、特にデジタル・ミュージックと音楽産業における環境問題対策に関するブログ。スコットランド大学院留学記も。
    管理人は、スコットランドのグラスゴー大学大学院ポピュラー音楽学コースを修了し、帰国。音楽好きの普通の会社員をしています。お問い合わせは cielo0818_ls [at] hotmail.com までお気軽にどうぞ。
    A blog dedicated to topics of the UK music market in particular digital music, copyright and environmentalism in pop music.

    ●Twitter:http://twitter.com/anno69
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